2009年5月31日日曜日

地方選挙に思う天下り、官僚制、世襲の構造

「地方選挙に思う天下り、官僚制、世襲の構造」長谷川徳之輔

最近の世の中の政治問題は、相も変わらず官僚の天下り、官僚利権の批判追求であるが、それに新人議員の世襲が新たに加わったようである。天下りも世襲も、突き詰めれば利権の確保、維持の仕組みである。それが選挙で現れる。故郷の静岡県知事選挙も、各政治主体、政党からの候補者の選出も進まず、もたもたする田舎選挙ぶりで、県民もしらけている様子がうかがえる。その本質は、従来型の民主主義が通用しなくなっていること、天下り、世襲、ドンの後継者選びという旧体制が崩壊していることにも原因があろう。

これまで地方政治の首長にはずっと官僚の選出が通用してきた。旧自治省や中央省庁に入った官僚たちには、出世の一つが国会議員になること、二つが地方政治の首長になること、それがだめなら配下の利権団体の長になることにあったことは、否定できないし、世の中もそう認めてきたのだ。1000年以上続いた中国の科挙による支配者の選出は、王朝が変わっても官僚体制を維持し、政治の安定を図る仕組みであったし、明治近代化以来のわが国も仕組みも、その根底は同じ、公正で利権がなく、頭がいいと思われている賢者の官僚が政治を差配することが一番だと思われてきた結果なのである。地方政治には今なおその意識が強い。46都道府県知事には、官僚出身者が圧倒的に多いい。故郷の静岡県、人口380万人の大県も、長年自治省出身の石川知事が仕切ってきた。今回もその後継者選びに従来の官僚制が維持されるのかどうか、注目されている。このところ、従来の官僚制による地方自治が崩壊して、ポピュリズム濃厚なタレント候補になる傾向が強まり、宮崎県、大阪府、千葉県などでは官僚制知事は崩れて、情報過多、無責任な市民意識からテレビタレントが市民の支持を受けて登場する勢いが強まっている。静岡県においてもそれが通用するかどうかである。

静岡県の知事、石川知事は3期続いた自治省の出身の典型的な官僚、県政への長年の努力で静岡県の地方政治のドンの存在になっているように見える。財政力、メディア力、官僚体制力を屈指して、安定した地方自治、政治体制を作ってきた。潤沢な財政力から人目を呼ぶ箱モノづくりを進めてきてそれなりの評価を得たように見えた。典型が静岡空港であったが、財政悪化、箱モノ反対の時勢の変化は、結果的にその仕組みを破壊してしまった。その延長なのか、県知事選びも従来の体制が通用しがたくなっているように見える。本来なら、元副知事で、官僚出身の参議院議員のS氏が与野党相乗りで、すんなり押されて、後継者になるのが常識であるのだろが、どうもそうはいかないらしい。

県政は中央集権で、どの都道府県でも、県政には中央官庁の官僚が出向して知事を支え、中央とのパイプ役をすることが当たり前、その仕組みは市町村政治まで及んでいる。静岡高校、浜松北、沼津東などの高校閥がはびこり、その県出身の各省庁のエリート官僚がそのコースを当然のごとく受け入れて、県庁の幹部を務めていく、その官僚たちの中から地方政治の首長が選ばれ、後継者が選出される。ドンはその運営役なのだ。地方議員たちにも、都合がいい。官僚出身者は小心ゆえ、身がきれい、談合や利権に手を染めない、それは地方議員たちの権限なのだ。利権を分配するのは地方議員たちの権利だし、仕事と思われている。その関係がずっと続いてきたのだ。私事だが私は1959年の建設省入省の役人だったが、その頃は、癒着を恐れてか、若手官僚を出身県には出向させないのが慣行であった。私は静岡県には全く関係はなかった、しかし、いつの間にか、出身県へ出向させることがあたり前になってしまった。高校の後輩たちが相次いで静岡県の幹部を務めてきた。それが県庁、市役所に強い官僚基盤を作ってしまったといえよう。官僚利権の形成であり、維持のシステムである。それは県政から市町村政治にも及んでいる。

右肩上がり、財政が豊かで、どう政治が進んでも市民に利益がある時代にはそれが通用してきた。官僚たちが一緒になって中央から利権を引き出し、ふくらませ、それが県や市の利益につながれば誰も文句を言うことはなかった。官僚出身者が首長になることは、地方政治にとって利益があり、公正な政治がおこなわれると市民にも歓迎され、利権を確保できると地方議会にも認められてきた。しかし時代は変わった。右肩上がりの経済、財政は失われ、野放図な財政運営は不可能になり、公正無私だと思われた官僚の神話は地に落ちた。官僚に変わり、マスメディアの影響で顔の売れたタレントが地方政治に乗り出してきた。これまでの政治体制、民主主義の仕組みが通用しなくなったのかもしれない。ドンの支配力が消えているのである。

