2024年3月12日火曜日

三ツ矢サイダー「正念場」 140周年、安全・安心の魅力PR 【静新令和6年3月12日(火)朝刊 囲み記事】



 



三ツ矢サイダー「正念場」

140周年、安全・安心の魅力PR

 立ちはだかる「無糖需要」

 今年で発売から140周年を迎える三ツ矢サイダーが、さらなる成長へ正念場を迎えている。炭酸飲料市場では健康志向が高まり、お酒の割り物としても使える無糖タイプの需要が拡大。スーパーなどが企画するプライベートブランド(PB)商品も割安感から販売を伸ばしている。三ツ矢サイダーを手がけるアサヒ飲料は高品質や付加価値をアピールし、ブランドカの向上を目指す。

 三ツ矢サイダドは1884年に兵庫県川西市で湧き出た炭酸水を「平野水」と名付けて販売したのが始まり。高度経済成長期には人工甘味料や倉成着色料を使わないといった品質重視の戦略で販売を伸はした。アサヒ飲料は11日、果京都内で戦略説明会を開き「時代に合わせて魅力的なブランドであり続ける」(担当者)と強調。近年は果汁を加えた商品や、特定保健用食品として健康を意識した品ぞろえを拡充してきた。

 競合相手として存在感を増しているのが無糖タイプだ。調査会社の富士経済によると、2014年に5642億円だった炭酸飲料全体の市場規模は24年に6356億円へと拡大する見通し。このうち無糖ダイブは312億円(シェア55%)から1292億円(203%)へと急成長が見込まれ、無糖が市場拡大を支えている格好だ。

 三ツ矢サイダーは51日出荷分から値上げし、希望小売価格は15㍑ペットボトルで400円から421円になる。4月かち品質へのこだわりを訴えるCM20年ぶりに放映。安全・安心の魅力を伝え、割安なPB飲料に対抗する構えだ。

【静新令和6312日(火)朝刊 囲み記事】




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