淡島ホテル前運営会社
破産手続き開始決定 東京地裁
沼津市の淡島ホテルの旧運営会社「淡島ホテル(現AWH)」の関連会社「ワン・リゾート」(東京都)が8日までに、東京地裁から破産手続き開始の決定を受けた。開始決定は7月27日付。同社の元従業員が今年4月、未払い賃金や取引先への支払いを求め破産手続きを申し立てていた。
申し立て代理人の弁護士によると、「ワン・リゾート」は2020年4月に設立し、リゾートクラブの運営や管理業務などを行う会社。同社はホテルの前運営会社で、AWHと同じ親会社が全株式を保有する。親会社の社長らが破産法違反容疑で逮捕、起訴され身柄拘束されたため、21年10~12月分の給与計約四千数百万円が未払いになっているという。実質的な負債額は数億円規模とみられる。
8月24日に申し立てた元従業員と代理人弁護士が、元従業員らを対象に、政府の未払賃金立替払制度の申請手続きに関する説明会を同ホテルで開く予定。
旧運営会社側は「コメントは差し控える」としている。
淡島ホテル任意売却へ 破産管財人、購入希望者募る
沼津市の淡島ホテルの旧運営会社「淡島ホテル(現AWH)」が破産手続き開始決定を受けた問題で、破産管財人がホテルの任意売却に向け、購入予定者を選定する方針を固めたことが8日までに分かった。購入希望者を募り、調査や個別面談などを経て売却先を決定する。
管財人が最も購入条件が良いと判断した希望者に、AWHが保有する淡島ホテル関連の資産を一括して売却する。管財人によると、重視する条件として購入金額のほか、資本力や従業員の継続雇用、地域への発展なども考慮する。
ホテルは現在、管財人の管理下に置かれているが、AWHの親会社側との間でホテルの引き渡しに対する否認請求異議訴訟が続いている。売却時期は訴訟の進行などを踏まえ、購入予定者と協議する。
【静新令和4年8月9日(火)朝刊】
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