地方議会の仕組みも、従来型の利権構造がなお幅を利かせている。政党や政治信条に関係なく、議員のポストそのものが利権の対象になっているようだ。宗教団体の役員や労働組合の幹部が仲間内の選挙で選ばれて地方議員になる。天下りと同じ構造である。地方議会での、立候補者は定数ぎりぎりに絞り、極力競争を無くしてポストを維持しようとする。与野党の区別なく、議員に政治信条は乏しく、少数の支持者の利益、利権が優先する。議会活動は低調で、議会ごっこの形骸化した姿ばかりが目立つ。それに加えて、今回は世襲の制限が論議されている。確かに、4代、5代と議員を続ける名門家族もあるし、家業としての議員活動もあるが、多くは議員周辺の利権集団の利益を確保する、組織を維持するだけの仕組みになっていることは否定できまい。憲法違反だとか職業選択の自由の侵害とかの反論もあるが、肝心なのはグループの利害、利権の確保、維持を世襲という形式でやっていいかどうかということではないのか。近く、衆議院議員の選挙がおこなわれるし、静岡県知事選挙ももうすぐである。わが国も民主主義がどうなっているのかを知るいい機会である。

栗原市長と語る会


原・浮島地区で市長と語る会
「高架より新放水路を」の声
市長は受益範囲の違いを指摘
 開発工学部撤退の東海大 施設は存続、関係者で活用協議


 市長と語る会「地域を語る沼津きらめきミーティング」が二十八日、原・浮島地区住民を対象に原地区センターで開かれ、自治会関係者を中心に地元住民ら約九十人、市議、市職員が出席した。栗原裕康市長が今後のまちづくりの基本姿勢を語った後、前もって自治会役員から出されていた質問に市長ら市幹部が答える形で進められた。
 西の玄関口づくりと自然・歴史を生かしたまちづくり市長は、原・浮島地区で歴史・文化の振興として興国寺城跡保存をはじめ「白隠のみち」、帯笑園などの整備を進めていることを説明。
 また、興国寺城跡北に計画されている第二東名のサービスエリアにスマートインターチェンジ(以下スマートIC)を建設する案を中日本高速道路株式会社と検討していることを示し、実現すれば「西の玄関口になることは間違いない」と力説した。
 スマートICは、サービスエリア、パーキングエリア、バスストップから高速道路に乗り降りできるETC専用インターチェンジ。斎藤衛・前市長が提唱したファイブエントランス構想の「西の玄関口」には全くなかった案。
 農振農用地の有効活用市内の農業についても他都市同様、従事者の高齢化や後継者不足、輸入農産物の増大による価格低迷、耕作放棄地の増加など多くの課題を抱えている点を挙げ、国の制度改正を踏まえて多様な農業の担い手の確保など、農業の振興と農地有効活用を図ることを表明。一策として耕作放棄地を利用した農業の手助け案を示した。
 東海大学開発工学部市長は、松前達郎・東海大総長に直接、存続を求めた際の総長の回答を紹介。現在地では学生が集まらないことなどを理由に開発工学部の「存続は無理」だとするものだったが、大学(施設)を手放したり、撤退したりする考えのないことを明らかにした、という。
 学部閉鎖後は、体育系の研修・合宿や経営・技術革新センターとしての利用を考えていること、跡地利用に関して情報交換するため、県、市、同大で組織する連絡協議会を設置することで合意していることを明らかにした。
 興国寺城趾の整備計画用地取得が約八〇%、整備に必要な発掘調査が約二六%と、順調に進んでいることを報告。用地取得後の整備期間は二十六年度から五年間を予定しているが、国からの補助の程度によって進捗度が変わることを説明。
 浮島の未来 市長は、浮島地区は耕作放棄地が増えて埋て立て地が広がっているとの認識を示し、「埋め立てを規制しなければならない」と、市独自の条例を検討していることを話した。
 西部地区の常襲浸水被害対策 市長は、同地区の治水問題は長い間の懸案事項だとした上で、「昔の人が『あんな所にはとても住めない』と言った場所が住宅地になっている」とし、抜本的な解決策として放水路建設を挙げた。
 その一方で、「国から予算を持ってくる方策が見つからない」とし、市長が衆院議員時代に防衛政務次官を務めたこともあり、「今沢基地関連で防衛予算が出ないか検討したが難しい」とした。
 松下博彦・河川課長は「事業が遅れている原因は、他都市に比べて水害の程度が小さく、被害額に比べて放水路建設費が莫大なため費用対効果の面から国に理解が得られない」とする一方、「新たに昨年度から沼川河川整備計画に着手したことは大きな前進」だとの見方を示した。
 市長は、三島市を流れる狩野川支流の大場川が台風による増水で住宅が流されたことを機に改修事業が行われたことを挙げた。
 以上で、あらかじめ示された質問への回答が終わり、質疑応答に移った。
 最初の質問者は、西の玄関口案のスマートICが初耳だっただけに行政の継続性に疑問を提示。原・浮島地区は素晴らしい景観と歴史的な施設が残っているとする反面、ごみ最終処分場や、し尿処理場など迷惑施設があり、さらに貨物駅が計画されているとし、「美しいまち」とは逆行する政策だと批判。
 また、新放水路建設については、「財源がないと報道されているが、事業費が六百数十億円と鉄道高架事業予算と同程度なら新放水路建設の方を優先すべきだ。未来の子ども達のためにも安心で安全なまちづくりをしなければならない。原を良くする抜本的な問題は治水対策で、効果があるかどうか分からない鉄道高架よりも新放水路が先」だと発言。
 これに対して市長は「治水問題は被害が最も大きい青野八石地区を何とかしなければならない」としたものの、新放水路建設による受益範囲は原・浮島地区に限定されるが、鉄道高架では沼津全市及び東部地域全体の問題だから「高架を優先すべき」だとの考えを示した。
 さらに質問者は、「貨物駅が公共の利益をもたらせばいいが、そうとは思えない」とし、「現在の沼津駅貨物取扱量が一四万トンなのに四〇万トンの施設を造るということは、取扱量が三倍近くなる。そうなれば貨物列車の運行本数が増大し、踏切遮断時間が増えるので住民は納得できない」と計画に反対した。
 市長は、し尿処理施設東隣のビオトープを挙げ、「市民にもっと知ってもらいたい。女鹿塚も自然公園に、という案もある」と現在ある迷惑施設への配慮を示し、常襲浸水問題については予算獲得の難しさを指摘。貨物駅建設による公害については「心配するほど騒音などの被害は出ない」と予測した。
 次の質問者は会の開催自体に疑問符。「きょうの会は誰を対象としたものなのか。開催を知らせる回覧もなかったし、自治会役員経験者に聞いても開催を知らなかった」と問題にした。
 これに対する主催者側からの回答がないまま質問者は、開校二十年で廃部が決まった東海大開発工学部撤退の原因究明を求めた上で、同大誘致後に市が行ってきた支援策、市が考えている今後の同大との関係、学生相手に建設したアパートの空き室対策について尋ねた。
 そして質問者は学部閉鎖への思いの丈を吐露。
 「原駅ー大学間の道路整備などのほか、学生に必要な施設は原駅近くにはなく、初めて原駅から大学に向かった新入生は、『とんでもない所に来てしまった』と後悔を覚えただろう。一市民として東海大、教職員、卒業生に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と話した。
 さらに、誘致した後、大学をどのように活用し発展させていくかというビジョンが欠如していたことが沼津市行政全般にわたる最大の問題だと指摘。再開発ビルについても「建ててしまえば後は知らないでは困る」とし、「しっかりした都市計画があれば常襲浸水地帯などないはずだ」と指摘した。
 内村博隆・都市計画部長は、原駅前密集市街地整備事業、「白隠のみち」整備事業が進んでいるとことを挙げ、原・浮島の農地埋め立て防止に関しては独自の条例を作ること、市全体から見ても原地区には多くの税金が投入されていることを説明して理解を求めた。
 三人目の質問者は、「災害時の避難先に指定されている原小が地震時、液状化の懸念があるのになぜ指定されているのか。校舎は耐震基準を満たさないため、負傷者は校庭にも校舎にも入ることができない」として同校の建て替えを求めた。また市内全域に災害時避難ビルを指定するよう訴えた。
 市長は「その(液状化の)話は初めて聞いた」と驚いた様子を見せ、危機管理に言及しながら、新型インフルエンザ対策についても市の対応を説明した。
(沼朝平成21年5月31日(日)号)

