2021年4月4日日曜日

沼津ヒューマンケア学部看護学科開設 キャスルホテル跡に東都大学

 

キャスルホテル跡に東都大学

 沼津ヒューマンケア学部看護学科開設


 日の出町のホテル沼津キャッスル跡に東都大学沼津ヒューマンケア学部看護学科が開校し、3日、入学式が開かれた。 同大学は埼玉県深谷市に本部を持つ学校法人青淵学園の運営。看護学科は深谷と千葉県幕張市にも開設されており、沼津キャンパスは昨年廃業した同ホテルを改装して新設した。

 沼津キャンパス第一期生となる新入生は88人。4年制で、看護師や保健師を目指す。学生の約8割は市内を含む県東部地区出身で、市内を含む近隣市町の医療施設が今年8月から9月にかけて2週間の実習を受け入れる。

 入学式は1階、ホテル時代に大ホールだった場所で開かれたが、新型コロナウイルス感染予防のため、新入生と大学関係者、来賓のみの出席となった。この会場は通常、中央で間切りして講義室2室となる予定。

 式典に大学側からは大坪修理事長、吉岡俊正学長など、来賓として頼重秀一市長らが出席。吉岡学長は「医療には真心と思いやりが大切。健康を保つ、よりよくするためには、相手の望まないことや怖いと思っていることにも耐えて立ち向かってもらう『医療として正しい決断』を実行することが、医療の真心と思いやり」だと医療人としての心構えも交えて式辞を述べ、大坪理事長は「医療は、人種、宗教、政治といったくくりを超えた天職。コロナ禍で医療従事者は世界中でたたえられている」と医療職を志す新入生達にエールを送った。

 来賓を代表して、あいさつした頼重市長は「自分も大学2年生の娘を持つ。入学式に来られなかった保護者の気持ちが分かる」と話したのに続き、「沼津は水がおいしく、マリンスポーツもできる。沼津の生活を楽しんでもらいたい」と新生活を始める学生達に言葉を贈った。また、同校の開設が市の経済発展や医療人材確保に寄与することへの期待も述べられた。

 市内で一人暮らし一を始めた新入生の後藤豊志(あつし)さんは「一人で過ごす時問が長く、寂しく感じるが、その時間で(入学前の)課題がはかどった。高校時代より勉強に取り組めるのではないかと思う」と話し、富士宮市から電車通学の予定だという石橋聖羅(せいら)さんは「勉強を頑張って、充実した大学生活にしたい」と新生活への期待を話した。

 同キャンパスは外装や、シャンデリアなどの内装に旧ホテル時代の名残があるが、学生が使うロッカー、机、本棚等は新品。まさに新入生88人は、沼津に新設されたキャンパスで「ピカピカの」キャンパスライフをスタートさせた。

【沼朝令和344日(日)号】

 

 

 

88人 看護の道へ第一歩

東都大・沼津ヒューマンケア学部

 


東都大(本部・埼玉県)が沼津市日の出町に本年度新設した沼津ヒューマンケア学部看護学科の初の入学式が3日、同所で開かれた。同学科1期生の新入生88人が、看護の道への第一歩を踏み出した。

 吉岡俊正学長は「地域医療の担い手として真心と思いやりを持ち、新キャンパスの伝統を生み出してほしい」と激励した。来賓として出席した頼重秀一市長は市内唯一の大学が市中心部に誕生したことを歓迎し、「県東部で医療に関わる人材を養成する教育機関の設置は、地域医療だけでなく経済発展にもつながる。まちづくりにも積極的に参加してほしい」と期待を寄せた。

 同大によると、1期生は全員、県内高校の出身という。沼津キャンパスで4年間かけて講義や実習に取り組み、看護師や保健師の免許取得を目指す。

 同大は埼玉県と千葉市にもそれぞれキャンパスを持つ医療系大学。沼津キャンパスは、昨年4月末に閉館した旧ホテル沼津キャッスルの建物を改装して開設した。最大約250人が収容できる大ホールを講義室に、宴会場はベッドや医療機器を配置して実習室にするなど、ホテルの館内施設を有効活用している。
【静新令和344日(日)朝刊】

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