沼津市歌を新たに編曲した
川口三郎(かわぐちさぶろう)さん(沼津市)
2023年の沼津市制100周年記念事業の一環として、童謡「めだかの学校」などで知られる中田喜直(1923~2000年)が作曲した沼津市歌を新たに編曲した。新たなメロディーは毎日正午、同報無線のチャイムとして市内で流れている。トランペツト教室を主宰するとともに、清水町の沼津商高吹奏楽部などで音楽監督を務める。52歳。
一編曲の経緯は。
「以前、沼津市歌の演奏用譜面づくりに携わったことがあり、市から『市民が親しみを持てる現代に合った編曲を』と依頼された。吹奏楽や管弦楽、ピアノ伴奏など6パターンを編曲し、新たに音源を録音した。貴重な機会に関わり、名前を残していただけることに感謝している」
ー市歌の原曲の印象は。
「高度経済成長期の1955年、4村との合併を機に作曲されたこともあり、力強くビッグバンドジャズの影響があるような曲調が特徴。行進曲を思わせる曲調ながら、中田さんらしい叙情的なメロディーが含まれている素晴らしい曲と改めて感じた」
ー編曲で意識したことは。
「一般的にはサビの旋律をイントロにする場合が多いが、沼津市歌は弾むようなサビで、その印象が強くなってしまう。そのため、歌い出しのノスタルジックなメロディーを引き立たせた。ピアノ伴奏用の譜面は学校行事などで演奏できるよう、小中学生でも弾けるように工夫した」
一編曲した作品への思いを。
「気分転換によく訪れる千本浜の風景や、沼津のさまざまな場所でこのメロディーが流れたらと想像して作った。子どもたちに愛着を持って心優しく歌ってもらえたらと願っている」 (東部総局・尾藤旭)
【静新令
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