沼津アーケード名店街市景観審答申
再開発後も建築形態継承
沼津市甲心市街地のアーケード名店街の再開発について、市景観審議会(伊藤光造会長)は17日、建築計画への景観地区認定が適当とする答申書を頼重秀一市長に渡した。戦後まもなく発足し、商店街に残る歴史的建築物の形態や細部に関する意匠の継承を進めることも確認された。
アーケード名店街は沼津駅南に位置する。日本初の共同建築様式による公共用歩廊空間の連続する商店街として発足。景観に配慮した様式で、往時は商都沼津の中心地だった。2004年、景観地区「沼津市アーケード街美観地区」として都市計画決定されていた。 答申では四つの付帯意見もあり、横連窓を意識した外観や建物角部の曲線化の踏襲、同地区の他エリアで建設が予定される建物との調和などが盛り込まれた。答申を受けた頼重市長は「歴史のある商店街。今後もまちの活性化に生かす」とした。
建物解体は周辺がにぎわう沼津夏まつり・狩野川花火大会後に始まる予定。地上10階建ての建物で、1階に店舗、2~10階が住居部分となる。市役所で17日、完成模型が初公開され、頼重市長と伊藤会長が模型を見ながらまちづくりについて意見を交わした。
(東部総局・高橋和之)
【静新令和6年1月18日(木)朝刊】
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