静岡県知事選情報5月31日

民主 県連に推薦上申指示
 小沢氏、川勝氏と会談
 次期知事選(六月十八日告示(七月五日投票)への去就が注目されている静岡文化芸術大(浜松市中区)の川勝平太学長(六〇)が三十日、東京都内で民主党の小沢一郎代表代行と会談した。関係者によると、小沢氏は川勝氏に「頑張ろう」と声を掛け、党県連に対して「早く正式に党本部に推薦を上申してほしい」と指示した。
 川勝氏は二十九日、報道機関に対し、六月五日の同大理事会終了後に「決意を明らかにする」との考えを文書で伝えている。これまで川勝氏は報道陣に対し「100%出馬はない」などとしてきたが、文書で「申し上げたかった内容が正確に伝わっておらず、混乱や誤解を与えた」と謝罪した。
 小沢氏との会談は、川勝氏の決断を前提に民主党が事実上、出馬を了承し、支持する意向を示したものとも言え、県連幹部は「川勝氏の正式表明を待って、選挙態勢づくりを進めることになるだろう」と期待感を示す。
 会談には、同党の細野豪志衆院議員(5区)、藤本祐司参院議員(静岡選挙区)が同行した。
(静新平成21年5月31日(日)朝刊)

 坂本氏の推薦を決定
 自民県連総務会「党推薦」は執行部一任
 自民党県連は三十日、静岡市で総務会を開き、知事選(六月十八日告示、七月五日投票)に出馬を表明した同党の坂本由紀子参院議員(六〇)=静岡選挙区=の県連推薦を決めた。党推薦の上申も検討したが、坂本氏が「県民党」を掲げていることなどから決定は見送った。党推薦への対応は執行部に一任し、坂本氏と協議を続けるという。
 会議には坂本氏をはじめ、斉藤斗志二県連会長ら国会議員、県議、支部や団体の代表が出席。吉川雄二総務会長が「知事選はわが党の浮沈を懸けた戦いになる」とあいさつした。知事選の選対組織を協議し、県内三地区ごと選対委員会を設け、総選挙を控えた衆院議員と連携した活動を展開する態勢を整えた。
 会議後に会見した斉藤会長は、坂本氏の推薦について「党としての姿勢が明確になった。大号令を掛ける」と強調。坂本氏は「JA、医療関係などから推薦をいただき、党としては自民党が第一号。一党一派に偏らず、いろいろな方々と力を合わせてやりたい」と述べた。
(静新平成21年5月31日(日)朝刊)

