2009年8月26日水曜日

長泉町長選告示


 長泉町長選告示 衆院選・町議選余波
「2候補、埋没懸念」 知名度向上躍起
 衆院選公示から1週間後の25日に告示された長泉町長選は、現職の遠藤日出夫候補(66)と新人で元町議の八木秀英候補(65)による一騎打ちとなった。明確な対立軸がなく両候補の主張にも大きな相違がないことから「政権選択」の衆院選と過去40年で最も激しい戦いとなる町議選の余波を受け、埋没している。両陣営はイラストやのぼり旗などを駆使し、町長選への関心をたぐり寄せようと懸命だ。
 「郵政選挙」と重なった前回は12年ぶりとなる町長選の注目度も高かった。「合併の是非」を争点に公開討論会が開催され、両候補を含む新人3人が舌戦を繰り広げた。今回は「町長選は顔ぶれに新鮮味がない。それより町議選の方が面白そう。新人も多いし、どんな候補なのか、興味がある」と50代の自営業者が話すように町民の関心は衆院選同様、定数16に19人が出馬した町議選に注がれているようだ。
 同町議選はこれまでの40年、定数を上回っても1人か2人。今回は地縁、血縁が入り乱れた激しい集票活動が展開されている。両陣営は「町長選は脇に置かれてしまった。支援をお願いすると『ところで町議選はどう?』と逆に聞かれることが多い」と口をそろえる。
 両陣営は4年前との温度差に戸惑いつつ、支持拡大に知恵を絞る。遠藤陣営は似顔絵を多用する。選挙カーに大きなマグネットを張り付け、スタッフはプリントTシャツを着用。後援会幹部は「候補者の顔を知らない町民へのイメージ戦略。子どもが反応し、つられて若い世代の夫婦も見てくれる」と効果を語る。
 一方、のぼり旗に自転車という町議時代からの遊説スタイルを貫く八木陣営。「力強さを印象付けるため」(陣営)、旗の色を前回の青から赤に変えた。旗には領民のために尽力した「世直し大明神」こと幕末の代官江川坦庵公にちなんだ「世なおし」の4文字が躍っている。
 長泉町議選と町長選の投票ができなかった衆院選公示後5日間の同町の期日前投票の投票率は0・49%と県内で最も低かったが、町選管は「投票を26日まで控えている人が多いからだと思う。今後は間違いなく急上昇する。選挙も盛り上がってほしい」と期待する。
(静新平成21年8月26日(水)朝刊)

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