2023年7月31日月曜日
2023年7月30日日曜日
2023年7月29日土曜日
狩野川で灯籠流し 800個故人の冥福祈る 「沼津夏まつり」に合わせ 【静新令和5年7月29日(土)朝刊】
狩野川で灯籠流し
800個故人の冥福祈る
「沼津夏まつり」に合わせ
29、30の両日に沼津市中心街で開かれる「第76回沼津夏まつり・狩野川花火大会」に合わせ、市民らによる灯籠流しが28旦夜、狩野川御成橋付近で行われた。狩野川に約800の灯籠が流され、幻想的な雰囲気に包まれた。
市民らは柔らかな光を見つめながら、故人を弔った。市内から初めて訪れたという渡辺まつ子さん(71)は「昨年、夫と母を亡くした。さようならという思いで流した」と話した。灯籠流しは1958年に発生した狩野川台風の被害者の供養がきっかけで始まった。 (東部総局・山本萌絵佳)
【静新令和5年7月29日(土)朝刊】
2023年7月28日金曜日
2023年7月27日木曜日
2023年7月26日水曜日
2023年7月25日火曜日
商都の往時しのぶ郷土資料を展示 清水銀沼津支店 【静新令和5年7月25日(火)朝刊】
商都の往時しのぶ郷土資料を展示
清水銀沼津支店
清水銀行沼津支店は8月4日まで、沼津市大手町の同支店で市制100周年を記念した郷土資料展を開いている。戦前期の市中心部を描いたイラストマップや地図、県内銀行の定期預金証書など、貴重な資料が並んでいる。
展示品は取引先の市民が提供した。マップには当時の店の名前が記され、商都として繁栄した沼津の往時をしのばせる。精肉店など市中心部の店の江戸時代から昭和初期までの領収書も展示している。同行の前身の一つ、岩渕銀行が配った鉄瓶など地元金融機関にまつわる品々も並んでいる。
久保田倫生支店長は「沼津のにぎやかな時代を知るきっかけにしてほしい」と話した。
【静新令和5年7月25日(火)朝刊】
2023年7月24日月曜日
2023年7月23日日曜日
2023年7月22日土曜日
地道な次の100年に 仙石規 【沼朝令和5年7月22日(土)言いたいほうだい】
地道な次の100年に 仙石規
今月、沼津市は市制100年を迎えました。この年を記念して、素晴らしい2冊の写真集が刊行されました。
沼津市明治史料館の『写真にみる沼津のあゆみ』と、同歴史民俗資料館の『絵葉書で見る100年まえの沼津』です。
前者は、明治時代からの貴重な写真を数多く収録しており、圧倒的な歴史を伝える豪華写真集です。
111年前の大正元年8月から、翌年大正2年3月3日に発生した沼津大火までの7カ月と、撮影時期が特定できる「初代御成橋」の貴重な絵葉書も掲載されています。
後者は、市になった時代と現在の市街地の写真が比較して楽しめる内容です。歴史民俗資料館勤務時代に小生と交流があった故瀬川祐市郎先生も天国で喜ばれておられるでしょう。
話変わって、小生は牧野富太郎博士の伝記を愛読し、植物博士を夢見た頃もありました。テレビドラマのモデルとして話題の牧野先生ですが、「素人は何をしても報われない」と大学教授に揶揄(やゆ)される場面を見て、涙が出ました。
小生も15年間沼津御成橋と町の歴史研究に情熱を傾けてきましたが、「名前を出したいだけだろう」などと罵倒され続けてきました。
牧野先生が、ただ植物を愛したように、私も「沼津御成橋」と沼津の歴史を愛しただけです。執筆した論文が、今回刊行の写真集に「参考文献」として掲載されただけで労が報われた気がします。
沼津は、これからの100年を「キラリ」より、多くの高齢者市民が安心して暮らしていけるために「犯罪の温床」とならない、災害に強い「地道な」まちづくりにつないでいけるように努力してください。
(郷工史家、市場町)
【沼朝令和5年7月22日(土)言いたいほうだい】
沼津の100年伝える 明治史料館・歴史民俗資料館 企画展
地道な次の100年に 仙石規
今月、沼津市は市制100年を迎えました。この年を記念して、素晴らしい2冊の写真集が刊行されました。
沼津市明治史料館の『写真にみる沼津のあゆみ』と、同歴史民俗資料館の『絵葉書で見る100年まえの沼津』です。
前者は、明治時代からの貴重な写真を数多く収録しており、圧倒的な歴史を伝える豪華写真集です。
111年前の大正元年8月から、翌年大正2年3月3日に発生した沼津大火までの7カ月と、撮影時期が特定できる「初代御成橋」の貴重な絵葉書も掲載されています。
