2013年9月26日木曜日

「人と動物共生センター」計画

「人と動物共生センター」計画
 沼津市長、整備支援へ 市議会答弁
 公益財団法人「動物臨床医学研究所」(理事長・山根義久日本獣医師会前会長)が沼津市西浦の市有地に計画している「人と動物の共生・未来センター」(仮称)について、栗原裕康市長は25目、「命の大切さや動物愛護を身近に考えることができ、情操教育の一助になる」と、施設整備を積極的に支援する考えを示した。市議会9月定例会で加藤元章氏(志政会)の一般質問に答えた。
 市によると、センターは、獣医師や動物看護師の教育、動物愛護活動の啓発を図り、殺処分を減らすために犬や猫の保護・治療などにも当たる施設で、ペット同伴者の宿泊コテージなども設ける。建設予定地は、市が昨年、伊藤忠商事(東京都)から寄付を受けた土地約232㌶の一部25㌶。同研究所は2015年度中の完成を目指している。
 栗原市長は「『人と動物との共生のまち』として内外に情報発信され、全国から多くの人が訪れ、新たなにぎわいを創出することが期待できる」と、センターが観光や動物愛護教育の拠点になり得ると強調した。
 建設予定地はもともと、伊藤思商事がリゾート施設の建設を予定していた場所で、富士山が望める。同市戸田や伊豆市の修善寺温泉などの観光地にも近い。ただ山中の高所にあるため、水源の確保などの課題が残っている。
 栗原市長は「基本インフラの現況確認や調査、開発に向けた許可手続きなど事務的な打ち合わせをしている」と述べた。
 センターの設立は、官民一体で県東部の活性化を考える静岡新聞社・静岡放送の「サンフロント21懇話会」(代表幹事・岡野光喜スルガ銀行社長)116月、川勝平太知事に提言していた。

《静新平成25926()朝刊》

沼津鉄道高架問題 先延ばしせず決着図れ

静岡新聞 社説<2013 .9.26="">

沼津鉄道高架問題 先延ばしせず決着図れ

 沼津駅付近鉄道高架事業をめぐり、事業主体の静岡県が進めている住民参加型の合意形成作業パブリックインボルブメント(PI)は最終段階に入る。現計画と、県が絞り込んだ7種類の代替案の中から推奨案を選定し、川勝平太知事に提示する。

 PIに対しては高架化の推進派に限らず地元からは結論の先延ばしとの批判が出ている。県は7月の県議会建設委員会でPI 終了後、年内には方向性を示す方針を明らかにした。事業は認可を受けてから7年間も足踏み状態が続く。PIの結果を踏まえ、川勝知事にはできるだけ早い決断を求めたい。

 鉄道高架をするか。橋上駅にするか。県の代替案はこの2パターンに大別される。鉄道高架には貨物駅移転は不可欠だが、移転先となっている原地区の地権者が反対し、前に進まない状況が続いているため、貨物駅を近くの駅に統合する代替案も示されている。

 橋上駅にすれば、難題の貨物駅移転の必要はなくなる。ただ、総合コンベンション施設「プラサヴェルデ」や再開発ビル「イーラde」の建設などの沼津駅周辺総合整備事業は鉄道高架を前提に進められていることを忘れてはならない。都市計画決定の変更にも時間がかかるのは必至だ。

 6月の知事選で再選を果たした川勝知事は鉄道高架は進めると公約に掲げた。その一方で貨物駅移転を計画している原地区の土地は強制収用しないと従来の姿勢は変えることはなかった。

 川勝知事は富士市内の製紙工場跡地に貨物駅の移転を示唆したこともあるが、ここには火力発電施設の建設が決まった。そうなると、貨物駅を近くの駅に統合する代替案が川勝知事の意に沿うとも思われるが、JR貨物側がすんなり受け入れるとは思えない。

 PIは終盤になっても推進派、反対派の議論は平行線のままで、溝が埋まる気配はなく、推奨案を一つに絞り切れない。川勝知事はPIの結果を尊重すると述べている。複数の案を出すにしても優先順位を付けなければ、協議を重ねてきた意味がない。

 沼津市は貨物駅移転地の買収が約70割にとどまったため、強制収用に向けた調査に入ったが、川勝知事の誕生で打ち切りになった経緯がある。その後の県の有識者会議でも高架事業は妥当の判断が下された。一方で都市計画決定後では異例なPIも採用した。

 現計画にしろ、代替案にしろ、だれもが納得する決着は難しい。最終的には知事が決断するしかない。協議のためにこれ以上、時間と税金を使うことは許されない。


《静新平成25926()朝刊》

2013年9月20日金曜日

沿岸部と駅北に格差 沼津市

25年基準地価
沿岸部と駅北に格差 沼津市

 住宅地の平均変動率はマイナス2・4%で、昨年より下落幅が拡大した。津波の浸水が懸念される志下は8・3%減と'6千円近く値を下げた。一方、海岸から離れた大岡で10万円台、利便性が良い米山町で14万円台後半と、JR沼津駅北側は価格が安定している。
 商業地はマイナス3・2%。大手町の最高価格地点は4・2%減の36万2千円に。ただ旧西武沼津店新館の再生事業や市立病院東側への大型商業施設進出計画が浮上している。現状で目立った取引はないものの、不動産業者は「下落傾向に歯止めがかかるかもしれない」と期待する。
《静新平成25年9月20日(金)朝刊》