2009年5月30日土曜日

静岡県知事選情報5月30日

川勝氏:報道に文書来月5日決意表明
 不出馬発言で「誤解」
 知事選(六月十八日告示、七月五日投票)で、超党派の「夢あるしずおか創造会議」が出馬要請した静岡文化芸術大の川勝平太学長(六〇)は二十九日、報道向けに文書を配布し、二十七日の同大理事会後に出馬を否定した発言を事実上、撤回。同大の次の理事会が開かれる六月五日に、民主党県連の榛葉賀津也会長に正式に回答する考えを示した。
 川勝氏は文書で、理事会後の取材に基づく報道について、「(自分が)申し上げたかった内容が正確に伝わっておらず、創造会議や県民に混乱や誤解を与えてしまい、誠に申し訳ない」と謝罪。
知事選出馬について、「『回答は後日に』と申し上げるべきところを、不明確な発言になってしまった」と釈明した。
 文書では、知事選については理事会で自らの職責を果たすまで何も語るべきでないとの考えを示した上で、「六月五日には決意を初めて凛として明らかにする」と記述。出馬に含みを持たせた。
 川勝氏は二十七日の報道陣の取材に対し、「知事選に出馬することはない。一切考えていない」と述べていた。
(静新平成21年5月30日(土)朝刊)

2009年5月29日金曜日

促進期成同盟会総会


 沼津駅鉄道高架建設:早期実現へ要望など
 期成同盟会が総会
 沼津市を中心とした近隣市町の行政や議会、経済団体などで組織する沼津駅付近鉄道高架建設促進期成同盟会(会長・栗原裕康沼津市長)の総会が二十八日、沼津市内で開かれた。国や県、JR東海、JR貨物へ早期建設の要望を行うなど本年度の事業計画を決めた。
 あいさつに立った栗原市長は「就任以来、新貨物駅の用地取得について、地権者の方へ戸別訪問や住民説明会などで理解を求めてきたが、交渉に応じてもらえない状況が続いている。事業の成功が県東部の発展の鍵になる」と話し、高架事業の早期完成へ会員の協力を求めた。
 総会には国、県の関係者や国会議員らも出席。関係機関への要望のほか、本年度は啓発活動にも力を入れることも承認した。
(静新平成21年5月29日(金)朝刊)

沼津市長会見:イーラde赤字の見通し

 沼津市長会見
 イーラde赤字の見通し
 JR沼津駅前の再開発ビル「イーラde」の決算状況について、栗原裕康沼津市長は二十八日の定例会見で「『もうかっている』とは逆で、厳しい状況」と述べ、赤字の見込みであることを明らかにした。
 市が出資する第三セクター方式の「まちづくり会社」は、五月末に決算報告、六月中旬に取締役会、六月末に株主総会を予定し、その後決算内容を発表するとしている。
 栗原市長は「大株主の責任として、抜本的な経営改革を求めていく」とした上で、具体的には「副市長が務めている社長職をどうしようかと考えている」と述べた。
(静新平成21年5月29日(金)朝刊)

2009年5月28日木曜日

静岡県知事選情報5月28日

坂本氏が出馬表明 知事選 「一党一派に偏らず」
05/28 08:06 (静新webnews)
 
自民党の坂本由紀子参院議員(60)=静岡選挙区=は27日、県庁で記者会見し、知事選(6月18日告示、7月5日投票)への出馬を正式に表明した。離党はしないものの、無所属で立候補する考えを示し、「県民党として広く県民に支持される基盤の上でやりたい。一党一派に偏らない」と述べた。
 出馬要請を受けた自民県連と、国会で与党を組む公明の県本部に同日推薦を申請。参院予算委の理事職に区切りがつき次第、マニフェストなど詳細な政策を詰め、選挙態勢を固めるという。
 坂本氏は「石川知事が4期16年、静岡県政を発展させてきた」とした上で、地域医療のほころびや子育てで女性が厳しい状況にあると指摘。重点化する政策に医療、福祉分野を挙げ「暮らしと人を大事にする、ソフトを重視していくという意味で(石川県政とは)180度、政策の色合いは違ってくる」と語った。
 坂本氏は三島市出身で、沼津東高―東大卒。1972年に厚生労働省(当時・労働省)に入省。婦人政策課長、職業能力開発局長などを歴任し、96年4月から99年7月まで副知事を務めた。2004年の参院選で初当選した。
 自民党県連は坂本氏の出馬表明を受け、近く総務会と支部代表者会議を開催し、選挙支援態勢を協議する。
 知事選には元民主党参院議員の海野徹氏(60)=静岡市葵区=が2月に出馬を表明。民主党県連は連合静岡などと連携し、超党派で静岡文化芸術大の川勝平太学長に出馬を働き掛けてきたが、川勝氏は27日、要請を断ることを明言した。共産は候補擁立に向けた作業を進めている

