伊豆石の価値 パネルで発信
文化探究会が研究成果
沼津・戸田で展示 概要、仕組み記す
伊豆石文化探究会(剣持佳季会長)は25日まで、研究成果を発表するパネル展「伊豆石ギャラリー巡回展~伊豆半島から日本を支えた伊豆石文化」(静岡新聞社・静岡放送後援)を沼津市戸田の道の駅「くるら戸田」で行っている。剣持会長は「伊豆石の価値を多くの人に伝えたい。町歩きしながら見つけてもらえたら」と話す。
同会によると、伊豆石は伊豆半島やその周辺で採れた石材の総称で、江戸ー昭和初期に建造された建物の多くに使用されたという。江戸時代には徳川家の墓石や品川台場などに用いられ、明治時代には西洋風石造りの建築の普及を支えたという。剣持会長は「激動の時代の日本を支えたといえる。建物から当時の人たちの努力が分かるストーリーを感じる」と語る。
展示では研究成果をまとめたパネル約30点を並べた。伊豆石を使用した江戸城の石垣や韮山反射炉、京都国立博物館などを写真で紹介している。伊豆石の概要や形成の仕組みも記した。
同会は伊豆石の価値を伝えるため、2019年に設立した。県内を中心に約30人が参加し、現地での聞き取りや文献調査などを行っている。剣持会長は「研究が進んでおらず分からない部分が多いところにひかれる。
成果を学会などで発表したい」と意気込んだ。今後、県内での巡回展を計画しているという。(東部総局 山本萌絵)
【静新令和3年12月20日(月)ワイドしずおか】
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