2013年9月14日土曜日

同級生交歓:平成25年10月号文芸春秋:「東高第23回期生」



旧制沼津中学から受け継ぐバンカラな校風、下駄履きで闊歩する東高生は沼津の名物であった。東海大地震・津波を想定して市街地から東名高速道路下の高台の現校舎に移転した第一期生が我等である。
日本ペンクラブ歴代会長二名、大賀典雄氏など著名な先輩が在学中に講演に来校、運動部のインターハイ優勝、国体出場と文武両道に秀でた同級生も還暦を迎えた。後藤(行宏)君は地元で家業を継ぎ有力企業に発展させ、同姓の後藤(正博)君は世界最優良と称される地方銀行の大幹部として地元企業を金融面で支援している。
医師も多く、東北大学病院から仙台郊外で整形外科を開業した浅井君や関東逓信病院から細君の地元、松島で透析クリニックを手掛ける中山君の両名は、自宅・医院が共に大震災で被災したにも拘らず翌日より昼夜兼行で診療を開始。東芝の主幹産業医を勤めた本多君は、医師として労働衛生コンサルタントとなり、秘かに作家への転身も目指す。
高野山大学から金剛峯寺に残った五味君は、阪神淡路、中越、東日本と震災の度に持ち前のバイタリティーで被災者を物心両面から支えている。
一橋大学の同じゼミでも一緒に学んだ園部君は、欧米勤務が長く、丸紅常務から系列リース会社の社長となり、渡邉は三菱商事、米国投資銀行、世界銀行勤務を経て、帰国後は事業再生、企業買収・提携等のコンサルタントとして世界中
を飛廻り、東北復興の案件にも微力ながら携わっている。(渡邉)
【文芸春秋25年10月号:同級生交歓】

2013年9月13日金曜日

政策予算5%削減指示

 政策予算5%削減指示
 沼津市14年度予算編成方針で
 沼津市の栗原裕康市長は12日、2014年度の予算編成方針を決め、各部署に通知した。税収の微増が見込まれるものの、14年度以降も大型建設事業が継続し、消費税増税に伴う社会保障制度改革や経済対策の行方が不透明なことなどから、投資的経費などの政策予算を5%削減するよう指示している。
 市財政課によると、14年度の税収は本年度に比べて2億円多い350億円と見込まれている。一方で、戸田地域活性化センターの建設や市庁舎別館の耐震化、消防救急無線のデジタル化に対応した通信指令センターの整備など多額の経費を要する事業が控えている。生活保護費などの扶助費も増えると予測している。
 栗原市長は「政策の原点に立ち返り、『真に市民のためなのか』『行政でなければできないのか』を念頭に置きながら、聖域なく事務事業の見直しに取り組まなければならない」との姿勢を示した。ただ、防災、にぎわいの創出、中心市街地の魅力づくりに関連した事業は「緊急的に取り組まなければならい」(財政課)ため、5%削減の対象としない方針。
《静新平成25年9月13日(金)朝刊》

2013年9月6日金曜日

高木孝氏、再び県自治連会長に

高木孝氏、再び県自治連会長に
 東部支部支部長も総会で再任
 県自治会連合会東部支部の総会が先月、ホテル沼津キャッスルで開かれた。人事や予算についての議事があり、支部長に沼津市目治会連合会会長の高木孝氏を選出した。
 全国自治連副会長に就く
 来年度、沼津で全国大会
 この支部人事は、前年度の役員から出された今年度人事案を総会の拍手による採決で了承を受けて決定される。高木氏は前年度も支部長を務めているため、今回の人事は事実上、自分で自分を指名する形になっている。
 また、今回の総会では高木氏が県自治会連合会の会長に再任されたことも発表された。県会長の任期は一期二年。高木氏は二十三、四年度にも会長を務めている。県連合会でも、前年度の役員が今年度役員を推薦しているため、こちらも高木氏が事実上、自分を指名している形になる。
 県自治会連合会には県内すべての市町の自治会組織が加入しているわけではなく、活動は年数回の会合や研修会の開催。昨年度は、設立四十五周年記念事業を実施することとし、その経費を加盟団体で負担する計画が示されたが、「四十五という数字に何の意味があるのか」「もっと適切な節目の年があるのではないか」「これから五年ごとに記念事業をやるつもりなのか」などの反対意見が上がり、実現には至らなかったという。
 さらに総会では、高木氏が全国自治会連合会の副会長に就任したことも報告された。任期は二年。
 これと合わせて、毎年開かれている全国自治会連合会の二十六年度の全国大会が、沼津市のプラサヴェルデで開かれることも発表された。富士山の世界文化遺産登録を記念してのことだという。今年度の全国大会は十月に埼玉県川越市で開かれる。
 全国自治会連合会も県の連合会と同様、会合や研修会を開くことが主体の、国とは直接関係のない任意団体。加盟していない県も存在する。
 高木氏の県連合会会長の再任は、沼津市民の代表とも言える沼津市自治会連合会の会長人事にも影響を与えている。
 昨年四月に高木氏の市連合会会長の四期目再任が決まったが、その際の続投理由の一つが、「県連合会の会長任期が、あと一年残っていること」だったという。
 このため、約束の「あと一年」を終えた高木氏が、さらにもう二年間、県連合会の会長を続けることが決まったことで、市の連合会会長の任期切れを迎えた時、昨年四月の時のような理由が再び持ち出されるのか。去就が注目されている。
《沼朝平成25年9月6日(金)号》