2025年6月20日金曜日

紙芝居で「沼津宿」PR  「もう一人の浦島太郎」主人公に  地元有志が制作 静新令和7年(2025年)6月20日(金曜日)

 

紙芝居で「沼津宿」PR

 「もう一人の浦島太郎」主人公に

 地元有志が制作



 旧東海道の主要な宿場町として栄えた沼津宿の歴史資源の魅力を伝えよと、沼津市幸町で古道具などを扱う「道具商土筆(つくし)屋」店主の赤池康浩さんらが東海道にちなんだ創作物語の紙芝居を制作した。タイトルは「もう一人の浦島太郎ものがたり」。浦島伝説ゆかりの地と沼津のイメージを重ね合わせ、主人公が、伊勢神宮を目指すユニークな物語を描いた。

 原作は元市庄司美術館館長の荻生昌平さん。舞台は海底が隆起し出現した{「琵琶島」が始まりとされる大瀬崎で、"浦の島"に住む太郎が、江戸時代に流行した集団参詣「お蔭(おかげ)参り」に出かけ、乙姫のように葵しい巫女(みこ)と出会い、いつしか帰るのを忘れてしまうーというあらすじ。まちづくり活動を支援する市の補助金を活用し、赤池さんが脚本、沼津郷土史研究談話会(沼津史談会)副会長の長谷川徹さんが考証を担当した。作画は同市出身の漫画家茶畑るりさんが手がけた。

 昨年11月には紙芝居師の後藤知彦さんが読み手となって市内で上演会を実施した。旧東海道散策の道しるべとして赤池さんらが2前に街道沿いに設置したつるし旗と合わせ、沼津宿のPRに活用していく。

 このほど市役所で頼重秀一市長に紙芝居の完成を報告した。赤池さんは「さまざまな世代の沼津市民が力を結集してできた作品。街中の歴史散策をもっと楽しめるようにしていきたい」と意気込んだ。(東部総局・中村綾子)

静新令和7(2025)620(金曜日)

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