後者は、市になった時代と現在の市街地の写真が比較して楽しめる内容です。歴史民俗資料館勤務時代に小生と交流があった故瀬川祐市郎先生も天国で喜ばれておられるでしょう。
2023年7月21日金曜日
2023年7月20日木曜日
大手町五丁目第一地区地区計画・第一種市街地再開発事業 事業者提案計画素案に関する近隣説明会の開催について
近隣町内会、商店街の皆様へ
令和5年7月吉日
大手町五丁目第一地区市街地再開発準備組台
理事長古澤隆
大手町五丁目第一地区地区計画・第一種市街地再開発事業
事業者提案計画素案に関する近隣説明会の開催について
【ご案内】
拝啓時下益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、当準備組合では大手町五丁目3番において、新しい賑わいと居住入口の増加及び都市機能の更新を図ることを目的に市街地再開発事業を推進しております。
この度1本年秋頃に沼津市へ都市計画提案(都市計画素案)を提出するにあたり、下記の要領で近隣の皆様に対し説明会を開催することとなりましたので1ご案内申し上げます。
ご多忙の折、誠に恐縮ではございますがご出席いただけますと幸甚です。
何卒ご理解、ご協力の程宜しくお願い申し上げます。
敬具
記
【近隣説明会の開催概要】
1.日時 令和5年8月8日(火)18時30分一.
2.場所 大手町会館2階大ホール(沼津市大手町3-5-16)
3.説明内容_.
当事業における以下の内容(※計画区域は裏面をご確認ください)
1)都市計画の内容(地区計画・第一種市街地再開発事業)
2)再開発計画の概要(コンセプト、配置イメージ)
3)都市計画手続きスケジュール(案)
4)全体事業スケジュール(案)
4.連絡先
大手町五丁目第一地区市街:地再開発準備組合
電話:055.928-6908
担当言松浦、和久津、山下
2023年7月19日水曜日
2023年7月18日火曜日
2023年7月17日月曜日
社説 沼津再開発新組織 【静新令和5年(2023年)7月17日(月曜日)】
社説 沼津再開発新組織
沼津再開発新組織
次世代へ新都市像示せ
沼津市で市民も交えた中心市街地の在り方を模索する新たな組織が始動する。JR沼津駅南口で複数の再開発計画が進行する中、情報と現状認識を共有し、今後、駅周辺で本格化する鉄道高架化が完了した後を含めた広範な将来像を考えるのが狙いだ。
県東部・伊豆地域の商都として栄えた沼津市だが、現在は郊外の大規模店に押されて衰退が激しく、かつてのにぎわいは見る影もない。既成概念にとらわれず、10年後、20年後を見据えた再開発や活性
化策の実現を目指し、復権の足掛かりにしてほしい。
新たな組織を主導するのは沼津商工会議所。商議所内に「街なか活力創造特別委員会」を新設した。市も加わり、再開発計画の進展や見通し、高架化後を考えたまちづくり構想について意見を交わす。委員に交通と観光の事業者を加え、再開発後の利便性や地域活性化の在り方を示すほか、まちづくりに意欲のある市民にも入ってもらう。まずは2年かけて話し合い、一定の方向性を出す。三島市や富士市でも駅周辺の再開発計画が進むが、沼津商議所の特別委はパブリックコメント(意見公募)などにとどまらず、広く市民に意見を聞く。
昨年1月に事業の第1段階となるJR新貨物ターミナルの造成工事が始まって以降、官民が高架化後にテーマを絞って話し合う機会はなかった。中心市街地を形成する商店街の関係者や民間主導で行われている再開発事業の担当者などから広く考えを求め、それを生かそうとする姿勢が不可欠だ。
再開発は駅南に集中し、いずれも大手デベロッパーによって進んでいる。一方で、個人のリノベーションで出店したケースも複数ある。両者が共存し、個性を生かして活力を呼ぶまちづくりの発案を期待したい。
鉄道高架事業について地元経済界は、利便性向上や中心市街地への誘客と出店などの経済効果をもたらすとして長年、後押ししてきた。特別委の新設は事業の効果や高架化後のまちづくりのイメージを具体化することにより、中心市街地へ新たな資本を呼び込む意図もある。
具体化している再開発は駅南のみだが、高架化で南北がつながった時、駅北にも活力がなければ相乗効果は生まれない。北口から至近の総合コンベンション施設のプラサヴェルデは各種催事や学会の会場として一定の集客が見込め、ホテルの併設で一定期間の滞在も可能だ。2年前に閉業した商業施設、旧イシバシプラザ跡地を有効活用し、人流を構築する計画づくりが急務と言えよう。特別委には、南北が一体となった再開発の指針づくりが求められている。一<2023,7.17>
