自民新会派22人参加へ
県会最大会派に名称「党改革会議」など候補
県議会最大会派「自民党」の分裂問題で、会派を離脱して新会派の結成を目指すメンバーの顔ぶれがほぼ固まった。所属する40人の議員のうち、6日時点で22人が参加するとみられ、1人だけだが第2会派「平成21」(21人)を上回って最大会派となる見通し。新会派名は「自民党改革会議」などが候補に挙がっている。1~4期の若手・中堅議員が約9割を占めることになりそうだ。
6日までに固まった新会派への参加メンバーは、1~6期の男性20人、女性2人。1、3、4期からの参加者が多く、計17人を占める見通しだ。22人の平均年齢は58・9歳。7月の知事選で党県連の方針に反して川勝平太氏の擁立に動き、文書による注意処分を受けた5人の議員の中からも参加者が出る見込みだ。
これに対し、旧会派メンバーは1~8期の男性17人、女性1人の計18人となる見込み。平均任期は5期とベテラン組が多く、平均年齢は63・4歳だ。
自民党はこれまで単独で県議会の総定数(74)の過半数を占め、議会では川勝県政に対し野党の立場をとってきたが、先の県議会9月定例会では、党議拘束をかけて「反対」を決めたはずの県空港部廃止条例案に対し、所属議員の一部が造反して賛成に回るなど、川勝知事との協調を目指したとみられる動きが表面化していた。
今回、旧会派に残るメンバーが川勝知事に協調的な議員が多いとみられるのに対し、新会派に参加するメンバーは川勝知事と距離を置くか、批判的。川勝県政に対するスタンスの違いがもはや覆いがたくなったことが、分裂の主な理由とみられる。
一方、各議員の選出選挙区ごとにみると、同一選挙区に複数の自民党議員がいる10選挙区のうち8選挙区で議員が新・旧会派に分かれることになる。県内では、先の衆院選や参院静岡選挙区補選を通して自民党や支持組織の退潮・衰退傾向が浮かび上がった。こうした流れの中で、約1年半後の県議選を見据えて生き残りを図ろうとする思惑も、今回の分裂の背後に見え隠れする。
新会派は19日に旗揚げ予定だが、それまで新旧両会派間で綱引きや切り崩し工作が水面下で続けられるとみられる。
(2009年11月7日 読売新聞)
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県議会:自民県議団、「単独過半数」が崩壊 知事は「少数与党」解消へ /静岡
◇30日開会 路線対立しこりも
県議会の12月定例会は30日開会する。会期は12月21日までの22日間。川勝平太知事は就任後3回目の県議会で、自民党県議団の会派分裂で「少数与党」状態が解消される見通しとなった。一方、1966年以来守ってきた自民党県議団の「単独過半数」は崩壊。新たに旗揚げする会派が「反知事」を鮮明にすれば、現行会派は「知事与党化」をにじませる。路線の対立は感情のしこりも生んでおり、分裂劇は議会だけでなく、「党再生」がかかる県連運営の火種にもなりそうだ。【浜中慎哉、望月和美】
□巨大会派が消滅
6日夕、自民党県議40人のうち、2日に旗揚げを表明した同党新会派に合流しない予定の2~7期の14人が県議会内で会合を開いた。約30分間話し合い、「仮の代表」として森竹治郎県議(下田市・賀茂郡、7期)を選出した。
過去、県議会の自民党県議団を大きく揺さぶったのは93年の旧新生党の結党だった。当時、自民党を離党した熊谷弘元通産相に近い同党県議11人が「新静会」の結成に走った。
それでも当時の県議会の定数78に対し自民党は41人を擁し、単独過半数を維持。県議会での影響力も保った。ところが今回は様相が異なる。一部の離脱でなく、40人のうち20人以上が新会派に加わる見通しで、定数74の単独過半数37人以上をどちらの会派も確保できそうにないためだ。
□勢い増す知事与党
県が12月定例会に提出予定の主な議案は、2月23日を「富士山の日」に制定する条例案など。日本航空の静岡空港撤退問題や、県の事業仕分けの結果をどう来年度予算案に反映させるのか、などもテーマになりそうだ。
知事与党は現在「平成21」(21人)と「民主党・無所属クラブ」(4人)の2会派で、平成21の三ツ谷金秋会長は「残留する自民党会派と同じスタンスで議案に臨み、問題点があれば一緒に協議したい」と期待する。
自民党の現会派に残る意向の中沢通訓県議も「平成21も含め他会派との協調は十分ありうる」と連携をにじませる。公明党(6人)は明確な反対姿勢をとっておらず、川勝知事にとって議会対応はやりやすくなりそうだ。
2009年11月7日土曜日
県内政経記事
平成21年11月7日(土)県内静新政経記事
自民県議団 新会派不参加組が会合
代表に森氏就任へ
県議会自民党県議団の分裂で結成される新会派に参加しない県議が6日、県庁で会合を開いた。結束して自民県議団を継承することを確認し、離脱者が確定して以降の会派代表に森竹治郎氏(下田市・賀茂郡)が就任することを決めた。
