2015年9月26日土曜日

築山工事10月再開へ 牧水会が抗議の記者会見

築山工事10月再開へ
 牧水会が抗議の記者会見

 沼津牧水会の林茂樹理事長らは二十五日、千本郷林の若山牧水記念館で記者会見し=写真、中断している千本松原内への津波避難用人口高台「築山」建設工事について、「十月一日に再開する」と市が地元自治会に通知したのを受け、問題は何も解決していないと抗議するとともに、クロマツを守るために築山標高を十五㍍から十一㍍にするよう求めた。
 林理事長は、戦国時代に荒れた千本松原は増誉上人の植栽によって再生が始まり、千本松原を愛し沼津に終の棲家を求めた牧水が県のクロマツ伐採計画に反対し守られてきたことを説明。今年四月、移植のために根回ししたクロマツ三本の発根状況を確認しないままの工事再開を疑問視した。
 さらに、予定地の地盤標高は六㍍で、津波による想定浸水深五・五㍍に対して防潮堤が八㍍あり、「津波が襲う想定はない」と指摘。
 工事再開を知って二十二日に牧水会理事会を開き、一委任状を含む十五人の理事と監事全員が「市が計画する築山標高十五㍍は容認できない」ことを確認したという。
 この決定を受けて二十四日朝、市長宛てに嘆願書を提出。クロマツを一本も切らずに築山を造成することは英断だと評価する反面、田子の浦港の浚渫土をコンクリートで固めた超重量級の築山によって山裾から三㍍以内にあるクロマツの根が圧迫によって将来的に枯死する心配を訴えた。
 また、築山を覆う三〇㌢の表土が、近年度々起きる豪雨によって流出し近接のクロマツの根元に堆積し呼吸を妨げる悪影響を与える可能性がありさらに、浚渫土にはダイオキシンが含有されていることは周知のことだとし、危険物質が雨によって溶出し生長を阻害することを危惧。
 築山の形状は、低木の植栽さえも不可能なセメントで固めた山で、自然との共生を希望した牧水が愛した千本松原にはふさわしくなく、千本松原を愛する者にとって受け入れがたい、と結論付けた。
 嘆願書に対し市は同日夕、栗原裕康市長名で回答書を届け、「高尾山古墳の例を見るまでもなく、市民間には対立する意見が常に存在いたします。古墳保存と道路建設を両立させるための検討会で参加委員が指摘されたとおり、お互い八〇%の出来で満足するよう合意形成を図るべきで、どちらかが自分の主張を一〇〇%達成しようとすると、話はまとまらないとのことは、この築山造成にも当てはまると考えます」などと応じた。
 記者会見では、市が同会に提出した計画平面図を基に作った立体模型を同会理事で建築士の河辺龍二さんが持参。

 河辺さんは模型を使い、造成によって枯れる危険性があるクロマツを赤と黄、緑に色分けして説明してから、「牧水が守った松を、さらに我々が守る」との決意を示し、「枯らすことは、切ることと何ら変わりない」と釘を刺した。
 また、やはり建築士の鈴木弘行監事は「セメント固化はダイオキシンを含んだ浚渫土の最終処分として実施するもので、それを築山に持ってくるのは疑問」だとした。
 林理事長は回答文にある「八〇%」に対し、全く合意形成などされていないことを指摘するとともに、「回答文には、我々の疑問に対するものは一切ない。誠実さが見られない」と批判した。
 同会が築山標高を十一㍍とする根拠は、一昨年二月十九日、市長が全国市長会で「地域力を活かした防災体制の構築-沼津市の地震・津波対策」と題した講演で、そこには「普段はお子さんが遊んだりお年寄りが遊べるような広場にして、いざという時に逃げ込めるような築山。大体標高十一㍍ぐらい、海抜十一㍍ぐらいのものを造っていこうという風に思っています」とある。
 市長は、この発言に関し、「私の講話は、この築山計画の構想段階(アイデアのみ)での話でありますので、ご承知おき頂きたいと存じます」と回答又に記している。

【沼朝平成27926()号】

2015年9月13日日曜日

「地域資源を生かした産業の創出・集積」事業評価

 防災人材効果評価割れる
 県事業レビュー初日
 県民らが県の事業効果を評価する本年度の「県事業レビュー」が12日、県庁で始まり、抽選で選ばれた県民評価者95人と専門委員12人が2会場で「地域資源を生かした産業の創出・集積」と「地震・津波対策の推進」の2テーマ4事業を点検した。地域防災力向上人材育成事業は防災人材と地域との関わりが希薄などとする指摘が相次ぎ、「一定の効果がある」と「あまり効果がない」の判定が同数に割れた。
 県民評価者の多数決で評価を決めるため、同事業の評価結果は両論が併記される。このほかの3事業は「一定の効果がある」と判定された。
 議論では、本県は自主防災組織の組織率が100%近い水準を誇る一方、知事が認証するふじのくに防災士が自主防と十分に連携せず、「平時の地域防災に人材を生かし切れていない」との批判が出た。
 防災マイスターや地域防災指導員など、防災士と同様に「ふじのくに」の冠を付けた知事認証制度が複数あることを念頭に、出席者が「防災人材に対する県のスタンス、位置付けが曖昧」と苦言を呈する場面もあった。
 県産食材の消費拡大を目的に掲げた「食の都づくり」推進事業は、成果指標に「地産地消率」を設定していることを取り上げ、「(県産食材の)県外での消費や輸出の指標も持つべきでは」と再考を求める意見が出た。県産食材を積極活用する料理人らを表彰する「ふじのくに食の都づくり仕事人」についても「県産食材の消費拡大に結びついているか不透明」「仕事人の数を増やすより、いかに仕事人を活用するかが大事」などの指摘があった。
 13日は観光や実学推進フロンティアなどをテーマに実施する。


【静新平成27913()
刊】









2015年9月10日木曜日

決定版「沼津商業界戦後昭和史pdf」です。

各位、
平成27年正月より更新しておりました「沼津商業界戦後昭和史」の最終版、決定版の「沼津商業界戦後昭和史pdf最新版」を発信します。
決定版沼津商業界戦後昭和史pdf

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上本通り商店街(当時文化劇場前)を闊歩する若い女性達

2015年9月8日火曜日

高安智美さん地元沼津で初公演。

 沼津出身高安さん結成の団体
 地元で初演劇
 沼津市出身の高安智実さん(34)が5日夜、
所属する東京の即興演劇集団TILT(ティルト)の同僚2人と結成したグループ「つるかめ企画」の地元での初公演を、同市大手町の飲食店「蕎麦DE JAZZ DEN」で行った。
 上演作「こもれび荘からこんにちは」は3階建てアパートが舞台で、個性的な住人や管理人がさまざまな人生ドラマを繰り広げる悲喜劇。高安さんとグループの一員宮崎優里さん(33)が台本を作り、それぞれが4役を演じた。ピアノ伴奏はジャズピアニストの伊沢知恵さん(36)=函南町出身=が担当した。
 高安さんの家族や友人が公演会場を用意した。高安さんは「地元での公演は念願だった。第2弾も考えている」と話した。
【静新平成27年9月8日(火)朝刊】