まちづく塾にようこそ 匂坂信吾
沼津郷土史研究談話会(略称・沼津史談会)では、令和五年八月から六年三月までの毎月一回、午後一時半から約二時間、市民公開講座「歴史と文化のまちづくり塾」を市立図書館四階第一・二講座室を会場として開設します。
その目的は、沼津藩主・水野家が果たした役割や幕末の沼津藩について改めて学び直すことにより、三枚橋城や沼津城の本丸が置かれ、明治初期には沼津兵学校の寄宿寮が設けられた大手町「中央公園」の名称を「沼津城趾公園」など郷土の歴史を身近に感じられる名称に改めるための条件整備を行うことにあります。
名称の変更により市民の郷土意識が高まるとともに、ラブライブ!サンシャイン!などで増加した若者を中心とする”かるさと沼津ファン"や国内外からの観光客の皆様が、沼津の街と歴史への再評価を行う契機になることは疑いありません。
現在進行中の「中央公園再整備事業」も(公園の名称が変われば整備の考え方も変わり、その手法も見直されるかも知れません。 新たな公園名称が誕生することにより、中長期的には産業振興や市街地活性化、歴史文化の発信力向上などの可能性が高まる反面、「中央公園」の名称を守るべき根拠は特に見当たりません。
「歴史と文化のまちづくり塾」全八回(①~⑧)の日程と講師(敬称略)、主な内容は次の通りです。
①八月二十日(日)=最後の沼津藩主・水野忠敬(ただのり)の曾孫に当たる、経済学者・水野忠尚(ただひさ)。著書『作家が描いた水野家の江戸時代』に収録した松本清張、平岩弓枝などの作品に登場する水野家及び、徳川家康の生母「於大(おだい)の方」の父、水野忠政を始祖とする一族の歴史を語る。
②九月二十四日(日)=福留真紀・清泉女子大学准教授。著書『名門水野家の復活』を基に、沼津藩初代藩主・水野忠友の足跡などを語る。
③十月十五日(日)=皆様おなじみの樋口雄彦・国立歴史民俗博物館教授。「幕末の沼津藩とその人物」をテーマに、沼津を中心とする幕末から近現代に到る地域の歴史を総合的にとらえた含蓄ある講話が期待される。
また、八~十月の講座では、講話終後に歴史画像の達人"長谷川徹副会長により、元会員の故・川口和子さんが残したエッセイ『思い出のふるさと 沼津の町並み』イラストマップの画像研究や、できる範囲での街歩きを行う予定。
十一月以降の講座の内容は十月下旬にお知らせする予定ですが、現段階での日程と講師は次のとおりです。
④十一月十九日(日)=講談師・田辺鶴遊(かくゆう)。
※④は午後三時に旧沼津城大手櫓門のパネル展示会場となる中央公園に集合、田辺講師と共に市立図書館に移動し、四階第一・二講座室で三時半から約一時間の講談を聰いた後に意見交換。中央公園、市立図書館のどちらからでも参加可能。⑤~⑧は①~③と同じ時間・会場。
⑤十二月十七日(日)=水野忠尚。 ⑥令和六年「月二'十八日(日)=望月保宏・静岡古城研究会会長、渡邉美和・沼津に城があったころ再現プロジェクト実行委員会委員長。
⑦来年二月二十五日(日)=福留貫紀。
⑧三月二十四日(日)=水野忠尚。
本会会員以外の方は資料代が一回につき五百円が必要ですが、市制100周年を新たな「まちづくり元年」にするため、多くの皆様の参加を期待申し上げます。
(沼津史談会会長、小諏訪)
【沼朝令和5年8月15日(火)寄稿文】
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