会合には14人が参加し、2人は事前に欠席を伝えていたという。当面は会合などを開かず、新会派の動きを静観することを決めた。
会議後に、代表代理を務める予定の天野進吾氏(静岡市葵区)、事務局を担当する中沢通訓氏(静岡市清水区・庵原郡)が会見した。中沢氏は「自民党再生にまとまるべき時期に、分裂は理解できない」と新会派の動きを批判。天野氏は「公明党も平成21も敵対視すべきでなく、県勢発展に向け(新会派より)わたしどもの方が連携しやすいのではないか」と述べた。
「副議長平成21から」
三ツ谷会長 自民分裂で方針
平成21の三ツ谷金秋会長は6日、自民党県議団から分裂して結成される新会派誕生後の同党県議団(旧会派)との連携強化の方針に関連し、「旧会派から議長、平成21から副議長を出したい」との考えを明らかにした。
これまで正副議長は単独過半数を占める自民が独占してきた。分裂後は新会派が最大会派になる見通しだが、平成21と自民県議団、民主党・無所属クラブで過半数を占め、正副議長選で連携すれば、ポストを分け合うことが可能になる。
三ツ谷会長は自民県議団との連携について、「過半数が取れなければ意味がない」とし、最終的に新会派がどの程度の規模になるのかを注視する姿勢を示した。また、川勝県政の安定化に向け、公明党にも協力を働き掛けているという。
30日から12月定例会 県議会議運
県議会議会運営委員会(大場勝男委員長)が6日開かれ、12月定例会の日程を11月30日から12月21日までの22日間と決め
た。県人事委員会勧告などに伴う給与関連議案を11月末までに議決する必要が想定されるため、当初予定より開会日を1日繰り上げた。代表・一般質問は12月4、7~10日、常任委員会は14、15日に開かれる。
民主県連が原氏推薦 裾野市長選
民主党県連は6日、任期満了に伴って来年1月17日告示される裾野市長選(1月24日投開票)で、無所属で出馬を表明している県議の原文雄氏(66)11平成21=の推薦を決めた。
地域医療再生基金 修正計画を国に申請
県 交付の大幅減額受け
2次医療圏単位の地域医療再生計画を支援する国の「地域医療再生基金」が補正予算の見直しで大幅に減額されたことを受け、県は6日、修正を迫られていた中東遠と志太榛原、駿東田方の計3医療圏の再生計画を、国に申請した。
再生基金をめぐっては当初、県は100億円交付枠に中東遠医療圏の再生計画、25億円交付枠に志太榛原と駿東田方の両医療圏の再生計画を、申請する予定だった。しかし、補正予算見直しに伴い厚生労働省が一律25億円交付に改めたため、中東遠の計画は抜本的見直しが必要になっていた。
中東遠の修正計画では掛川、袋井の両市立病院統合(2012年度開院予定)に伴う病院間の機能分担などを目的に、新病院に設置する「循環器・脳卒中センター、糖尿病拠点施設整備」に9億3千万円、磐田市立病院に整備する「腫瘍(しゅよう)センター整備」に2億2千万円などを盛り込み、全県事業として国内では少ない家庭医の養成に向けた研修と研修施設確保による医師確保対策に8億4千万円を充てる。新病院のハード整備の一部と、奨学金制度などを見直した。
国は有識者会議を経て12月中旬に交付先を内示する予定。県医療室は「100億円枠がなくなったことは今も残念。各市と病院と協議して必要性のある事業を優先し、計画を見直した」としている。
(静新平成21年11月7日(土)朝刊)
自民県議団 新会派不参加組が会合
代表に森氏就任へ
県議会自民党県議団の分裂で結成される新会派に参加しない県議が6日、県庁で会合を開いた。結束して自民県議団を継承することを確認し、離脱者が確定して以降の会派代表に森竹治郎氏(下田市・賀茂郡)が就任することを決めた。
会合には14人が参加し、2人は事前に欠席を伝えていたという。当面は会合などを開かず、新会派の動きを静観することを決めた。
会議後に、代表代理を務める予定の天野進吾氏(静岡市葵区)、事務局を担当する中沢通訓氏(静岡市清水区・庵原郡)が会見した。中沢氏は「自民党再生にまとまるべき時期に、分裂は理解できない」と新会派の動きを批判。天野氏は「公明党も平成21も敵対視すべきでなく、県勢発展に向け(新会派より)わたしどもの方が連携しやすいのではないか」と述べた。
「副議長平成21から」
三ツ谷会長 自民分裂で方針
平成21の三ツ谷金秋会長は6日、自民党県議団から分裂して結成される新会派誕生後の同党県議団(旧会派)との連携強化の方針に関連し、「旧会派から議長、平成21から副議長を出したい」との考えを明らかにした。
これまで正副議長は単独過半数を占める自民が独占してきた。分裂後は新会派が最大会派になる見通しだが、平成21と自民県議団、民主党・無所属クラブで過半数を占め、正副議長選で連携すれば、ポストを分け合うことが可能になる。
