2009年5月15日金曜日

静岡県知事選情報5月15日

「候補擁立、詰め切れず」
自民「本人の意思確認中」
民主「新代表の意向待ち」
 自民党県連の知事選候補者擁立作業が迷走気味だ。民主党県連の候補者選びも、小沢一郎代表の後継を選ぶ党首選を控え、停滞感がぬぐえない。
 自民党県連は十八日の県連大会で、坂本由紀子参院議員(六〇)=静岡選挙区=の擁立を正式発表したい考え。坂本氏は出馬に前向きな姿勢だが、十四日の役員会で執行部は「本人の意思を確認中」と説明。県連大会での候補者発表が先送りされる可能性が出てきた。
 榛葉賀津也参院議員(四二)=同=の擁立を目指す民主党県連も同日夜、県議会の平成21、民主党・無所属クラブ、連合静岡と四者会議を開催。詰めの協議を行った。
 ■「動けない」
 「意思表明を待つのでなく、『三顧の礼』を尽くして会長と三役が出馬要請をするしかない」
 自民党県連の役員会で、執行部の説明にしびれを切らした県議が強い口調で発言した。
 中谷多加二幹事長によると、坂本氏は「県連推薦をいただけるなら、受ける」との意向。ただ、坂本氏側が「無所属での出馬」も選挙戦略の選択肢としているため、中谷幹事長は「どう支えたらよいのか分からず、動けない」と表情を曇らす。
 ■後出しじゃんけん
 自民党県連は、十五日開催予定だった拡大選挙対策委員会と総務会を十七日に延期した。
 会議後、記者団から擁立作業の見通しを質問された安間英雄総務会長は「(民主党系の)相手の候補者もある」と強調。表向きは、坂本氏の意思確認の遅れが要因だが、複数の県議は「この選挙は『後出しじゃんけん』が強い。相手の出方をみて戦略を立て、出馬を表明すればいい」と見通した。
 ■党首交代の影響
 榛葉氏はこれまで「党がやれと言うなら、逃げも隠れもしない」と説明。このため、党代表選の影響で「新代表の考えも左右する。しばらく動きは止まる」(県連幹部)との見方が出てきた。
 四者会議は自民の動きも注視し、候補決定のタイミングを探る構え。会議には同党県連が榛葉氏擁立の方針を固める前、選考で名前が挙がった民間人も姿を見せた。
(静新平成21年5月15日(金)朝刊)

知事選への出馬坂本氏に要請
 東部7商議所
 次期知事選をめぐり、県東部七商工会議所は十四日、坂本由紀子参院議員(自民、静岡選挙区)に知事選への出馬を要請した。坂本氏は「いろいろな課題を整理し、期待に応えられるかどうか分かりませんが、頑張りたいと思います」と出馬に前向きな考えを伝えた。
 七商議所を代表して後藤全弘沼津商議所、須田徳男三島商議所両会頭らが沼津市の沼津商議所会館に坂本氏を招き、後藤会頭が「副知事として県政運営を経験し、参議院議員として国の政策も熟知している。知事候補者として最適任者」と要請状を手渡した。
 同日、裾野市では商工観光関係者や婦人会などから約八十人が集まり、坂本氏に県知事選挙の立候補を「お願いする会」を開いた。呼び掛け人の高橋とみ県赤十字奉仕団参与が市内の企業四十三社と七十団体などの署名簿を坂本氏に手渡して出馬を求めた。
(静新平成21年5月15日(金)朝刊)

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