「空港部廃止」可決 自民、複数が造反 県会本会議
10/07 15:42(静新webnews)
県議会9月定例会は7日、最終本会議を開き、最大会派の自民党(40人)が党議拘束をかけて反対の姿勢を示していた空港部廃止条例案を原案通り可決した。採決は無記名投票で行い、複数の自民党議員が造反して賛成に回るなどした結果、賛成43、反対27、無効1で賛成が出席議員の過半数を上回った。議会事務局によると、知事提出議案の投票採決は初。他の議案を含めても1973年以来という。
採決に先立つ討論で、大石哲司氏(自民、牧之原市・榛原郡南部)は条例案について「組織改編は唐突、理不尽であってはならない」として反対。これに対し、岡本信也氏(平成21、浜松市南区)は「スピード感を持って組織改編を断行すべき」と可決を求めた。
条例案をめぐっては、自民党が「年度途中の空港部廃止は拙速だ」などとして反対する方針を決定。しかし、1日の総務委員会で、多数を占める同党県議のうち2人が造反して賛成に回ったため、可決された。
2日には、県が2月に静岡空港付近の私有地の立ち木を誤って伐採した問題が、発覚から4カ月以上たって公表され、審議を終了していた企画空港委員会が再開される異例の事態となった。
誤伐採問題を受け、自民党内にも「空港部存続は県民の理解が得られない」などの声があった。同党県連は本会議前に議員団総会を開催。小楠和男県連幹事長は「わが会派としては従来の決定方針通り、採決に臨む」と述べ、反対票を投じるよう求めていた。
県空港部廃止条例案 空港部を廃止し、所管業務を企画部と建設部に移管する。空港利活用部門を担う企画部は、搭乗率アップや新規路線の開拓など就航促進策を担当する。施設整備や維持管理部門を受け持つ建設部には空港局を新設し、立ち木誤伐採問題など課題となっている地元対応も行う。川勝平太知事は2010年度当初の機構改革で、空港を最大限活用するための新組織の設置も表明した。現在の空港部は05年8月の設置。
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