三ツ谷会長は自民県議団との連携について、「過半数が取れなければ意味がない」とし、最終的に新会派がどの程度の規模になるのかを注視する姿勢を示した。また、川勝県政の安定化に向け、公明党にも協力を働き掛けているという。
30日から12月定例会 県議会議運
県議会議会運営委員会(大場勝男委員長)が6日開かれ、12月定例会の日程を11月30日から12月21日までの22日間と決め
た。県人事委員会勧告などに伴う給与関連議案を11月末までに議決する必要が想定されるため、当初予定より開会日を1日繰り上げた。代表・一般質問は12月4、7~10日、常任委員会は14、15日に開かれる。
民主県連が原氏推薦 裾野市長選
民主党県連は6日、任期満了に伴って来年1月17日告示される裾野市長選(1月24日投開票)で、無所属で出馬を表明している県議の原文雄氏(66)11平成21=の推薦を決めた。
地域医療再生基金 修正計画を国に申請
県 交付の大幅減額受け
2次医療圏単位の地域医療再生計画を支援する国の「地域医療再生基金」が補正予算の見直しで大幅に減額されたことを受け、県は6日、修正を迫られていた中東遠と志太榛原、駿東田方の計3医療圏の再生計画を、国に申請した。
再生基金をめぐっては当初、県は100億円交付枠に中東遠医療圏の再生計画、25億円交付枠に志太榛原と駿東田方の両医療圏の再生計画を、申請する予定だった。しかし、補正予算見直しに伴い厚生労働省が一律25億円交付に改めたため、中東遠の計画は抜本的見直しが必要になっていた。
中東遠の修正計画では掛川、袋井の両市立病院統合(2012年度開院予定)に伴う病院間の機能分担などを目的に、新病院に設置する「循環器・脳卒中センター、糖尿病拠点施設整備」に9億3千万円、磐田市立病院に整備する「腫瘍(しゅよう)センター整備」に2億2千万円などを盛り込み、全県事業として国内では少ない家庭医の養成に向けた研修と研修施設確保による医師確保対策に8億4千万円を充てる。新病院のハード整備の一部と、奨学金制度などを見直した。
国は有識者会議を経て12月中旬に交付先を内示する予定。県医療室は「100億円枠がなくなったことは今も残念。各市と病院と協議して必要性のある事業を優先し、計画を見直した」としている。
(静新平成21年11月7日(土)朝刊)
2009年11月6日金曜日
新スキャンダル
国会で与野党が激しい論戦を繰り広げるなか、鳩山由紀夫首相と民主党の小沢一郎幹事長が、カネにまつわる新スキャンダルに見舞われている。小沢氏には政治資金パーティー券収入に関し、政治資金収支報告書に虚偽記載していた疑惑が浮上。鳩山首相は「秘書と議員は同罪」とする過去の発言が民主恒例の“ブーメラン”となって、四苦八苦しているのだ。党内からは「短命に終わった細川政権の二の舞いになるのでは」(中堅)との声も出ている。
記事本文の続き 5日の朝日新聞朝刊が「小沢氏団体 虚偽記載の疑い」と1面トップで報じた小沢氏に関する新疑惑は、要約すると以下の通り。
〈小沢氏の関連政治団体『小沢一郎政経研究会』(政経研)は、2000-04年のパーティー券収入について、企業に政治資金規正法で定められた『1企業あたり1回のパーティー150万円』とする購入上限額を超える金額を要求し、支払いを受けた。しかし、政治資金収支報告書では、その企業名での記載は150万円以下で、支払いとの差額は、企業名の記載義務がない20万円以下の小口分に分散していた疑いがある。東京地検特捜部も同様の経緯を把握している〉
収支報告書によると、政経研は毎年4回ずつ、「小沢一郎政経フォーラム」というパーティーを開催。収入は計約6億9000万円で、うち購入者名がない小口は約6億4000万円だった。当時の収支報告書を担当していたのは、元秘書の石川知裕民主党衆院議員。
同紙によれば、企業側が同紙に回答した額が150万円を超えたのは4件で、企業名の記載が必要な20万円を超えて購入したが、その記載がなかったケースもあった。企業回答に比べ収支報告書の記載が過小だったのは少なくとも8件、630万円だったという。
小沢氏をめぐっては資金管理団体「陸山会」をめぐる違法献金事件のほか、陸山会が04年に購入した土地の代金を翌年の収支報告書に記載していた問題で4日、市民団体が特捜部に石川氏ら3人に対する政治資金規正法違反容疑で告発状を提出する事態も起きている。
自民党関係者は「民主党はマニフェストで、パーティー券を含む企業・団体献金の全面禁止を掲げたのに、政経研は10月30日にパーティーを開き、企業関係者も多くいたと聞く。矛盾していないか」と指摘する。
一方の鳩山首相は連日、衆院予算委員会で炎上中だ。4日には03年7月、自身のメールマガジンで「秘書が犯した罪は政治家が罰を受けるべき」と語っていると指摘されたうえ、「政治団体の代表者が会計責任者の選任、監督について相当の注意を怠った場合は、50万円の罰金になる。罰金刑になれば議員生命にかかわる」と迫られると、首相は「その時に判断したい」とタジタジに。
