シェアハウス会社破綻で金融庁
スルガ銀立ち入り検査へ
女性専用のシェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社が頓挫した問題で、金融庁が物件所有者の大半に購入資金を貸し出していたスルガ銀行(沼津市)への立ち入り検査を検討していることが12日、分かつた。
金融庁は既に報告を求めていたが、営業やローン審査の体制などに問題がなかったか立ち入り検査で把握する必要があると判断した。 問題が判明すれば業務改善命令などの行政処分に踏み切る方針だ。近年ブームとなっていたアパートローンを巡り、銀行の貸し出し姿勢が間われる可能性も出てきた。
今回の融資では、物件を所有する約700人への大半の貸し出しがスルガ銀の横浜東口支店に集中していたことが分かっている。金融庁はこの点に注目しており、同支店の営業姿勢が適切だったかどうかや、本店が支店の実態を把握していたかを調べる。
また、所有者が融資の際、スルガ銀に提出した書類の預金残高などが改ざんされていた事案も判明している。誰が主導したかは不明だが、金融庁は、こうした不正を銀行側が見抜けなかった背景なども調査する見通しだ。
かぼちゃの馬車を運営している不動産会社スマートデイズ(東京)は、シェアハウス用の物件を1億円以上で販売。物件を所有者から借り上げて管理し、居住者から家賃を集めて保証した賃借料を所有者に支払う重業を手掛けていた。 だが入居率は低迷し、スマートデイズからの賃貸料の支払いが滞り、ローン返済が困難となった所有者が続出、国会などで問題となっていた。同社は今月9日に民事再生法の適用を東京地裁に申請した。
【静新平成30年4月13日(金)朝刊】
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