2025年4月17日木曜日
2025年4月16日水曜日
2025年4月15日火曜日
2025年4月14日月曜日
2025年4月13日日曜日
2025年4月12日土曜日
2025年4月11日金曜日
2025年4月10日木曜日
2025年4月9日水曜日
2025年4月8日火曜日
2025年4月7日月曜日
2025年4月6日日曜日
2025年4月5日土曜日
2025年4月4日金曜日
2025年4月3日木曜日
2025年4月2日水曜日
2025年4月1日火曜日
2025年3月31日月曜日
2025年3月30日日曜日
2025年3月29日土曜日
2025年3月28日金曜日
2025年3月27日木曜日
死亡職員念頭に損賠請求手続き 沼津夜間救急センター 【静新令和7年3月26日(水)朝刊】
死亡職員念頭に損賠請求手続き
沼津夜間救急センター
沼津夜間救急医療センター(沼津市)の約2億5500万円に上る使途不明金問題で、同センターを運営する沼津夜間救急医療対策協会は25日、市内で記者会見を開き、関与した可能性が高い死亡した職員を念頭に、被害金の損害賠償請求の手続きを進める方針を明らかにした。
協会の代理人弁護±によると、方針は24日に開かれた理事会で了承された。協会は今後、家裁に元職員の相続財産清算人の選任申立てを行い、選任された清算人の弁護士が財産を調査。協会は清算人と交渉し、使途不明金の回収に努める。交渉が物別れに終わった場合は、訴訟も検討する。回収は選任後、少なくとも半年から1年以上かかるとみている。
協会によると、元職員は市内に不動産を所有していたが、資産価値や他の資産に関しては不明。相続人はいずれも相続放棄した。最終的な請求額については、民事上の時効も踏まえて今後検討するという。
同センターの使途不明金は2024年6月、60代のる男性職員の死亡で発覚した。協会は男性が関与した可能性が高いとした上で、被疑者不詳のまま業務上横領の疑いで沼津署に刑事告訴し、今年2月に受理された。告訴額は約2億5500万円のうち、7年の刑事時効を迎えていない約6200万円とした。
【静新令和7年3月26日(水)朝刊】
陳謝も説明も「捜査を待って」
夜間救急医療センター使途不明金問題で市
損害回収には努める
見込み額不明、長期化も
沼津夜間救急医療センターの使途不明金に関する記者への説明会が25日、同センダーが入る日の出町のサンウェルぬまづ4階多目的ホールで開かれた。はじめに、沼津
夜間救急対策協会の顧問弁護士が刑事告訴の概要について説明した。記者からの質問には市市民福祉部の瀧口真一部長が答えたが、警察の捜査を理由に、市の責任も含めて、あいまいな説明の繰り返しだった。
業務上横領事件として対策協会が告訴した被害金額は6200万円。犯行期間は平成31(2019)年1月から昨年6月。被告訴人は不詳としているが、昨年6月に死亡した元職員が関与している可能性がきわめて高い。告訴状が正式に受理されたのは今年2月14日。
犯行が始まったのは平成20(2008)年1月10日。サンウェル内の夜間救急医療センターで外科診療を始めた際、自賠責保険、各損害保険会社からの入金について取り扱いを開始するのに伴い、主に外科診療に関する診療報酬等の入金を取り扱う目的で、使途不明金に関する銀行口座が開設されたのではないかという。
調査の結果、翌年2月ごろから同口座に入金された診療報酬等について、本来なら公金として3市3町分が沼津市に入金されるべきところ入金されていないごとが明らかになった。口座から払い戻された総額は昨年6月13日時点で2億5500万円余。
これに対して被害額を6200万円としたのは、公訴時効の7年を前提に、その他の事情を考慮して決定した。
対策協会では昨年8月21日の理箏会開催以降、告訴状提出に向けて、資料の精査、警察担当者との協議を重ねた結果の告訴で、資料が膨大であること、関与したと思われる人物が死亡したことなどにより時間を要したと述べた。
-続いて再発防止策について。本来、同協会の事務長が説明ずる予定だったが、「体調不良」を理由に欠席したため、市健康づくり課の山岸宏充課長が代わって説明した。
それによると、会計事務のマニュアル化や会計監査項目の追加、人員強化(事務長を補佐する職員を新たに配置)、自動釣銭機の導入や防犯カメラの設置など。
損害については、顧問弁護士が「損害賠償請求を検討し準備中」だとした。
ただ、相続人が相続放棄していることが確認されたので、請求については相続財産精算人の選任の申し立てを行い、家庭裁判所から選任された弁護士との間で交渉などを行い、「使途不明金の回収に努める」とした。
回収見込み額は現時点では不明で、把握する資産(不動産)の換価等が必要であることから「長期化ロの が予想されるレとした。