さらに首相は、偽装献金の原資が、鳩山家の資産管理会社が管理する資金だったことや、流用指示の書面に首相自身が署名した事実を明言。政治家による資金管理団体への1年間の献金上限額は1000万円とする規正法の「量的制限」を認識していたことも認めたのだ。
自民党の大島理森幹事長は「本質にかかわる問題が出てきた。首相は中身を全部知っているはずだ。集中審議を求めて、全容を明らかにしていかねばならない」と意気込むが、果たして疑惑は解明されるのか。
(イザ版ニュース平成21年11月6日(金))
記事本文の続き 5日の朝日新聞朝刊が「小沢氏団体 虚偽記載の疑い」と1面トップで報じた小沢氏に関する新疑惑は、要約すると以下の通り。
〈小沢氏の関連政治団体『小沢一郎政経研究会』(政経研)は、2000-04年のパーティー券収入について、企業に政治資金規正法で定められた『1企業あたり1回のパーティー150万円』とする購入上限額を超える金額を要求し、支払いを受けた。しかし、政治資金収支報告書では、その企業名での記載は150万円以下で、支払いとの差額は、企業名の記載義務がない20万円以下の小口分に分散していた疑いがある。東京地検特捜部も同様の経緯を把握している〉
収支報告書によると、政経研は毎年4回ずつ、「小沢一郎政経フォーラム」というパーティーを開催。収入は計約6億9000万円で、うち購入者名がない小口は約6億4000万円だった。当時の収支報告書を担当していたのは、元秘書の石川知裕民主党衆院議員。
同紙によれば、企業側が同紙に回答した額が150万円を超えたのは4件で、企業名の記載が必要な20万円を超えて購入したが、その記載がなかったケースもあった。企業回答に比べ収支報告書の記載が過小だったのは少なくとも8件、630万円だったという。
小沢氏をめぐっては資金管理団体「陸山会」をめぐる違法献金事件のほか、陸山会が04年に購入した土地の代金を翌年の収支報告書に記載していた問題で4日、市民団体が特捜部に石川氏ら3人に対する政治資金規正法違反容疑で告発状を提出する事態も起きている。
自民党関係者は「民主党はマニフェストで、パーティー券を含む企業・団体献金の全面禁止を掲げたのに、政経研は10月30日にパーティーを開き、企業関係者も多くいたと聞く。矛盾していないか」と指摘する。
一方の鳩山首相は連日、衆院予算委員会で炎上中だ。4日には03年7月、自身のメールマガジンで「秘書が犯した罪は政治家が罰を受けるべき」と語っていると指摘されたうえ、「政治団体の代表者が会計責任者の選任、監督について相当の注意を怠った場合は、50万円の罰金になる。罰金刑になれば議員生命にかかわる」と迫られると、首相は「その時に判断したい」とタジタジに。
さらに首相は、偽装献金の原資が、鳩山家の資産管理会社が管理する資金だったことや、流用指示の書面に首相自身が署名した事実を明言。政治家による資金管理団体への1年間の献金上限額は1000万円とする規正法の「量的制限」を認識していたことも認めたのだ。
自民党の大島理森幹事長は「本質にかかわる問題が出てきた。首相は中身を全部知っているはずだ。集中審議を求めて、全容を明らかにしていかねばならない」と意気込むが、果たして疑惑は解明されるのか。
(イザ版ニュース平成21年11月6日(金))
11月6日政治記事
二階派が伊吹派に合流
自民 自民党の二階派(会長・二階俊博選対局長)が5日、伊吹派(会長・伊吹文明元幹事長)に合流した。正式名称は現在の伊吹派の「志帥会」を継承。会長も引き続き伊吹氏が務め、二階氏は会長代行に。事実上、8月の衆院選で衆参計3人の小所帯となった二階派の救済合併で衆院選惨敗と野党転落で環境が激変、苦境にある派閥の現状を象徴する出来事となった。
合流後の志帥会は衆参計18人となり、7派閥中、第4勢力となる。伊吹氏は発表の記者会見で「互助機関として助け合うには数が多い方がいい」と説明。二階氏も「次の選挙で同志が戦う際に協力していきたい」と述べ、ともに「選挙互助会」を強調した。
最大派閥は町村派だが、衆院選後に小池百合子元防衛相、総裁選に出馬した西村康稔氏が退会。かつて派閥継承者に目された中川秀直元幹事長が10月末に「脱派閥の新しい政治の確立に向け力を尽くしていきたい」と退会した。
自民県連 三役人事は19日以降
自民党県連は5日、幹部らが都内で会合を開き、現在空席となっている県連三役の人事について、県議団から離脱した新会派が総会を開く19日以降に決定する方針を確認した。赤堀佐代子筆頭副幹事長らが塩谷立会長を訪ねた。
塩谷会長によると、新会派による総会や新旧会派双方の代表者の決定を待って議員団会議などを開催し、県連大会で新三役を承認する流れになる見込み。会合では県議団分裂に至った経緯も報告されたとい
う。
党県連三役は、県議会9月定例会の空港部廃止条例案をめぐって造反が出た責任を取り、辞表を提出した。県議団内でもあつれきが増し、分裂が決定的となっている。
