山賊のロマンⅡ 根木谷信一
「人生には、上り坂、下り坂、そしてまさかの坂がある」と言います。昨年、市立高卒業生らに呼び掛け、「いざ『沼津城本丸』に集結せよ!」と勇んだものの、「スモール月見遠足」は秋雨にはばまれ、上り下りの坂なく、「まさか」の中止。
しかし、参加申し込みの九十人の中から「小雨決行」との声が多々あり、令和元年の第一回「求道会・理事会」で「本年度は小雨決行」と決定しました。
「まさか」について、市立高の初代校長
石内直太郎の句、 般若窟玄峰心魂こめて書きたるを「おらより下手だ」と生徒よろこぶ。を思い出します。
学校の看板を商売人に書いてもらったが、あまりに整い過ぎて味がなく重味もない。吹けば飛ぶような気がして頼りない。そこで校長、自ら墨をすり、三島の龍沢寺へタシーで乗り込む。八十八歳の玄峰老師は会得し、すさまじい気迫で書き上げ、高の字の「口」に一本書き過ぎて「日」にしてしまった。
校長は「一本おまけをいただいたことが無性にうれしくて…」と急いで学校に戻り、学校の入り口にかける。運動で遅くなった生徒達が集まり、「字が誤っているとか」「俺達より下手くそ」だと喜んだ、句は、その時の様子を読んだものです。(『石内直太郎先生遺稿集』より)
玄峰老師も石内校長も情熱を持って生徒に接する。だが、純真な生徒の心は「まさか」のだめだし。
校長は、「一日や二日で、君らにその味をつかめというのは無理かもしれぬ。卒業の日まで毎日眺めて、その後で文句があったら言ってこい。然(しか)も一本余分に筋金が入っていることを忘れるな」と。
この看板、「まさか」の運命により、現校舎にはありません。ここに、その訳を書く勇気がありませんので、「沼津城本丸」において、参加箸と興味のある市民の皆様にお話します。
「スモール月見遠足」は、市立高同窓会の求道会(会長・田村光広)が主催し、母校(清水正信校長)の協賛をいただき実施します。
九月十三日(金)午後五時半までに大手町の中央公園に集合。六時に出発し、香貫山山頂を目指しての往復コースです。片道約一時間の行程。同公園での解散は九時頃を予定しています。参加費は傷害保険加入費百円(当日徴収)。
対象は同窓生及び在校生、その家族、教職員など学校関係者。飲み物、軽食、タオル、雨具、長袖シャツ、懐中電灯、ハイキングできる靴や装備で。
今月三十日(金)まで申し込みを受け付けます。申し込みは市立高同窓会ホームページ、フェイスブック、または市立高事務室(921の0805。平日の午前八時半から午後
五時)へ。
安全第一、老若男女が楽しめるよう計画しました。早めの手続きと、より多くの方々の参加を切望してやみません。
小雨決行ですが、荒天の場合は中止します。実施の有無は当日朝九時に市立高同窓会ホームページで発信します。または事務室に照会してください。(市立高求道会副会長、十七期生)
【沼朝令和1年8月23日(金)「言いたいほうだい」】
0 件のコメント:
コメントを投稿