沼津まちなか古写真展
28日までストリートギャラリーで
「沼津まちなか古写真展」が28日まで大手町の沼津信用金庫本店ストリートギャラリーで開催されている。
明治史料館が第20回館蔵資料展として行っているもので、同史料館で開催中の市制100周年記念特別展「写真にみる沼津のあゆみ」にも関連した展示。
史料館に学芸員実習に訪れた大学生達が中心となり、若手の職員と共に資料の作成や展示作業を行い、約60点の古写真により明治以降の沼津のまちなかの様子を紹介している。
明治22年(1889)に沼津停車場(沼津駅)が開業すると、後の旧国道1一号へと続く道路を中心として街並みが形成されていく。
そして、26年(1893)の沼津御用邸造営により観光と保養の街としてもにぎわうようになるが、大正2年(1913)に大火に見舞
われ、中心地は、ほとんどが焼き尽くされた。
太平洋戦争末期には空襲に遭うようになり、昭和20年(1945)7月17日には、大規模な空襲で市街地の9割弱が焼失した。
しかし、戦後の復興は早く、街は急速に再建され、今に続く沼津の街の枠組みは、ここから造られた。多くの商店や旅館が立ち並び、街は見る見る発展を遂げていく。西武百貨店の地方店第一号をはじめとしたデパートなどが出来、全国で初となる防火建築帯式アーケード街も画期的だった。
多くの人が行き交い、街中が活気に満ちていたことが写真から伝わるとともに、当時の地図も展示され、街の全体像も把握できる。
足を止め、展示に見入っていた女性は、アーケード名店街にあった松菱デパートの写真を見て、「子どもの頃、屋上の遊具に乗ったことを懐かしく思い出す。90歳代になる母親も若い頃に乗ったと言っていた」と話し、目を細めた。 展示された写真を見た後、現在の様子と比較しながら街歩きするのも興味深いものがありそうだ。 同ギャラリーは夜10時までライトアップされている。
【沼朝令和5年9月9日(土)号】
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