塩谷会長は「こうした事態になった以上、ばたばたしても仕方ない。いかに前向きに進むかだ」と冷静な姿勢を強調した。
分裂の自民県議団発起人が規約協議
県議会の自民党県議団(40人)を離脱して新会派設立を目指す発起人代表6人が5日、県庁で会合を開き、規約案を協議した。新会派の名称に「自民」の言葉を入れる▽「政策立案」「選挙対策」を検討するPT(プロジェクトチーム)の設置ーなどを決めたという。
PTは会派として政策を考え、自民党市町支部などとの連携を図るのが狙い。新役員や会派名称などは19日に開く設立総会で決定する。
(静新平成21年11月6日(金)朝刊)
自民 自民党の二階派(会長・二階俊博選対局長)が5日、伊吹派(会長・伊吹文明元幹事長)に合流した。正式名称は現在の伊吹派の「志帥会」を継承。会長も引き続き伊吹氏が務め、二階氏は会長代行に。事実上、8月の衆院選で衆参計3人の小所帯となった二階派の救済合併で衆院選惨敗と野党転落で環境が激変、苦境にある派閥の現状を象徴する出来事となった。
合流後の志帥会は衆参計18人となり、7派閥中、第4勢力となる。伊吹氏は発表の記者会見で「互助機関として助け合うには数が多い方がいい」と説明。二階氏も「次の選挙で同志が戦う際に協力していきたい」と述べ、ともに「選挙互助会」を強調した。
最大派閥は町村派だが、衆院選後に小池百合子元防衛相、総裁選に出馬した西村康稔氏が退会。かつて派閥継承者に目された中川秀直元幹事長が10月末に「脱派閥の新しい政治の確立に向け力を尽くしていきたい」と退会した。
自民県連 三役人事は19日以降
自民党県連は5日、幹部らが都内で会合を開き、現在空席となっている県連三役の人事について、県議団から離脱した新会派が総会を開く19日以降に決定する方針を確認した。赤堀佐代子筆頭副幹事長らが塩谷立会長を訪ねた。
塩谷会長によると、新会派による総会や新旧会派双方の代表者の決定を待って議員団会議などを開催し、県連大会で新三役を承認する流れになる見込み。会合では県議団分裂に至った経緯も報告されたとい
う。
党県連三役は、県議会9月定例会の空港部廃止条例案をめぐって造反が出た責任を取り、辞表を提出した。県議団内でもあつれきが増し、分裂が決定的となっている。
塩谷会長は「こうした事態になった以上、ばたばたしても仕方ない。いかに前向きに進むかだ」と冷静な姿勢を強調した。
分裂の自民県議団発起人が規約協議
県議会の自民党県議団(40人)を離脱して新会派設立を目指す発起人代表6人が5日、県庁で会合を開き、規約案を協議した。新会派の名称に「自民」の言葉を入れる▽「政策立案」「選挙対策」を検討するPT(プロジェクトチーム)の設置ーなどを決めたという。
PTは会派として政策を考え、自民党市町支部などとの連携を図るのが狙い。新役員や会派名称などは19日に開く設立総会で決定する。
(静新平成21年11月6日(金)朝刊)
2009年11月4日水曜日
民主「脱官僚」怪しく
民主「脱官僚」の旗怪しく 屋山太郎
郵政社長は典型的「渡り」
脱官僚、地域主権の確立をマニフェストに掲げ大勝した民主党だが、脱官僚の旗が怪しくなってきた。脱官僚の入り口は天下り禁止、渡り根絶だが、鳩山内閣は日本郵政の社長に元大蔵省事務次官の斎藤次郎氏をもってきた。加えて副社長に足立盛二郎元郵政事業庁長官、坂篤郎前内閣官房副長官補を据えたのには唖然とした。党の象徴的政策でこのような公約破りをするようでは民主党の支持率が下がるのは当然だ。2日に発表された共同通信の支持率は前回より10%も下がったが、この約束破り人事が影響しているとみていい。
亀井静香郵政担当相の独断人事だとか、斎藤氏は14年間も民間にいたなどと、鳩山首相は弁解している。しかし斎藤氏のケースは典型的な渡り人事であり、坂氏のケースはまぎれもない天下り人事だ。亀井氏の独断であろうがなかろうが、民主党が泥をかぶらねばならない。
鳩山氏の政権運営手法は各大臣に自由にやってもらうということのようだが、首相は肝心要のところでは自ら断を下さねばならない。政権発足50日にしては政治が急速に動いている観がある。これは事務次官会議を廃止して各省を大臣、副大臣、政務官の政務三役会議で仕切っているからだろう。
しかしこの体制は三役会議がその省の仕事を理解し、人事も掌握していることが前提だ。さらに政権全体の流れに沿っているかどうかの判断も不可欠だ。
しかし亀井郵政担当相は民主党の掲げた脱官僚という大義に明らかに反して行動している。郵政改革の内容についても、元の官営にはしないというだけで郵政公社復活の兆しを見せている。本来、郵政事業と全く無縁のかんぽの宿も丸抱えし、郵便局員に老人の家に出向いて"声かけ運動"をさせようとの動きまである。福祉事業はまさに地方自治体の仕事であって、地域によって千差万別だ。それを中央集権的に福祉業務を郵便局に背負わせるのか。
