伊豆石の建造物
沼津に293棟分布
探究会まとめ県東部412棟
沼津市の「伊豆石文化探究会」(剣持佳季会長)はこのほど、県内の伊豆石で作られた石造建造物の分布調査の結果をまとめ、県東部の5市町(沼津、三島、長泉、清水、函南)には計412棟の分布を確認したことを明らかにした。剣持会長は「このうち沼津市には293棟が存在する。日本を支えた伊豆石産業だが、なかでも県東部が重要な地であることが分かる」と結果を分析する。
同探究会によると、伊豆石は伊豆半島やその周辺で採れた石材の総称で、江戸ー昭和初期に建てられた建物の多くに使用されたという。
調査は2019年から約3年間かけ行い、会員が5市町内の道を歩き建物を探した。建物の位置と特徴を記録、写真を撮影し、データ化してまとめたという。聞き取り調査も行った。
同探究会は、3月中旬には頼重秀-市長へ研究成果を示した。剣持会長は「伊豆半島にとどまらず、日本各地に影響を及ほした伊豆石文化圏をより明確に分析し、再評価につなげたい」と今後の研究への意欲を語った。
同探究会は、来年の沼津市制100周年を機に一新する「ぬまづの宝100選」に、伊豆石が新たに選ばれるよう活動を続けている。
【静新令和4年4月18日(月)ワイドしずおか】
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