続いて質疑に移ると、指定管理を依託している沼津市の責任が追及された。
瀧口部長は「警察の捜査が入って、どういうことが行われていたのか、依託者として何が足りなかったのかが明らかになった時点で、陳謝も含め、市民と2市3町の住民に説明すべきと考えている」としたほかは、「警察の捜査を待った上で」「捜査を見守-って」を繰り返し、これに対して「なぜ市は費任をはっきりさせないのか」「うやむやにしようとしているのではないか」との声が上がった。
欠席した事務長の任期が「1年間更新し、令和7年度いっぱい」だとしたことについても、「体調不良で会見に出ない人を1年雇うのか」「今後、出勤しない可能性もあるのではないか」と問われると、事務長を補佐する職員を配置すると人事を口にしながらも、「市は人事に□を出す立場ではない」と述べた。これに対して、沼津市が対策協会の委任者である3市3町め代表であるζとから、「会社で言うなら筆頭株主。これだけ長い間、協会が不正を見抜けなかったのだから、普通であれば解体しての出直しするべきではないか」との指摘もあったが、瀧口部長は「警察の捜査で明らかになってから」を繰り返した。
使途不明金口座について、現在の事務長が調査した内容は、市には報告されていないといい、これについても瀧口部長は「市が介入すべきではないと考える」とした。
また、警察の捜査と並行して市が調査を行うことや、第三者委員会を設置することなどは、、いずれも「考えていない」とした。
2億5500万円余が横領され、その分を補てんするために税金が使われることになり3市3町の市町民が損害を受けたことについて、「市が抜本的な対策を取らないことは、まるで理解できない」という声もあった。
なお、使途不明金にかかわったと見られている職員は昨年6月17日に死亡し、犯行のために開設された口座に残高はなかった。
【沼朝令和7年3月27日(木)号】
説明責任が明確になれば相応の所作
夜間救急医療センター使途不明金問題で市長
26日に開かれた定例記者会見で頼重秀一市長は、沼津夜闇救急医療センターの使途不明金問題について尋ねられ、2018年度に市職員2人が市発注の工事の入札情報を工事業者に漏らし、19年に宮製談合防止法違反や公契約関係競売入札妨害で逮捕、起訴され、20年に有罪判決を受けて全容が解明された後、2人を懲戒免職処分にすると同時に、自身も給与一の30%を3カ月減らしたことを挙げ、「この時と同様、私に説明責任がある状況がはっきりとした段階で、しかるべき所作をする」と答えた。
2月14臼に告訴状が受理されたことから、官製談合事件の時と岡様に警察の調調査に協力し、「全てをさらけ出す」と言い、「市の手落ちを把握し、責任の所在を明らかにして、明確な責任があれば、その段階で対応したい」とした。
「仮に全容が解明された時に任期満了で市長でなかったとしても、当時の市長として所作する。歴代市長の下で事務が行われてきたが、(横領を)見抜けなかったことを残念に思う」とした。
【沼朝令和7年3月27日(木)号】
2025年3月26日水曜日
熱海富士が一日駅長 住民と触れ合う 熱海駅開業100周年 【静新令和7年3月26日(水)朝刊】
熱海富士が一日駅長
住民と触れ合う 熱海駅開業100周年
JR東日本熱海駅(熱海市)が25日、開業100周年を迎え、同市出身の大相撲幕内、熱海富士関が記念の一日駅長を務めた。熱海富士関はマイクを手に「皆さま行ってらっしゃい。出発進行!」と駅構内へ元気にアナウンスした。
荒屋祐佳利駅長から特注のたすきや駅長帽子などを手渡された熱海富士関は、飛龍高(沼津市)への通学時に利用したと振り返り、「たくさんの人に使われて、愛される駅。(しこ名に駅名が入る)熱海富士としてうれしい」と節目を喜んだ。葉まった地元住民や観光客らと触れ合った。
記念式典では、100周年記念のヘッドマークを付けた電車の出発式や、関係者による温泉水の「湯鏡開き」も行った。斉藤栄市長は「熱海の発展は鉄道の発展とともにある」と述べ、同社の矢野精一横浜支社長は「熱海は世界に誇れる観光地。玄関口として世界中に愛される駅に発展させたい」と誓った。
熱海駅は1925年3月25日、国府津駅(神奈川県小田原市)から分岐する熱海線の駅として開業。丹那トンネル(熱海~函南間)の關通を受けて34年に東海道線に編入された。64年には東海道新幹線の駅も開業した。(東部総局・天羽桜子)
【静新令和7年3月26日(水)朝刊】
2025年3月25日火曜日
2025年3月24日月曜日
2025年3月23日日曜日
2025年3月22日土曜日
2025年3月21日金曜日
2025年3月20日木曜日
2025年3月19日水曜日
2025年3月18日火曜日