川勝氏「100%不出馬」 民主党県連など超党派で出馬要請
2009/05/28 (静新webnews)
 次期知事選(6月18日告示、7月5日投票)は、27日出馬表明した自民党の坂本由紀子参院議員(60)と、既に出馬の意思を明らかにしている元民主党参院議員海野徹氏(60)が、事実上の選挙戦に突入した。民主党県連などが超党派で出馬要請した川勝平太静岡文化芸術大学長(60)は同日、あらためて出馬しないことを表明。同県連などの候補者選びは足踏み状態で、選挙戦の最終的な構図は固まっていない。
 民主県連などでつくる「夢あるしずおか創造会議」から出馬要請を受けていた川勝学長は、同大での理事会・評議員会後に報道陣に「知事選に出馬することはない。一切考えていない」と出馬を否定。大学の職務に全力投球する考えを強調し、「(出馬しないのは)100%と言い切れないのか」の報道陣の質問に「100%ですね」と答えた。
 創造会議から文書で正式な出馬要請をされたため、近く同県連会長の榛葉賀津也参院議員に文書で回答するという。自民党の一部県議には既に出馬の考えがないことを伝えた。同県連の岡本護幹事長は川勝氏の発言について「正式に回答を受け取った時点で、創造会議として対応を議論する」と述べた。しかし、同県連幹部は「川勝氏擁立がダメだからすぐに別の人、というわけにはいかない」とし、別候補擁立は難しいとの見方を示した。
 一方、海野氏は6月2日にマニフェストを発表し、6日に静岡市で総決起集会を予定するなど、着々と支持拡大に向けた動きを見せている。
 5年前の参院選で敗れた坂本氏に捲土(けんど)重来を期す戦いとなるが、「特別な思いはない」と平常心を強調。厚生労働省出身で、石川嘉延知事の下で副知事を務めた坂本氏に対し、「官僚出身者の4期16年は県民と県庁を遠いものにした。県民主義、脱官僚の県政を行って“私たちの静岡県”を取り戻したい」と述べた。

2009年5月27日水曜日

静岡県知事選情報5月27日

自民党の坂本由紀子参院議員、静岡知事選に出馬を表明
 自民党の坂本由紀子参院議員(60)(静岡選挙区)は27日、静岡市の静岡県庁で記者会見し、同県の石川嘉延知事の辞職に伴う知事選(6月18日告示、7月5日投開票)に立候補すると正式に表明した。
 坂本氏は、「一党一派に偏らず、大勢の支援の下で選挙を戦いたい」と述べた。無所属で立候補し、自民、公明両党に推薦を要請する方針。
 坂本氏は静岡県三島市出身。1972年に労働省(現・厚生労働省)に入り、同県副知事や厚労省職業能力開発局長などを経て、04年の参院選で初当選した。
 知事選では、元民主党参院議員の海野徹氏(60)も無所属での立候補を表明している。
(2009年5月27日19時43分 読売新聞)


坂本氏きょう出馬表明
 次期知事選(六月十八日告示、七月五日投票)で、自民党県連が出馬要請した坂本由紀子参院議員(六〇)=静岡選挙区=は二十七日、県庁で記者会見し、正式に出馬を表明する。坂本氏は二十六日、党本部で開かれた同党の県選出国会議員会合で「新執行部のご苦労に深く感謝する。県政への強い意欲を持っている」と述べ、あらためて出馬に強い意欲を示した。
 会合には党所属の本県衆参両院議員十人のうち六人が出席。県連執行部が、坂本氏の擁立に慎重だった県議五人に対し、県連幹事長名で文書注意した経緯を説明し、県連会長の斉藤斗志二衆院議員(東海比例)が「不協和音は消えた」として坂本氏の出馬の環境が整ったことを報告した。
 県連の小楠和男幹事長は会合後、出馬した場合に党の推薦を上申するよう坂本氏に要請したことを記者団に明らかにした。
 会合に先立ち、斉藤氏は自民党の細田博之幹事長や古賀誠選対委員長、尾辻秀久参院議員会長ら党幹部と会談。出馬に関する環境整備が整ったことをそれぞれ説明し、坂本氏出馬への「了承を得た」(斉藤氏)という。
(静新平成21年5月27日(水)朝刊)

 民主県連など、回答は後日
 川勝氏に出馬正式要請
 次期知事選に川勝平太静岡文化芸術大学長(六〇)の擁立を目指す超党派の「夢あるしずおか創造会議」は二十六日、川勝氏と東京都内で会談し、正式に出馬要請した。民主党県連の岡本護幹事長によると、川勝氏は「しばらく時間をおいて後日、正式に返事をしたい」とし、態度は明確にしなかったという。
 要請したのは創造会議を構成する民主党県連の榛葉賀津也会長をはじめ、県議会会派の平成21と民主党・無所属クラブ、連合静岡の代表者ら。約三十分間会談して要請文を手渡した。創造会議に参加している自民党の一部県議は参加しなかった。
 要請後、県庁で会見した岡本幹事長は創造会議として初めて正式要請したと強調し、「県民から(知事になるよう求める)熱いコールがあると伝えた」と述べた。
 川勝氏は二十一日の会見で出馬を否定した。この日の会談の中でも「大学への熱い思い」(岡本会長)を語ったという。
(静新平成21年5月27日(水)朝刊)

