2024年1月25日木曜日

あわしまマリーンパーク閉館 沼津 「ショック」影響最小限に フフンや関係者惜しむ 【静新令和6年1月24日(水)朝刊】

 


あわしまマリーンパーク閉館 沼津

「ショック」影響最小限に フフンや関係者惜しむ



 沼津市の淡島にある水族館「あわしまマリンパーク」の212日での閉館発表から一夜明けた23日、同施設などが舞台となった人気アニメ「ラブライブー.サンシャイン!」のファンからは驚きや惜しむ声が上がったほか、行政や観光関係者の間では影響を懸念する向きが見られた。

 同日は強風で島に渡る船が運航できず臨時休館し、掲示を見て引き返す車が多かった。ラプライブファンの同市の男性(28)は「ショックでいてもたってもいられず来た。船に乗って行くわくわく感が魅力。閉館しても島を訪れられるようにしてほしい」と願った。

 市は閉館直前の210日、淡島で来訪者を対象に移住相談会を開く。淡島は地元観光業の活性化にとっ.て欠かせない施設の一つと捉えていて、頼重秀一市長は「市南部の重要な観光地。影響を最小限に食い止めたい」と危惧する。NPO法人沼津観光協会の望月善人会長は「大変残念。関係者と情報を共有してできることはないか考えたい」と話した。

 同水族館には22日夜から、閉館を知った人から感謝を伝えるメールや電話が相次いでいるという。

 「淡島」内で問題続出

 ホテル独立再建進む

 閉館が決まった水族館のあわしまマリンパーク(沼津市)2019年ごろから、隣接する淡島ホテルと同じオーロラグループ(名古屋市)が経営していた。立て直しを図ったが、コロナ禍に諸経費高騰が加わり、抜本的な改革には至らず、刑事事件や民事裁判が起きるなど「淡扇」内でトラブルも相次いでいた。

 あわしまマリンパークは離島のレジャー施設として人気を集めたが、バブル経済崩壊などに伴い経営が悪化。2011年ごろには大幅な債務超過に陥っていた。関係者によると、資金繰りが悪化し、老朽化した施設の修繕費も不足した状態で閉館を決めたという。

 グループ経営陣らは21年に同ホテルを巡る破産法違反事件で県警に逮捕された、水族館を運営する淡島マリンパークもホテルの破一産手続きに絡み、民事裁判を起こされた。

 ホテルは現在、グループから独立。昨年11月に買収した香港のIT製品販売会社と、従業員が設立したフェニックスが連携して再建に取り組んでいる。グループの関運会社が運営していた長泉町のホテル長泉ガーデン(現ウィンダムガーデン長泉)も今月15日、閉館を発表した。

【静新令和6124日(水)朝刊】


↑昭和6年三津浜からの淡島 モダン浮世絵



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