【静新令和5年(2023年)7月17日(月曜日)】
2023年7月16日日曜日
2023年7月15日土曜日
現論 ジ.ヤニーズ問題から考える 佐伯啓思
現論
ジ.ヤニーズ問題から考える
佐伯啓思
幼児化が招く文化の喪失
ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長による、タレント志望の少年たちへの性的加害という疑惑が、このところ世間の耳目を集めている。週刊誌もテレビ報道も、取り上げてはいるが、どうももうひとつ歯切れが悪い。
メディアの扱いは、どうしても俗な好奇心に流れるが、それとは別に、この問題の背後には、わが国の文化に関わる無視しえないことがらがある。端的にいえば、わが国の文化の最前線が、あまりに「幼くなっている」のではないか、ということだ。
ジャニーズ問題の背景には、10代半ばの少年、少女を人気タレントに仕立て上げ、そこに利益を生み出すという、わが国のエンターテインメント文化の現状がある。
「かつこいい」「かわいい」がもつばらの価値基準となり、商品価値が生まれれば、テレビなどのメディアもそれを後押しする。大人たちが、少年・少女たちにごびを売り、そのくせ、彼らをだしにして稼こうとする。
こうして、少年.少女たちが市場の舞台にのせられ、社会や文化の主役になり、大人がそれに迎合する。
上書きの運命
今日では「若いこと」が価値を持つ。言い換えれば「新しいこと」が価値を生む。経過した時間が長ければ、それだけで、人も物も使用期限切れになってしまう。
かつては、あたかも水滴がまるように、経験や知識の蓄積を可能とする、ゆったりと流れる時間が大事であった。今日では、経験や知識の蓄積などは余計なものであり、時代の変化に対する軽やかな反応こそが価値の源泉になる。
年寄りは、経済的にも社会的にも役立たずの古ぼけた存在になる。これはエンタメ文化だけのことではない。あらゆる分野で見られることで、今日の文明の陥った「幼児化」というべきものであろう。それこそが情報化社会にほかならないのだ。
情報化という現象は、常に「新しさ」に価値を求める。メディアも「ニュース」、つまり「新しいもの」を追いかける。情報は常に「アップデート」を要請され、たえず「上書き」されなければならない。情報化社会では、人も社会も同じで、「アップデート」され「上書き」される運命にある。
「アップデート」に乗り遅れたものは、社会の敗者になりかねない。IT革命から始まった、今日の「イノベーション」賛美は、まさに「イン、ノーブ(新しくする)」ことへと、人々の関心を駆り立てていった。こうしていわば「上書き文化」にわれわれはすっかり浸っている。
だが、時間の中でゆっくりと経験を積み、吟味し、反復し、育成するという習慣の衰弱は、われわれの「文化」の喪失を意味している。
なぜなら、「文化」とは、「カルチャー」つまり「カルティベイト(耕す)」であり、あたかも土地を耕し、土壌を肥やし、そこに植物を繁茂させるように、ある場所で時間をかけて、人の精神をゆっくりと育てるものだからである。
鈍麻する感覚
ところで、第2次世界大戦の前夜、オランダの文明史家であるホイジンガは、当時のヨーロッパ文明が「小児病」化している、と言った。人々は、たやすく満足を得るべく即席の気晴らしに精を出し、粗野で大げさなものに引かれ、壮大な見せ物に拍手を送る。
人々はまた、本当の意味でのユーモアの感覚を欠落させ、物事に簡単に同調し、また同時に、見解の違う者に対して不寛容になり、何事をも誇張的に表現する、こうした精神的態度を、ホイジンガは文明の「小児病」と呼んだ。「幼児化」といつても同じである。
しかもそれをもたらしたひとつの原因は、社会生活が高度に情報化され、伝達速度が高速化したからだという。その中で、人々は、自分の頭で物事を考え、判断することをやめる。繊細な感覚が鈍麻する。スローガンのような単純な言語が社会を動かす。
人は、大人になるよりも、子供であろうとする。大戦前の文化を「幼児化」といったホイジンガの文明論、まさしく今日のわれわれの世界にもあてはまるのではなかろうか。 (京大名誉教授)
【静新令和5年7月15日(土)理論オピニオン】