2015年6月30日火曜日

再発見「ザ・本町」展(平成27年6月30日静新記事)

まちづくり本町を参考に
沼津・連合自治会の有志企画
26日まで 写真展やイベント

 沼津市本町連合自治会は28日、本町地区の歴史を紹介するイベント「再発見!ザ本町」を始めた。726日までの約1カ月、本町のマンションの一角を会場に、昔の街並みを写した写頁などを展示する。同連合自治会のまちづくり研究会が初めて企画した。
 複数の劇場や銭湯があった1963年の本町かいわいの住宅地図をはじめ、戦前・戦後の写真、市史別編絵図集から抜粋した50年の市中心地商店会社案内図など以前の様子が分かる記録が並ぶ。白地図を用意し、「沼津の将来にとって必要な物やいらない物」を記入するコーナーもある。アンケートも集めて、今後の活動に生かす考え。
 研究会は201211月に発足し、住民同士のコミュニケーションを深めながら、地域の歴史や文化を生かしたまちづくりを推進する目的で勉強会を重ねている。主催者は「過去を振り返る中、来場者の意見も踏まえて、時代の流れに対応したまちづくりにつなげたい」と意欲を見せる。
 期間中は展示以外に金魚すくいや輪投げなどが楽しめる子供フェスタ(745)や、昭和レトロ(712)などの企画も予定している。問い合わせは研究会の阪東さん〈電055(962)0964〉へ。

【静新平成27630()朝刊】

2015年6月25日木曜日

発掘調査費可決へ 沼津市議会:静新記事・沼朝記事

取り壊し方針の高尾山古墳
 発掘調査費可決へ 沼津市議会
 沼津市議会6月定例会一般会計予算決算委員会が24日開がれ、市が都市計画道路建設のため発掘調査しながら取り壊す方針を決めた高尾山古墳(同市東熊堂)の調査費5100万円が盛り込まれた本年度一般会計補正予算案を審議した。採決の結果、賛成多数(賛成10人、反対3)で可決すべきと決めた。
 補正予算案は6月定例会最終日の30日に本会議で最終的に採決するが、現状では可決される公算が大きい。
 反対の立場の委員は「国民的財産として残すべき」と訴え、賛成の立場の委員は「沼津にとって必要で重要な道路で、建設の再開はやむを得ない」と述べた。賛成の委員からも「古墳の保存活用に対する理解や市民への周知が十分ではなかった。今後の保存活用方法を関係機関としっかりと協議するべき」との意見が出た。
【静新平成27625()朝刊】

高尾山古墳風前の灯に
 調査費含む補正予算案が委員会で可決
 市議会一般会計予算決算委員会(城内務委員長)が二十四日に開かれ、二十七年度第一回補正予算案の審査が行われた。
 同予算案は総額四億二、六一六万円で、マイナンバー制度システム整備事業費や少子化対策行事開催費などを含む。
 また、沼津南一色線道路改良事業費として高尾山古墳発掘調査費五、一〇〇万円(うち国庫補助金二、五一七万円)が計上されている。
 この調査は古墳表面の土を剥ぎ取りながら約二年をかけて進められるもので、調査終了時には古墳は姿を消すことになる。
 委員からの質疑では、高尾山古墳に関し、高橋達也委員(志政会)が、古墳の保存と活用の最良の方法、方法検討時期について市教委の認識を尋ねた。
 勝又恵三文化振興課長は、調査が実行された場合の例として、古墳築造当時を再現したジオラマ(模型)展示や、現在地とは異なる場所での古墳復元の案を挙げ、案の検討時期について井原正利教育次長は、調査終了後とした。
 山下富美子委員(未来の風)は、古墳解体を伴う調査を実施する方針を市が決定してから、方針について市民に説明を行う機会は存在したかを尋ねた。井原次長は、説明を行う機会を設けていないことを認めた。
 質疑の後、起立採決が行われ、同予算案は賛成多数で可決された。
 委員会の採決結果は最終日の本会議で報告され、採択されると、予算の執行が可能になるが、このことは同時に古墳の消滅が現実のものとなることを意味しており、千八百年の時を経た遺構の存続は、いよいよ風前の灯となってきた。
 採決に加わらなかった城内委員長を除く各委員の賛否動向は次の通り(敬称略、五十音順)
 ▽賛成=浅原和美、長田吉信、小澤隆、久保田出晃、高橋達也、原信也、深田昇、水口淳、頼重秀一、渡部一二実
 ▽反対=江本浩二、川口三男、山下冨美子

【沼朝平成27625()号】

2015年6月23日火曜日

「高尾山古墳」市議15人視察 陳情書提出受け

「高尾山古墳」市議15人視察 陳情書提出受け
 沼津市の都市計画道路の建設予定地にある「高尾山古墳」(同市東熊堂)の墳丘などを市が取り壊す方針を固めたのに対して、市内の3市民団体が議長に古墳存続を求める陳情書を提出したことを受け、市議15人が22日、古墳を視察した。

 陳情に関連する市議会文教消防委員会、建設水道委員会の委員らが現場に足を運び、市の担当職員から道路建設の進捗(しんちょく)状況や、発掘の経緯について説明を受けた。
 市は開会中の6月定例会に、本年度の発掘調査費として5100万円を盛り込んだ一般会計補正予算を提出している。
 文教消防委の梶泰久委員長は「古墳の価値を再認識した。計画を再検討できるか、議員間で意見を出し合いたい」と話した。

(静新平成27623日号)