沼津市入札妨害
市職員、書類盗み見か
付箋にメモ、業者へ
沼津市発注の道路改良工事の設計価格を漏らしたなどとして、公契約関係競売入札妨害容疑で沼津署と県警捜査2課に逮捕された市工事検査課課長補佐松本一弘容疑者(50)=同市東椎路=が、担当職員の書類を盗み見て同工事の設計価格情報を得ていたことが6日、関係者への取材で分かった。同署などは同工事を落札した土木建設会社の元社長植松真一容疑者(47)=同容疑で逮捕、同市白銀町=から価格情報を教えるよう依頼された松本容疑者が、書類の存在に気付き、価格情報を入手したとみて調べを進める。
市などによると、同工事は松本容疑者が当時在籍していた道路建設課が担当していたが、松本容疑者は直接の担当者ではなく、価格情報を知り得る立場ではなかった。
関係者によると、同工事の価格情報の漏えいを持ち掛けられた松本容疑者は、同工事を担当していた同僚の机の上に関係書類が置かれていることに気付き、設計価格を盗み見て付箋に書き移したという。その後、静岡市内の飲食店を植松容疑者と訪れ、その付箋を渡したとみられる。
2人の逮捕容疑は市が2018年11月に実施した道路改良工事の一般競争入札を巡り、同10月中旬、松本容疑者が植松容疑者に設計価格を教え、同社に最低制限価格に近い金額で同工事を落札させて公正な入札を妨害した疑い。
市発注工事を巡っては駐輪場改修工事の予定価格を漏らしたとして植松容疑者のほか、市工事検査課主任筑木(ちくぎ)和正被告(62)=伊豆の国市北江間=ら2人が公契約関係競売入札妨害罪などで起訴されている。
同署などは6日午前、同容疑で松本、植松両容疑者を静岡地検に送致した。
【静新令和1年12月6日(金)夕刊】
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