参院補選が運動最終日迎える
参院静岡選挙区補欠選挙は、八日の告示以来十七日間にわたる運動が続けられているが、きょう二十四日、最終日を迎える。いずれも新人の平賀高成(55)=共産党、土田博和(59)=民主党、岩井茂樹(41)=自民党、矢内筆勝(48)=幸福実現党の四候補が、最後の訴えを行う。
今回の補選は、七月に行われた県知事選挙に自民党の坂本由紀子氏が参院議員を辞職して出馬したことに伴うもので、神奈川県でも同様に民主党の参院議員が辞職して、みんなの党から衆院選に出馬したことによる補欠選挙が行われている。
静岡県民にとっては、七月の知事選、八月の衆院選と続く今年三回目の国政選挙。選挙疲れが否めないところへきて、候補者決定から告示までの時間がなかった。また、平賀候補は衆院議員を経験し、土田候補は二年前の参院選に無所属で挑戦、岩井候補は四年前の衆院選で自民党県連から一旦は小選挙区静岡六区の候補予定者とされたりしているものの、土田、岩井両候補はプライベートには、これまで東部地区での活動が主で、全県的に見ると知名度は、もう一歩。このため、有権者の関心も盛り上がりに欠ける嫌いがあるが、渦中の候補者、各陣営、各党は必死。
とりわけ民主党にとっては九月十六日の新政権発足後、初の国政選挙で、有権者の意識が、どう働くのか、有権者の判断は新政権への評価とも見られるだけに、支持の訴えにも熱が入る。
また、衆院では安定多数を確保した民主党だが参院では単独過半数の状況にはない。党中央では来年七月の参院選における選挙区選挙で複数定数区での躍進を目指す中、この補選での当選者は来年の選挙にも出馬することになるため、落とすわけにいかないだけでなく、勝つにしても、どこまで得票できるのか、手の抜けない状況になっている。党幹部も相次いで県内入りし、候補者応援と支持を訴えている。
一方の自民党にとっても、歴史的大惨敗を喫した衆院選から立ち直り、党の再生・復活に向けた谷垣禎一総裁による新体制での初めての国政選挙。巻き返しを図り、攻勢に転じるためにも、一つのきっかけにしたいところだが、同党にとっては厳しい状況が続く。
衆院選での逆風は国民・有権者から吹いたが、この補選では、鳩山新政権が高い支持率を保つ一方で、古くからの支援・支持団体の自民党離れが言われる。加えて県内の事情として、県空港部廃止問題で県議会の自民党が割れ、選挙を支える態勢が不安視されるなど、内部や身近からの逆風が吹くような状況にある。
運動も、きょう一日。各候補、最後の訴えに力が入る。
(沼朝平成21年10月24日(土)号)
0 件のコメント:
コメントを投稿