沼津に誕生したおまち
かつてにぎわいは現在の本町に
IBA未来塾(松田啓資理事長)は、沼津史談会の長谷川徹副会長による「沼津におまちの誕生」をテーマにした講座を10日、日の出町のサンウェルぬまづ2階会議室で開いた。
沼津の歴史と文化シリーズの学習会として、今年度は沼津駅南商店街の再生のヒントを歴史から探ろうと、全6回の予定で講座を開いており、今回が4回目。
長谷川さんは、地域一の繁華街を示す「おまち」という言葉について、沼津では江戸時代から戦前まで本町を指していたことを話し、当時の活気ある街並みや今も残る沼津宿の老舗店舗を写真で紹介。
本町が栄えた理由として、旧東海道沿いの沼津宿にあり、船で来た人が狩野川の河岸から上陸し、仕事や買い物、用事を済ませて宿泊するなど、交通の要衝にあったため。
当時、汽車の停車場は「蒸気機関車が煙を吐き出し、トイレが垂れ流しの迷惑施設。繁華街から離れた荒廃した土地に造られた」が、東海道本線が開通し、道路が整備されると駅前が一等地に変わり、「おまち」は駅周辺を指すようになった。
鉄道や自動車が交通の主流になり、徒歩や船で移動する人が減ったこともあって本町は衰退したが、長谷川さんは本町のかつてのにぎわいについて振り返った。
次回、5回目は11月20日午前10時から11時半まで同じ会場で開き、「時代の波にのみ込まれた沼津」をテーマに、市内の工場の海外や市外への移転、人口流出などについて取り上げる。
参加費1000円。
問い合わせは松田理事長(電話090ー1291ー4638)。
【沼朝令和4年10月30日(日)号】
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