清廉潔白さと4期の実績
地域の可能性を訴える勝俣孝明氏
2012年の初当選以来、4期12年間を務めた自民党前職の勝俣孝明候補(48)。4期目の3年間には第2次岸田改造内閣で農林水産副大臣、衆議院外務委員長を務めたほか、党の政調副会長などを歴任し、今回、5期目を目指す。
花園町在住、沼津東高から学習院大学卒業後、スルガ銀行に入社。在職中に慶応義塾大学大学院を修了してMBA(経営学修士)を取得した。
12年に自民党の公募に応募して小選挙区静岡第6区から出馬し、東海ブロック比例代表での復活当選が3期続いた。初出馬の時には選挙無敗の渡辺周氏と1万2000票を超える差があったが、期を追うごとに縮め、3期目の17年の総選挙では631票差に迫り、21年の前回選で逆転し、4420票差で破った。小選挙区制導入以来、県内で唯一、自民党が議席を獲得できなかった静岡6区での初勝利だった。 追う立場から追われる立場に変わったが、「これまで通り、ひたむきにしっかりと思いを伝えていく、これに尽きる。自分の選挙をしっかりとやっていくことが本当に大事なことだと、前回よく分かった」とする一方、「自民党に対する逆風を肌で感じる。私は清廉潔白で裏金も全くなく、収支報告書をきちんと出している。こういう時だからこそ、覚悟を持って、しっかりと選挙を戦いたい」と話す。
4期目の3年間を振り返り、地元の治水対策のためのインフラ整備や伊豆縦貫道の早期開通に向けて尽力したとし、21年には自民党の政策・法案の方針を内閣に伝え、予算に反映させる重要機関である自民党政務調査会の副会長に就任。熱海の土石流災害、沼津での水害や黄瀬川大橋崩落などの災害を前に、「盛り土の規制法や災害対応など、政調副会長として様々な法案に携わり、議員立法の津波対策推進法を改正した」。
22年には農林水産副大臣に就任し、「静岡6区は農林水産業が大変盛んな地域。食料安全保障の観点から、物価高により肥料や飼料、農薬、エネルギーが高騰する中、生産者に寄り添った政策を打ち立てることができた」と話す。
在任中、地域の食と、それを生み出す農林水産業を核として訪日外国人を中心とした観光客の誘致を図る地域での取り組みを農林水産大臣が認定する制度「SAVORJAPAN(農泊食文化海外発信地域)」に富士山麓・伊豆半島地域の「富士山麓・伊豆半島食の魅力推進協議会」の認定に携わった。
「県中部では、お茶、西部はウナギで認定されていたが、これまで東部はなかった。伊豆半島の水ワサビをはじめ背景にある歴史、伝統文化、キンメダイ、ジャガイモ、西伊豆潮カツオ、ミカン、シイタケなど多彩な食材と郷土料理、本当に素晴らしいものがこの地域にはある。食をテーマにした周遊ルートで、郷土料理、景観、地域の伝統や歴史を体感できる旅を提案したい」とも。
昨年10月から衆議院外務委員長を務めて委員会を仕切り、「エネルギーの高謄など国際情勢が大変厳しい状況の中、日本の立ち位置はどうあるべきか活発な議論ができた」と考えている。
外務委員会としてトルコ、ギリシャ、アルバニアを視察。「特にトルコ、ギリシャは観光地でもあるが、地震が多い国で、伊豆半島が進める観光と防災の両立を見てきた。これを一両輪として、しっかりと進めていくことが非常に重要。防災、観光のいずれか一辺倒でなく、両立させる」と主張する。 防災と観光のまちづくりのシンボルとして、伊豆市土肥で今年7月にオープンした全国初の津波災害特別施設「テラッセオレンジトイ」を取り上げ、「8年程前に、この津波タワーの構想が上がった時、国土交通省が全国で初めて津波災害特別警戒区域(オレンジゾーン)に指定した。地元の観光に携わる関係者と話す中で、当初は『津波タワーが出来るということは、そこまで津波が来るということ』だというマイナスのアピールを心配していたが、『私達が安心して住む所に観光客に来てもらう。そういう施設を建てる』ということで一丸となり、観光と防災が両立できる一つのきっかけになった。引き続き、世界に誇る観光地にしたい」との思いを語る。
党役職では国土強靭化推進本部や災害対策特別委員会の事務局長を務め、狩野川の治水対策のための流域治水、南海トラフ地震や富士山噴火、首都圏直下型地震への備えを訴え、東駿河湾環状道路や伊豆縦貫自動車道は防災の観点だけでなく緊急医療、観光、通勤などで使う「命の道」であり、「しっかりと進めていきたい」とした。
また、夏の猛暑日が続く中、小中学校の体育館など、避難所になる施設にエアコン導入等の空調整備、上下水道の耐震化等ライフラインの強靭化も訴えている。
【沼朝2024年(令和6年)10月18日(金曜日)】
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