日本郵政を財務省が占拠したことによって、財務省の地方行政、金融、予算にかかわる権力は一段と肥大化した。民主党が小沢一郎氏に完全掌握されたのと同様、財務省の全官僚支配は復活どころかより強固なものとなった。
道は一つ、全次官の更迭
菅直人副総理が担当する国家戦略室は民間人や官界から改革派の人物をリクルートしようとした。ところが官界と対立したくないという松井孝治官房副長官(経済産業省出身)の横やりで人事が覆った。改革を願望する若手官僚はたくさんいるが、うっかり国家戦略室に入れば将来を危うくするとの機運に包まれている。「脱官僚」といい「政権をとったら局長以上の方の辞表を預かる」(鳩山首相)といっていたのに、選挙中に記者会見で民主党の農政を批判した井出道雄農水省次官まで留任させたのは大失敗だった。これで官僚はこれまで通り次官、局長の顔色さえ窺っていればいいということになった。大臣の意向に忠実でなければ任をはずされる、降格される立場に立たされてこそ、官僚の大臣に対する忠誠度が担保されるのだ。
亀井氏は郵政肥大化にお墨付きを与えた。前原誠司国交相は日航(JAL)を国営化するが如くである。何十年も前からいわれたことだが、日航は民事再生支援法でも会社更生法でも助からない。破産法を適用してやり直すしかないのだ。鳩山内閣は脱官僚といいつつ、天下りを認め、巨大な国営企業を創り出す趣だ。この空気を一新するためには正月を期して全次官を更迭してやり直す荒業しかない。(政治評論家)
(静新平成21年11月4日「論壇」)
郵政社長は典型的「渡り」
脱官僚、地域主権の確立をマニフェストに掲げ大勝した民主党だが、脱官僚の旗が怪しくなってきた。脱官僚の入り口は天下り禁止、渡り根絶だが、鳩山内閣は日本郵政の社長に元大蔵省事務次官の斎藤次郎氏をもってきた。加えて副社長に足立盛二郎元郵政事業庁長官、坂篤郎前内閣官房副長官補を据えたのには唖然とした。党の象徴的政策でこのような公約破りをするようでは民主党の支持率が下がるのは当然だ。2日に発表された共同通信の支持率は前回より10%も下がったが、この約束破り人事が影響しているとみていい。
亀井静香郵政担当相の独断人事だとか、斎藤氏は14年間も民間にいたなどと、鳩山首相は弁解している。しかし斎藤氏のケースは典型的な渡り人事であり、坂氏のケースはまぎれもない天下り人事だ。亀井氏の独断であろうがなかろうが、民主党が泥をかぶらねばならない。
鳩山氏の政権運営手法は各大臣に自由にやってもらうということのようだが、首相は肝心要のところでは自ら断を下さねばならない。政権発足50日にしては政治が急速に動いている観がある。これは事務次官会議を廃止して各省を大臣、副大臣、政務官の政務三役会議で仕切っているからだろう。
しかしこの体制は三役会議がその省の仕事を理解し、人事も掌握していることが前提だ。さらに政権全体の流れに沿っているかどうかの判断も不可欠だ。
しかし亀井郵政担当相は民主党の掲げた脱官僚という大義に明らかに反して行動している。郵政改革の内容についても、元の官営にはしないというだけで郵政公社復活の兆しを見せている。本来、郵政事業と全く無縁のかんぽの宿も丸抱えし、郵便局員に老人の家に出向いて"声かけ運動"をさせようとの動きまである。福祉事業はまさに地方自治体の仕事であって、地域によって千差万別だ。それを中央集権的に福祉業務を郵便局に背負わせるのか。
日本郵政を財務省が占拠したことによって、財務省の地方行政、金融、予算にかかわる権力は一段と肥大化した。民主党が小沢一郎氏に完全掌握されたのと同様、財務省の全官僚支配は復活どころかより強固なものとなった。
道は一つ、全次官の更迭
菅直人副総理が担当する国家戦略室は民間人や官界から改革派の人物をリクルートしようとした。ところが官界と対立したくないという松井孝治官房副長官(経済産業省出身)の横やりで人事が覆った。改革を願望する若手官僚はたくさんいるが、うっかり国家戦略室に入れば将来を危うくするとの機運に包まれている。「脱官僚」といい「政権をとったら局長以上の方の辞表を預かる」(鳩山首相)といっていたのに、選挙中に記者会見で民主党の農政を批判した井出道雄農水省次官まで留任させたのは大失敗だった。これで官僚はこれまで通り次官、局長の顔色さえ窺っていればいいということになった。大臣の意向に忠実でなければ任をはずされる、降格される立場に立たされてこそ、官僚の大臣に対する忠誠度が担保されるのだ。
亀井氏は郵政肥大化にお墨付きを与えた。前原誠司国交相は日航(JAL)を国営化するが如くである。何十年も前からいわれたことだが、日航は民事再生支援法でも会社更生法でも助からない。破産法を適用してやり直すしかないのだ。鳩山内閣は脱官僚といいつつ、天下りを認め、巨大な国営企業を創り出す趣だ。この空気を一新するためには正月を期して全次官を更迭してやり直す荒業しかない。(政治評論家)
(静新平成21年11月4日「論壇」)
