改ざん知りながら融資
スルガ銀シェアハウス審査書類
女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」
を手掛けた不動産会社スマートデイズ(東京)が経営破綻し、約束された賃借料を得られない物件所有者が購入時の借金返済に窮している問題で、多くの物件所有者に融資したスルガ銀行の複数の社員が、審査書類の改ざんを知りながら融資を実行していたことが、11日までの社内調査で分かつた。
同行に立ち入り検査中の金融庁も事情を把握し、誰が主導していたかや、不正を認識していた行員の数や背景などを調べる見通し。行政処分も検討する。物件所有者が提出した書類には、預金残高などが改ざんされていた事案があることが判明している。同行は弁護士ら社外有識者を加えた社内の「危機管理委員会」で、所有者との交渉を続けているが、これとは別に4月、社内で融資業務を行う社員らを対象にアンケートを行ったという。
同行の担当者は「社内調査を踏まえ、今後の対応策を検討する。中立的な立場の方を集めた第三者委員会の設置も選択肢の一つ」と述べた。危機管理委員会の調査については15日に予定する2018年3月期決算発表の際に何らかの報告を行うとみられる。
物件所有者の弁護団は22日にも、同行を有印私文書偽造の疑いで刑事告発する方針。
【静新平成30年5月12日(土)朝刊】
0 件のコメント:
コメントを投稿