旧沼津城大手櫓門を再現
17日から3日間、中央公園に展示
沼津史談会と沼工同窓会で構成する「沼津に城があったころ」再現実行委員会(渡邉美和代表)は、旧沼津城の大手櫓(やぐら)門を5・4㍍四方の平面パネルで再現。17日から19日までの3日間、大手町の中央公園に仮設し、沼津城の歴史や大手櫓について解説する。
沼津城は戦国時代末期に武田氏によって築かれた古城(三枚橋城)、江戸時代後半の1777(安永6)年以後の新城(沼津城)が現在の大手町地区にあったが、その後、廃城になり、本丸跡に当たる同公園でも「本丸跡の碑」や石垣の遺構がわずかに残るのみ。
沼津史談会会員で、沼工同窓生でもある渡邉代表が「多くの市民が、この場所に城があったことを知らない。郷土の歴史を知ってほしい」と願い、パネルでの再現を目指して実行委員会を組織し、昨年度の沼津市民間支援まちづくりファンドに応募して採択。昨年度は旧沼津城の二重櫓(やぐら)を再現した。
今年度は、明治史料館蔵の伝万延年間絵図に記載された大手櫓門の正面図を基に、沼工在学当時、美術部に所属していた宮崎宏一さんが原画を描き、、同窓会会長で、看板などを手掛ける微助人の経営に携わる野口繁明さんを中心に、同窓生がパネルに描いた。
平面パネルは実際の大きさの2分の1の縮尺で、沼工生が約70年前から工業教育の一環として体育祭で建設する「アーチ」と呼ばれる足場組み仮建設のノウハウを生かして展示。17日は午前中に設置して午後3時まで、18、19日は午前10時から午後3時まで展示する。
なお、最終日の19日には、沼津史談会が中心となって展示終了後の午後3時半から市立図書館4階視聴覚ホールで「歴史と文化のまちづくり塾」を開く。参加無料。
「沼津中央公園」から「沼津城趾公園」に名称変更を呼び掛ける活動の一環で、静岡市出身の講談師、田辺鶴遊師が「江原素六伝」をテーマに旧沼津城「二の丸御殿」を沼津兵学校としで使用し、本丸に寄宿寮を作った若き日の江原翁と、その後の活躍について創作講談として披露。 続いて中央公園の名称変更について賛否両論を交えた意見交換会を行う。
【沼朝令和5年11月14日(火)号】
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