2009年11月3日火曜日
自民県議団が分裂
自民県議団が分裂 若手ら19日に新会派
県議会最大会派の自民党県議団(40人)の若手を中心とした県議が、19日に新会派の設立総会を開くことが2日、分かった。1~6期の県議二十数人が賛同するとみられる。自民党籍は残すという。
新会派は自民再生を前面に、「保守本流の自民の自覚と責任」「川勝県政への是々非々の立場」「政策集団としての活動」などを掲げる。
静岡市内で2日開いた発起人会で方針を固めた。発起人代表は小楠和男、大場勝男、大石哲司、杉山盛雄、山田誠、中沢公彦の6県議が務め、新会派の名称や役員などについて協議する。
発起人会後に会見した小楠県議は「自民党は野に下った。政権交代可能な政党として踏ん張ることが必要。地方組織としてアピールしていく」と述べた。
自民県連では、知事選の候補者擁立作業や衆院選をめぐって県議を処分。また県議会9月定例会で空港部廃止条例案否決の党議拘束に反する動きが表面化するなど、県議団内のあつれきが激しくなっていた。
新会派「再生」アピール
自民党県議団分裂 非賛同者「溝深い」と批判
自民党県議団の若手県議らは2日、県議団総会終了直後、別会場に集まって発起人会を開き、新会派結成を決めた。自民再生をアピールする若手。一方で、賛同の意思のない県議らは「深い溝ができた」と会派分裂を批判した。
「自民再生に向けた具体的な道筋が見えない。行動するしかない」。発起人代表の小楠和男県議は、当初想定していた会派内の政策集団ではなく、新会派結成に至った経緯を説明した。若手県議は「再生するには一から始める姿を見せなければいけない」と新会派の意義を強調した。
関係者によると、発起人会に出席した県議は1期6人、2期2人、3期5人、4期6人、5期以上3人の計22人に上ったという。
一方、賛同の意思を示していない県議の1人は「同じ党を支えてきた中で一方的なスタートという印象。突然の分裂劇は理解しがたい」と話す。別のベテラン県議は「割れた茶わんは元には戻らない。かみしもを着て若手と接し、腹を割って話す機会が少なかったわれわれにも原因はある」と語った。
議員団総会は知事選以降の自民党県連内の混乱について意見を交わした。三役の辞意表明を受けて空席となっている新役員選考などの対応について、塩谷立県連会長と天野一県議団総会長らが5日に協議することを決めた。
(静新平成21年11月3日(火)朝刊)
県議会最大会派の自民党県議団(40人)の若手を中心とした県議が、19日に新会派の設立総会を開くことが2日、分かった。1~6期の県議二十数人が賛同するとみられる。自民党籍は残すという。
新会派は自民再生を前面に、「保守本流の自民の自覚と責任」「川勝県政への是々非々の立場」「政策集団としての活動」などを掲げる。
静岡市内で2日開いた発起人会で方針を固めた。発起人代表は小楠和男、大場勝男、大石哲司、杉山盛雄、山田誠、中沢公彦の6県議が務め、新会派の名称や役員などについて協議する。
発起人会後に会見した小楠県議は「自民党は野に下った。政権交代可能な政党として踏ん張ることが必要。地方組織としてアピールしていく」と述べた。
自民県連では、知事選の候補者擁立作業や衆院選をめぐって県議を処分。また県議会9月定例会で空港部廃止条例案否決の党議拘束に反する動きが表面化するなど、県議団内のあつれきが激しくなっていた。
新会派「再生」アピール
自民党県議団分裂 非賛同者「溝深い」と批判
自民党県議団の若手県議らは2日、県議団総会終了直後、別会場に集まって発起人会を開き、新会派結成を決めた。自民再生をアピールする若手。一方で、賛同の意思のない県議らは「深い溝ができた」と会派分裂を批判した。
「自民再生に向けた具体的な道筋が見えない。行動するしかない」。発起人代表の小楠和男県議は、当初想定していた会派内の政策集団ではなく、新会派結成に至った経緯を説明した。若手県議は「再生するには一から始める姿を見せなければいけない」と新会派の意義を強調した。
関係者によると、発起人会に出席した県議は1期6人、2期2人、3期5人、4期6人、5期以上3人の計22人に上ったという。
一方、賛同の意思を示していない県議の1人は「同じ党を支えてきた中で一方的なスタートという印象。突然の分裂劇は理解しがたい」と話す。別のベテラン県議は「割れた茶わんは元には戻らない。かみしもを着て若手と接し、腹を割って話す機会が少なかったわれわれにも原因はある」と語った。
議員団総会は知事選以降の自民党県連内の混乱について意見を交わした。三役の辞意表明を受けて空席となっている新役員選考などの対応について、塩谷立県連会長と天野一県議団総会長らが5日に協議することを決めた。
(静新平成21年11月3日(火)朝刊)
2009年11月1日日曜日
旧田中派復活の民主
「旧田中派復活の民主」(政考政読)
見えない首相の意志