2009年5月26日火曜日

静岡県知事選情報5月26日

自民・坂本参院議員が静岡県知事選に出馬へ2009.5.26 19:33(Msn産経ニュース)
 自民党の坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)は26日、党本部で開いた静岡県選出国会議員の会合で「県政への強い意欲を持っている。党幹部とも相談し、おおむね了解をいただいた」と述べ、7月5日投開票の同県知事選挙に立候補する意向を明らかにした。27日午後に記者会見し、正式に表明する。
 知事選は石川嘉延知事の辞職に伴い行われる。自民党県連は元副知事の坂本氏に対して出馬を要請、調整を進めていた。無所属で出馬し、党推薦を求める見通し。
 ほかには民主党を離党した海野徹元参院議員が出馬表明し、民主、共産両党もそれぞれ独自候補を検討している。




「私たちの静岡県」創り東部地区大会
 海野徹氏が県政改革訴える
 石川嘉延知事の辞任表明を受け、六月十八日告示、七月五日投・開票で実施される予定の知事選。二十五日時点でただ一人出馬を表明している元参院議員、海野徹氏の後援会は二十三日、「海野とおる『私たちの静岡県』創り東部地区大会」をホテル沼津キャッスルで開催。東部の拠点支援者ら約二百人が出席した。
 あいさつした大石裕之県議は、知事選の日程が決まったにもかかわらず自民、民主両党の候補者が決まってないことに触れ、「自民党も民主党も将来の静岡県を思い描けないから」だと主張。
 その上で、候補となる人の政策云々ではなく「誰でもいい、知名度があればいい」ということで「自分達の利害、党の利害だけで動いていて県民の方を見ていない」などと話した。
 続いて登壇した海野氏は、六月一日の立候補予定者説明会、七月五日の投票までの選挙日程を説明。投票日まで一カ月半を切っているのに立候補表明しているのが自分だけだという異様さを指摘。
 県政については異常な状態にあるとし、「官僚出身の知事が四期十六年、何を県民のためにやったのか。多額の借金と貯金のない、不満だらけの県を根本的に変えなければならない」とする一方、「皆さんと共に、改革の先頭に立って変えていきたい」と決意表明した。
 政策の一部にも触れ、伊豆半島の観光予算が県の年間総予算一兆千三百億円のうち十七億円しかないことを挙げ、「一けた違う」と観光業支援、茶産業支援、徹底した情報公開を列挙。「東部、伊豆半島、富士山周辺が元気になることが県の元気の源」だと説いた。
 立木問題で開港が遅れた富士山静岡空港については、推計で着陸料など収入が約二億五千万円、管理運営費など支出が約五億五千万円で赤字は約三億円。さらに人件費や利活用促進などの宣伝費で莫大な赤字になることを説明。
 また、有料道路の無料化は観光客を迎えるためには必要だとし、絶対的な医師不足については、医学部以外の大学卒業者が学び、教育経費が少なくて済むメディカルスクール設置を提案した。さらに、県が実施する三千六百程の全事業を見直せば一割は必要なくなる、と分析結果を示し、一割の事業削減によって県民税を一割減らすことができるとして減税を表明。事業見直しによる減税は、意識を変えるための大きなステップになると語った。
 一方、他の立候補表明がない点について、「有権者の前で他候補と議論する場がほしい」と熱望。浪人中に温めてきた県政に対する持論を相手候補にぶつけて論争する気持ちを見せた。
 また、重要な課題を首長、議会に任せるのではなく住民投票で決めてもらう、と住民投票条例制定を提案した。
 最後に、「全ては子どもたちのために」「人づくりのために税金を使う」と、中学生以下の子どもの医療費無料化を提唱した。
(沼朝平成21年5月26日(火)号)


民主の候補者選び「白旗」危ぶむ声も 「まだあきらめない」
2009/05/26 (静新webnews)
 次期知事選(6月18日告示、7月5日投票)の候補者選びで、民主党の擁立作業が“袋小路”に追い詰められている。経済人、榛葉賀津也参院議員の擁立を断念し、自民の一部県議と組んだ超党派の擁立会議は静岡文化芸術大(浜松市)の川勝平太学長(60)担ぎ出しに動いたが、「出馬の意思はない」と川勝学長。残る選択肢は限られ、民主系県議から「白旗なのか…」と自主投票を危ぶむ声も出始めた。
 「まだ(川勝氏擁立を)あきらめたわけではない。正式に要請する必要がある」。民主党県連の岡本護幹事長は25日、疲労感をにじませた。県議会会派平成21の三ツ谷金秋会長は「(川勝氏の)意向を確認しないと動きようがない。坂本氏の出馬表明前にはっきりさせたい」と強調する。
 石川嘉延知事の5選阻止に動いた民主党県連、平成21と民主党・無所属クラブ、連合静岡の4者に、当時の勢いはない。
 ある平成21の県議は「最悪のケースも考える必要がある」と指摘。選択肢として▽出馬表明した元民主党参院議員の海野徹氏(60)=静岡市葵区=の支持▽これまでの候補者選考の過程で名前が出た県議の擁立▽自主投票―を挙げ、「どれも四者にとって極めて厳しい。県民からの批判は免れないし、責任問題も生じる」と表情を曇らせる。
 「(川勝氏擁立が頓挫すれば)県連会長として、再び榛葉参院議員の名前が浮上するのでは」(若手県議)との声さえ上がっている。
 一方、正式な出馬表明が秒読みに入った自民党の坂本由紀子参院議員(60)=静岡選挙区=は24日夜、自民県連の正副会長、三役と会談した後、県連推薦に対する考え方について、記者の質問に「自民党も県民、民主党も県民、市民もNPOも県民。『あなたの政策はいいよ』と推薦いただけるなら、喜んで受ける。県民党ですね」と答えた。

