2011年9月8日木曜日
県内襲った「千年に一度」の大津波
「標高10㍍超地点に到達」
県内襲った「千年に一度」の大津波
1498年 明応地震
東大准教授 古文書を基に推計
県内に大きな被害をもたらしたとされる1498年の明応地震で、伊豆西海岸や県西部では標高10㍍以上の地点まで津波が到達したとみられることが7日までに、東京大地震研究所の都司嘉宣准教授らによる古文書や伝承の調査で分かった。安政東海地震(1854年)の津波と比べ数倍の高さだった可能性が高く、都司准教授は「県の防災対策を見直す必要がある」と指摘している。
研究成果は10月12日から15日まで静岡市で開かれる日本地震学会の大会で「明応7年東海地震津波」と題して発表する。中には標高36・4㍍の地点まで津波が達したとされる地域もあり、今後、検証を進める方針。
調査によると、古文書の記述や伝承に基づいて現地を測量した結果津波が到達した地点の高さは沼津市の江梨地区で10・9㍍、伊豆市小土肥で18㍍、同市八木沢で22㍍、西伊豆町の大田子地区で10㍍、同町の寺川地区で9・7㍍、磐田市掛塚で10㍍、焼津市三ケ名で6・3㍍と推計された。
沼津市戸田は「平目平」と呼ばれる場所を津波が襲ったとの言い伝えがあり、同所を特定して測量したところ、標高は36・4
㍍だった。この数字について都司准教授は「古文書にしっかりと書かれているわけではない」とデータの信用性確保のためには精査が必要としながらも「東日本大震災の津波を考えると、これだけの高さでもおかしいとは言えない」と語る。
明応地震では「千年に一度」の規模の津波が県内各地を襲ったとみられる。都司准教授は「県の防災対策は百年に一度の津波に対する備えと千年に一度発生する津波への備えの二段構えで考えるべき」と訴えた。
【静新平成23年9月8日(木)朝刊】
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1 件のコメント:
ここ、ヒラメ平で、ヒラメが、あがったことに、由来する地名だそうです。
ひょっとして、誰かが、ヒラメの干物でも、当時落としたのかな?標高36.4メートル地点のようです。
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