新仲見世再編ハード面が完了
今後は公園風利用も考え
新仲見世商店街(井草雅彦会長)は、老朽化が進んだアーケード撤去に合わせて商店街の道路改修や環境整備を行う公民連携の「空間再編プロジェクト」を進めているが、21日までに市が実施していた道路工事が終わり、ハード面の整備が全て完了した。
同商店街では、リノベーションまちづくりの取り組みにより、同商店街の遊休不動産を活用した複数の事業が生まれるなど、商店街に変化の兆しが見え始める中、「未来への投資」と位置付けて自主財源と借り入れでアーケードを撤去する方針を固め、昨年4月からアーケード撤去に向けた電線工事を開始。
井草会長が自身のツイッターで「#100日後位に無くなるアーケード屋根」のハッシュタグを付けて工事の進捗状況を発信。撒去工事は昨年6月22日から10月19日まで行われ、青空が見える明るい商店街に生まれ変わった。
商店街中央の市道の路面改修や環境整備について市がアーケード撤去と並行して行う予定だったが、ガス配管や電気配線などの付帯工事もあって工期が長引き、アーケードの撤去から1年近くを要することになった。
完成した道路は、白と灰色を基調とした落ち着いた色合いのブロックで舗装され、左右に並ぶ店舗前の傾斜部分と中央の平らな部分で色分けされ、切れ目には細いスリット型の排水口を設けた。
また、アーケードの支柱をあえて残して活用。LED街灯7基を設置するとともに電源ボックスを設けている。
井草会長は「当初は100日間での工事完了を想定していたが予定通りにいかず、ようやく出来た、という感じだが、『明るくきれいになり、スッキリした』と来街者からも好評で、雰囲気が変わり過ぎて道に迷ったという人もいた」と話す。
アーケードが撤去されたことで明るくなったが、雨や風が吹き付けるデメリットもあり、「これまでアーケードに守られていたことを実感するが、今後、各店で対策していく。商店街が公共的な役割を持ち、人が自然に集まるような心地よい空間にしていきたい」と言う。
さらに、「商店街の公園的な利用に向けて、10月以降は通りの中央にテーブルセットやパラソルを並べ、気軽に休憩やリモートワークができるようにしていく」と言い、その第一歩として、誰でも自由にインターネット回線を利用できる公衆Wifiを導入した。
井草会長は「『商店街でイベントを開きたい』『活性化のために協力したい』という声も既に何件か寄せられており、新型コロナの感染状況等を見ながら、マルシェ的なイベントの開催も検討していく」とするなど、今後のにぎわいづくりを思い描いている。
なお、新仲見世商店街空間再編に向けた、これまでの取り組みや動画はホームページ(https://www.next-shinnaka.net/)で。
【沼朝令和3年9月26日(日)号】
0 件のコメント:
コメントを投稿