沼津市夏の賞与カットへ

 夏の賞与カットへ
 沼津市議会が条例改正案上程
 沼津市議会は二十五日、臨時会を開き、特別職や一般職員などの夏のボーナス(期末勤勉手当)の減額を盛り込んだ条例改正案を上程した。
 条例改正案は市長、副市長、教育長、市議は現行の二・一二五カ月分から一・九七五カ月分に(○・一五カ月分減)、 一般職員は二・一五カ月分から一・九五カ月(○・二カ月分減)に減額する。
 経済危機の影響で民間の夏季ボーナスが大幅に落ち込む社会情勢を反映した人事院の臨時勧告を受けての措置。市当局は本会議での質疑で、職員一人当たり平均約八万円の減額で、市全体の減額分は一億六千万円になる見通しであることを報告した。
(静新平成21年5月26日(火)朝刊)

2009年5月25日月曜日

伊東市長選





伊東市長、佃氏再選 千票差で掬川氏破る
05/25 07:51(静新webnews)
 任期満了に伴う伊東市長選と同市議補選(欠員2)は24日投票が行われ、即日開票の結果、市長選は現職の佃弘巳氏(62)=無所属・公明推薦=が、新人で元市議の掬川武義氏(56)=無所属・民主推薦=を抑え、再選した。市議補選は四宮和彦氏(46)と榎本元彦氏(42)が当選した。
 市長選で佃氏は自らを“市民党”と名乗り、市議、県議時代から培った組織力を生かして選挙戦を展開。1期目に手がけた行財政改革の実績を強調し、計画中の新市民病院の早期着工などを訴えた。掬川氏は民主党の強力な支援を得て浮動票を狙ったが及ばなかった。投票率は64・19%(市議補選64・1%)と前回選を10・74ポイント上回った。
 同市広野の事務所で大勢の支援者に拍手で迎えられた佃氏は、「4年間を評価していただいた結果。大好きな伊東市がさらに良くなるために、もう1度しっかりと足元を見ていきたい。『創造』を肝に銘じながら進めていく」と力強く述べた。

伊東市長選開票結果
当20,120佃  弘巳62無現
 19,173掬川 武義56無新
▽投票総数39,829▽有効39,293▽無効536

伊東市議補選開票結果 (欠員2―候補者4)
当13,464 四宮 和彦46民新
当10,125 榎本 元彦42無新
 8,810  森   篤56無元
 5,532  内山 康正62無新





佃、掬川氏の争い 伊東市長選 
05/18 08:17 (静新webnews)


 任期満了に伴う伊東市長選が17日告示された。いずれも無所属で、現職の佃弘巳氏(62)=公明推薦=と元市議の掬川武義氏(56)=民主推薦=の2人が届け出を済ませ、選挙戦に突入した。市議補選(欠員二)も同日告示され、元職1、新人3人が立候補した。
 1期目の行財政改革などの実績を生かして「伊東再生」から「伊東創造」に目標を高める佃氏に対し、掬川氏は「チェンジ伊東」を掲げて中学校給食の実現や市内経済の活性化などを訴える。
 投票は24日午前7時から午後8時まで市内24カ所で行われる。16日現在の選挙人名簿登録者数は6万2958人(男2万9133人、女3万3825人)。

8つのKに取り組む 佃候補
 佃弘巳候補は伊東市鎌田の伊東青果市場などで出陣式を行った。佃候補は「この4年間で財政改革が大きく進んだ。今までは3つのK(健康、観光、行政改革)を推進してきたが、今度は経済改革・子育て支援・環境・教育・危機管理を加えた8つのKに全力で取り組んでいく」と強調。約500人の支援者とともに頑張ろう三唱の気勢を上げ、遊説に向かった。

公平、平等な伊東市を 掬川候補
 掬川武義候補は伊東市吉田の選挙事務所で出陣式に臨んだ。民主党の藤本祐司、蓮舫両参院議員らに続いて登壇した掬川候補は「公平で平等な伊東市をつくりたい。今は当たり前のことが当たり前になっていない」と現状を批判。「皆さんの力を借りて、市民が総参加のまちをつくることが目標。市政交代、チェンジ伊東を目指して全力で戦う」と力を込めた。

伊東市議補選立候補者
(届け出順、欠員2-4)
榎本 元彦 42 無新 電気工事業
四宮 和彦 46 民新 党伊東支部事務局長
内山 康正 62 無新 作   家
森   篤 56 無元 NPO団体事務局長

