香陵公園周辺整備PFI事業
香陵公園周辺整備PFI事業
落札者公表も駐車場台数変わらず
市は1日、香陵公園周辺整備PFI事業の事業者選定結果を公表。落札者は清水建設グループに決まった。
グループの代表企業は清水建設、構成員は橘設計、大岡建設工業、大藤建設、富士峰建設、日本管財、美津濃、建設技術研究所静岡支店。
協力企業は、IHI運搬機械、ミズノスポーツサービス、日本リコメンド、M,sPLANNING.。
このうち市内の企業は大岡建設工業、大藤建設、富士峰建設、M,sPLANNINGの4社。
施設概要は、新市民体育館が建築面積約8255平万㍍、延べ床面積1万7239平万㍍の鉄筋コンクリート造り及び鉄骨造り地上3階建て。
新立体駐車場が建築面積約2159平方㍍、延べ床面積7718平万㍍の鉄骨造り地上4階建てで駐車台数は370台(うち一般車297台、公用車73台)。
主要屋外施設は、屋外広場などと、屋外駐車場361台(うち、一般車353台、公用車8台)。
駐車台数合計は731台(うち一般車650台、公用車81台)。 駐輪場は約400台。
市が構想で示した図と比較すると、新市民体育館のメインアリーナとサブアリーナが南北逆になっていて、弓道場が孤立した施設となっている。
同事業は、地方自治法の規定による総合評価一般竸争入札を採用し、あらかじめ定めた基準で落札者を決定した。7月下旬に締め切った入札に3グループが応札し、落札者のほか、大林組グループ、大和リースグループが応札した。
落札者決定基準に基づき、資格審査と提案価格の確認、基礎審査を行った上、沼津市PFI事業検討委員会が提案内容の加点審査を行った。
審査内容は、提案内容についての①事業計画全体に対する事項、②設計・建設・工事監理業務に関する事項、③開業準備業務に関する事業など8項目。
その結果、800点満点で、清水建設グループが622・28点、大和リースグループが585・28点、大林組グループが507・28点だった。
一方、庁内で行われた価格審査では、最低提案価格を提案価格で割った後、200をかけた点数で評価した。
価格審査は清水建設グループが200・00点、大林グループが198・45点、大和リースグループが197・84点だった。予定価格128億6366万9000円に対し落札金額は127億89万6800円(消費税などを含む)。
同日の市議会建設水道委員会文教産業委員会総務委員会連合審査会で、落札者決定の概要が報告された。
当局の説明が終わると、川口三男議員(共産党市議団)は「大まかな点で確認したい」として、市民文化センターの大ホールと、新市民体育館での県大会、全国大会などのイベントが重なった場合、駐車場スペースが足りなくなるのではないかと質問。
香陵公園周辺整備室長は、両施設で大きなイベントが重なった時には駐車場が650台収容では足りなくなることが予想されることを認める一方、沼津駅東側のサンサンパーキング(沼津駅前新立体駐車場)などの駐車場やシャトルバスの活用、同センターと新市民体育館の管理運営者などによる連絡協議会を設け「交通誘導や渋滞対策などを話し合う」ことで対応できるとの考えを示した。
事業者ほ、現香貫駐車場を含む計画地に、新市民体育館、新駐車場(平面部、立体部)及び外構を設計・整備するほか、維持管理、運営を一体的に行い、良質なサービスの提供を行うことを目指している。
市香陵公園周辺整備室では、事業の影響・効果について「本事業を通じ、多くの市民による新市民体育館や市民文化センターの利用が期待されるほか、計画地を訪れる市民の交流や憩いなどを通じ、中心市街地まちづくりに資することも期待される」としている。
解説 市民文化センターと香陵運動場、動労者体育センターなど周辺施設の利用者により起きていた「市民文化センターの駐車場問題」は、新市民体育館の構想以前からあり、市当局は、これまでもサンサンパーキングやシャトルバスの活用などのソフト対策を解決策として説明してきた。
しかし、根本的な問題が解決されていないため、駐車場の空き待ちの車列が県道などにできる等の問題が度々、発生。このため、市当局は駐車場問題について、「市営香貫駐車場の建て替え時に解決する」としてきた。
しかし、今回の連合審査会での説明では、ソフト対策で課題を解決すると説明してきたこれまでと変わらず、解決に向けて一歩も進展していないとの感は否めない。
【沼朝令和1年10月4日号】
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