小児科ヘテレビ寄贈
本紙記事で善意の活動知る
沼津の男性「自分も」
沼津市大手町で家電販売業を営む今井俊之さん(80)がこのほど、長泉町の県立静岡がんセンターの小児科にテレビを贈った。入院する子どもたちにクリスマスプレゼントを届け続ける男女の存在を静岡新聞の記事で知り「自分もできることをしたい」と寄贈を決めた。善意の輪の広がりに、同センターは「子どもたちが楽しんでくれる」と喜んでいる。
男女は藤枝市の八木洋さん(80)と三島市の望月智江さん(67)。当初は診療科目になかった小児科の設置を求めて署名運動などを展開し、実現後も子どもたちを支え続けている。経緯を知った今井さんは友人の子どもが以前、小児がん治療で静岡市内の病院に通院していたことを思い出し、「遠くて大変そうだったが、当時は県東部に専門病院がなかった。一生懸命やった人がいたおかげで、子どもが地元で治療が受けられると感心した」という。
同センターの希望を聞き、49㌅の最新薄型テレビを贈った。石田裕二小児科部長によると、コロナ禍で外出が難しい入院中の小児がん患者は、テレビ画面を通じてオンライン授業を受けたり、外来通院中の子どもたちとコミュニケーションを取ったりしているという。ユーチューブ動画や映画観賞も好きだといい、石田部長は「大画面なので、迫力ある臨場感を子どもたちは楽しんでくれると思う」と感謝した。
(東部総局・山下奈津美)
【静新令和3年3月3日(水)朝刊】
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