参院補選まで1カ月
「民主、自民対決再び」
共産含む3陣営しのぎ 県東部当惑の声も
鳩山内閣発足後、初の国政選挙として注目を集める参院静岡選挙区補欠選(10月8日告示)の投票日まで残り1カ月。民主、自民両党県連は24日、それぞれ常任幹事会、選対小委員会などを開き、民主は医師土田博和氏(59)=御殿場市=、自民は富士常葉大非常勤講師岩井茂樹氏(41)=沼津市目の擁立を決定。先に出馬表明した共産党の元衆院議員平賀高成氏(55)=浜松市=と合わせ、民主、自民の対決に共産が加わる選挙戦の主な構図が固まった。
「鳩山首相の初陣を飾る」と意気込む民主。対する自民は「若々しい候補者を立て、民主の"売り"を奪い取った」(自民県議)。同一日程の参院神奈川選挙区補欠選とともに、来夏の参院本選挙の前哨戦ともなる。
民主県連の岡本護幹事長は「参院の特性から、若さにこだわる必要はない。医療現場で活躍する医師だという点が(擁立の)決め手となった」と説明。さらに「医師会にも支持を求めたい」と述べ、自民党の支持基盤にも切り込みたい考え。県連には「簡単な選挙ではない。投票率アップが課題」との声も。
一方の自民県連。同党議員の欠員回復の選挙だが、党内で正式な立候補の意思表明はなく、初の公募に踏み切った。短期の募集に40人の応募があり、小楠和男幹事長は「自民党への期待感の強さを裏付けた」と手応えを強調。県議団にあいさつに訪れた岩井氏は終始、硬い表情だったが、党本部の全面支援も期待できるという。
共産の山村糸子県委員会委員長代理は「共産党が果たすべき役割を語る絶好のチャンス」とし、新政権に是々非々で臨む「建設的野党」の立場を訴えていく構えだ。
土田、岩井両氏の地元となる県東部からは期待とともに、当惑の声も挙がる。
土田氏を支援する御殿場市の会社社長は「前回(出馬した)参院選は無所属だったが、今回は民主党の力が借りられる」と期待。だが東部の連合静岡幹部は「来年の本選で(裾野市の)藤本祐司参院議員と産別比例候補を当選させることが最優先」と、補選への対応の難しさを語った。
岩井氏は2005年の衆院選6区出馬断念後、沼津JCや「東駿河湾まちづくり研究会」などに入り、地道な活動を続けてきた。ただ、沼津市の自民党支部幹部らは「本人からも県連からも何も相談がなかった」と戸惑いを隠さない。
〈静新平成21年9月25日(金)朝刊〉
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