「初当選して意気込んで国会に来たら、派閥(自民党旧田中派)で『君らの仕事は、次の選挙で勝つことだ』と言われた。われわれは違う。新人議員からベテラン議員まで、一人一人が独立し、考え、行動する党だ」鳩山由紀夫首相が、1996年秋の旧民主党発足前後に、演説などで頻繁に訴えた言葉だ。
13年後、民主党は悲願の政権交代を実現、鳩山氏は首相となり、旧田中派のオーナー故田中角栄元首相の秘蔵っ子である小沢一郎幹事長が党をまとめる。
その小沢氏は、新人議員に「まず次の選挙で当選するための活動を」と訓示した。党幹部も競うようにつじ立ちなど選挙区での活動に取り組むよう指示、当選から臨時国会召集までの約2カ月間で、国会に来たのは数えるほどという新人議員もいる。
選挙最重視の"小沢思想"が徹底する民主党の雰囲気は、まるで「旧田中派」が復活したかのようだ。だからこそ、「大学のサークル」とからかわれた民主党が、政権に就けたというのも事実だろう。
だが、行政刷新会議で「事業仕分け」を担当するワーキンググループには、当初は政策に詳しい新人議員も参加することになっていたのに、党側が党の研修への参加を優先させるよう要求、結局見送りとなった。首相自らが「必殺仕分け人」と激励、作業にも着手していたのに、である。
旧田中派の"伝統"には、「考え、決めるのは派閥幹部。それ以外の議員は黙って従う」もある。それが徹底されたからこそ「鉄の団結」と評されたのだが、若き鳩山氏が疑問を抱いていたことは、冒頭の言葉からもうかがえる。
民主党は「政策決定の一元化」方針に基づき、政策調査会を廃止した。もちろん国会での法案審議はあるが、これも政府に入った"政策分野幹部議員"が考えるから、それ以外は賛成していればいいという仕組みにみえる。議論して当然の政策でさえそうなれば、党運営などがどうなるかは、推して知るべしだろう。
自民党の政治を批判し、新しい政治をつくると訴え続けてきた首相は、本当に今の民主党の姿でよいのだろうか。
初当選直後のレコードの自主制作と同様、「若気の至りだった。今は選挙が最優先と分かった」というのならば、残念だが仕方がない。
でも、好ましくないと思いながらも、小沢さんに任せたからとか、鳩山政権の安定が大事だとかの理由で目をつぶっているのなら、あまりに都合が良すぎるのではないか。民主党の最高責任者である「鳩山代表」の考えを聞きたい。
(静新平成21年10月31日夕刊)
見えない首相の意志
「初当選して意気込んで国会に来たら、派閥(自民党旧田中派)で『君らの仕事は、次の選挙で勝つことだ』と言われた。われわれは違う。新人議員からベテラン議員まで、一人一人が独立し、考え、行動する党だ」鳩山由紀夫首相が、1996年秋の旧民主党発足前後に、演説などで頻繁に訴えた言葉だ。
13年後、民主党は悲願の政権交代を実現、鳩山氏は首相となり、旧田中派のオーナー故田中角栄元首相の秘蔵っ子である小沢一郎幹事長が党をまとめる。
その小沢氏は、新人議員に「まず次の選挙で当選するための活動を」と訓示した。党幹部も競うようにつじ立ちなど選挙区での活動に取り組むよう指示、当選から臨時国会召集までの約2カ月間で、国会に来たのは数えるほどという新人議員もいる。
選挙最重視の"小沢思想"が徹底する民主党の雰囲気は、まるで「旧田中派」が復活したかのようだ。だからこそ、「大学のサークル」とからかわれた民主党が、政権に就けたというのも事実だろう。
だが、行政刷新会議で「事業仕分け」を担当するワーキンググループには、当初は政策に詳しい新人議員も参加することになっていたのに、党側が党の研修への参加を優先させるよう要求、結局見送りとなった。首相自らが「必殺仕分け人」と激励、作業にも着手していたのに、である。
旧田中派の"伝統"には、「考え、決めるのは派閥幹部。それ以外の議員は黙って従う」もある。それが徹底されたからこそ「鉄の団結」と評されたのだが、若き鳩山氏が疑問を抱いていたことは、冒頭の言葉からもうかがえる。
民主党は「政策決定の一元化」方針に基づき、政策調査会を廃止した。もちろん国会での法案審議はあるが、これも政府に入った"政策分野幹部議員"が考えるから、それ以外は賛成していればいいという仕組みにみえる。議論して当然の政策でさえそうなれば、党運営などがどうなるかは、推して知るべしだろう。
自民党の政治を批判し、新しい政治をつくると訴え続けてきた首相は、本当に今の民主党の姿でよいのだろうか。
初当選直後のレコードの自主制作と同様、「若気の至りだった。今は選挙が最優先と分かった」というのならば、残念だが仕方がない。
でも、好ましくないと思いながらも、小沢さんに任せたからとか、鳩山政権の安定が大事だとかの理由で目をつぶっているのなら、あまりに都合が良すぎるのではないか。民主党の最高責任者である「鳩山代表」の考えを聞きたい。
(静新平成21年10月31日夕刊)
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