2025年3月17日月曜日
2025年3月16日日曜日
2025年3月15日土曜日
2025年3月14日金曜日
2025年3月13日木曜日
2025年3月12日水曜日
2025年3月11日火曜日
2025年3月10日月曜日
2025年3月9日日曜日
2025年3月8日土曜日
新たな理念の構築急げ 藤原辰史 【静新令和7年3月8日(土)朝刊 現論】
新たな理念の構築急げ 藤原辰史
「ふじはら・たつし 1976年北海道生まれ、島根県育ち。京都大で博士号(人間・環境学)取得。東京大講師などを経て、2013年から現職、農業史・環境史力薄門。著書に「ナチスのキッチン」「分解の哲学」など。」
パレスチナのガザを「所有」し、中東のリビエラにする、ガザの住民たちはエジプトやヨルダンに住めばいい、と米国のトランプ大統領が言う。イスラエルの首相は共同記者会見でそれを支持する。
大統領は自身の交流サイト(SNS)にリゾート地と化したガザの様子を人工知能(AI)に描かせた映像を投稿。首相と共に海岸で、水着で寝転がる。米テスラの社長が金をばちまく。大統領は半裸の女性と踊る。彼の黄金像が輝く。徹底的に破壊した街に侮辱と愚弄(ぐろう)の言葉を投げつけるものだ。反トランプ派のアカウントの乗っ取りだと思ったが違った。
世界の劣化
ガザの被害者たちへの「弱いものいじめ」。これはまさに、私たちの世界における劣化の典型例だ。2023年10月、ハマスをはじめとするガザ地区の党派の連合体が蜂起した時には既に、ガザはイスラエルの長年の空爆と厳しい経済封鎖で食料も医療品も尽き、国際援助なしには生存が不可能な限界地帯だった。
政治経済学者のサラ・ロイは、著書「ホロコーストからガザへ」の中で、イスラエルが一連の外交政策の中で占領問題の責任から逃れ、国際機関が救うべき「人道問題」にすり替えたことを批判している。
イスラエルが米国からも購入した大量の爆弾を落としてきたその地域で、自分が半裸で寝そべる映像を発信できるのは、どんな精神構造だろう。
ハマスの振るう強権によってガザの民心は離れつつあるが、住民たちがイスラエルに近いパレスチナ解放機構(PLO)主流派のファタハに愛想をつかせて選挙でハマスを選んだことも事実だ。
そもそもイスラエルが建国以後、ガザの住民から土地も水源も家も奪い、他国へ追放しているごとを「テロ」と呼ばないのであれば、そして、暴力以外に抵抗する方法がないほど追い詰めることが非難されないのであれば、そこでの蜂起を「テロ」と呼ぷ権利は私たちにはない。そこをリゾート地にして住民を追放することこそ、戦懐(せんりつ)すべき暴力として非難されるべきだ。
二枚舌
ユダヤ人、スラブ人、ロマや障害者を愚弄したヒトラーでさえ、空爆で破壊し占領した地域で金をばらまく映像を作らせたことはない。そんな映像を作れば自分の人品が疑われる程度のことは彼もわきまえていた。今、ナチス登場時にも匹敵する速度で、理念と人間性の破壊が一気に進んでいる。
それが、1938年9月、現地の人々抜きで英仏独伊の指導者らがチェコスロバキア・ズデーテン地方をドイツに割譲することを決めたあのミュンヘン会談に匹敵する程度にまで進んでいることは、ゼレンスキー・ウクライナ大統領に対する公開の場での侮辱からも分かるだろ、う。
ただ、トランプ政権を擁護するつもりはまったくないが、世界全体の幼稚化に道をつけた大きな原因の一つは、コロナ以降ますます明らかになった欧州諸国の相対的な経済力の低下と、それを背景とした、民主主義を名乗る国々の「二枚舌」だと思う。
昨年は中東やアフリカから地中海・欧州に向かう難民のうち約3千人が死亡または行方不明になったのに、ウクライナの難民はペットとともに歓迎された。映画「グリーン・ボーダー」(邦題「人間の境界」)では、ベラルーシのルカシェンコ大統領が招いてポーランド国境に送り込んだ北アフリカ諸国やシリアからの難民が、双方の国境警備隊などから暴力を受けた一方で、ウクライナの難民が丁重に扱われた史実がテーマとなっている。
そのような欧州の国々がロシアや米中に人権を守れというのは説得力に欠ける。入管で他国での迫害から逃れてきた人々を人間扱いしない日本も同様だ。そんな国々では、自身の欲望に忠実な「一枚舌」が力を持つのは必然である。
今後も世界の荒天は続くだろう。外交は下劣になり、行き場のない怒りは容易に暴力に発展するだろう。粗暴は伝染する。政治が野蛮化する空気の中で自分の思想的変質を止めるのは意外に難しい。トランプ主義と二枚舌外交の双方を否定し、力を振りかざす論理とは異なる理念の再構築に即座に着手せねば、もう世界はもたない。日本はその事業にまい進すべきだ。
(京都大人文科学研究所准教授)
【静新令和7年3月8日(土)朝刊 現論】