川勝知事が市長と会談
沼津駅高架化 貨物駅分離検討を
PIの方針説明
川勝平太知事と栗原裕康沼津市長は11日、県庁で会談し、県有識者会議の検証結果を踏まえてJR沼津駅周辺の鉄道高架事業を推進する方針を再確認した。県が着手する住民の合意形成に向けた議論「パブリックインボルブメント(PI)」の場でも、この方針を前提とする。ただ、焦点になっている沼津貨物駅の移転先(同市原地区)をめぐる議論は川勝知事が「不十分。貨物駅のあり方は、中心部で高架を進めるのと別に考えるべき」と述べ、現計画や近傍駅との統合、駅そのものの必要性など多角的にPIで議論する意向を示した。
川勝知事は「地域活性に資するから高架を進めるスタンスは一貫してぶれない」と強調。PIについては「新東名や東駿河湾環状道路からの道路延伸、防災機能を高める沼川放水路などを含めた地域構想の中で、原地区の物流拠点の可能性を議論したい」とする栗原市長の見解に同意した。
沼津貨物駅の移転問題について川勝知事は「誰が見ても明らかな必要性は数値上で見えない」と指摘。有識者会議は原地区を選んだが、市内での比較にとどまったため「深い議論がされていない」とし、今後の議論の余地を見込んだ。県が示す近傍駅とは富士市内になるとみられる。
PIの内容をめぐっては反対派が「高架事業自体を見直す場になる」と主張し、栗原市長が「混乱を避けるために知事の口から県方針を説明してほしい」と面会を申し入れた。県は8月、地元説明会のほか同月23日に市内で広聴会を開く。PI委員は秋頃決める。
【静新平成23年7月12日(火)号】
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