静岡県知事選情報5月25日

知事選出馬:「坂本氏週内にも表明」
 自民県連に意向
 次期知事選(六月十八日告示、七月五日投票)で、自民党県連が出馬要請した坂本由紀子参院議員(六〇)=静岡選挙区=は二十四日夜、静岡市内のホテルで県連会長の斉藤斗志二衆院議員(東海比例)ら執行部と会談し、「時間もないので、できれば週内にも表明したい」と述べ、出馬する意向を伝えた。週内にも会見して正式に表明するとみられる。
 知事選には、元民主党参院議員の海野徹氏(六〇)=静岡市葵区内牧=が既に無所属での出馬を表明している。坂本氏の事実上の出馬表明で選挙戦突入はほぼ確実。候補者擁立が難航している民主党県連の対応が今後の焦点となりそうだ。
 会談には、斉藤氏ら国会議員の正副会長と小楠和男幹事長ら三役が出席した。小楠氏ら執行部側は、坂本氏が補正予算案審議中の参院予算委で、理事を務めている現状には理解を示しながらも「一日でも早く表明してほしい」とあらためて要請。これに対して坂本氏は「できる限り応えたい」と述べたという。
 執行部は席上、県議団の一部が坂本氏の対立候補擁立に動いたことに対し、県連幹事長名で文書注意したことも説明し「足並みの乱れは終息した」(斉藤氏)と報告した。
 会談終了後、斉藤氏は記者団に「近く党執行部に経緯を説明したい」と述べ、坂本氏出馬への環境整備を進める考えを明らかにするとともに、坂本氏への党推薦も求める考えを示した。
(静新平成21年5月25日(月)朝刊)

2009年5月23日土曜日

静岡県知事選情報5月23日

 民主県連など:川勝氏擁立へ方針確認
 「条件整備し正式要請」
 民主党県連と県議会の平成21、民主党・無所属クラブの両会派、連合静岡は二十二日、次期知事選への候補者擁立のための会議を静岡市内で開いた。自民党の一部県議を含む超党派の「夢あるしずおか創造会議」に参画し、川勝平太静岡文化芸術大学長(六〇)の擁立に向けて、引き続き全力を挙げる方針を確認した。
 県連と平成21が二十一日、創造会議への参加を正式決定したことを受け、擁立作業の進め方や役割分担を協議した。川勝学長は同日の会見で出馬を否定したが、連合静岡の吉岡秀規会長は「創造会議として出馬要請していないので、当然の発言。条件整備して正式要請したい」と強調。県連の岡本護幹事長も「昨日の発言で悲観することはない。(擁立作業は)これから」と述べた。
 吉岡会長は「川勝氏には(学長に任命した)石川嘉延知事を裏切るわけにはいかないという強い思いがあるようだ。その点ともう二つほどのハードルを越える必要がある」との認識を示した。
(静新平成21年5月23日(土)朝刊)


 自民県連県議5人に処分
 自民党県連は二十二日、知事選の候補者擁立に向けて発足した超党派会議に参画した同党県議五人に対し、幹事長名で「文書注意」の処分を行った。同党県議団会議で
小楠和男幹事長が報告した。
 処分されたのは、二十日の超党派会議の発足会見に出席した佐原徹朗、天野進吾、奥之山隆、中沢通訓、中谷多加二の五氏。処分理由は、県連が機関決定により坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)に出馬要請を行った後、他の候補擁立に動いたことが「県連の方針を公然と非難する行為」などに当たるとした。
 小楠幹事長は「党内融和を図るべきとの声もあり、文書注意の処分に落ち着いた」と述べた。超党派会議に賛同しているほかの県議は「水面下の動きは100%把握して
いない」ため、処分対象から除外したという。
 処分について、奥之山氏は「重く受け止める。よい静岡をつくりたいという思いは同じ。今後の活動は同志と相談したい」と述べた。
(静新平成21年5月23日(土)朝刊)

2009年5月22日金曜日

静岡県知事選情報5月22日


「出馬の意思はない」
 川勝静岡文芸大学長が強調
 知事選(六月十八日告示、七月五日投票)の候補者擁立に向け、県議会自民党の一部県議と民主党県連、平成21、民主党・無所属クラブ、連合静岡の幹部ら超党派の議員が接触していた静岡文化芸術大(浜松市中区)の川勝平太学長(六〇)は二十一日、「出馬の意思はない。誤解のないようにしてほしい」と述べた。同大で記者団の質問に答えた。
 川勝氏は自民党の一部県議や民主党の国会議員、地元経済人らの相次ぐ訪問を受けたことを説明した上で、「出馬を要請された覚えはなく、自分から出馬したいと言ったことも一度もない」と語った。今後、正式に出馬要請があった場合の対応については「受けることはない。この大学を通じて、人のため世のためになることをやりたい」と強調した。
 超党派の議員らは二十日、県庁で会見し、「夢あるしずおか創造会議」の発足と川勝氏の擁立に向けた活動を活発化させる方針を示していた。
 川勝氏の発言を受け、創造会議に参加する議員からは「川勝氏以外に考えていない。(出馬に)阻害要因があるなら取り除く努力を引き続きする」(平成21県議)の声がある一方、「予想外の話。川勝氏が無理の場合でも、民間人以外の擁立は難しい」(自民県議)との指摘もある。
(静新平成21年5月22日(金)朝刊)

 民主県連・平成21「創造会議」へ参加
 民主党県連(榛葉賀津也会長)と県議会の民主系会派平成21(三ツ谷金秋会長)は二十一日、それぞれ常任幹事会と議員総会を静岡市内で開き、超党派で次期知事選の候補者擁立を目指す「夢あるしずおか創造会議」に参加することを決めた。静岡文化芸術大の川勝平太学長(六〇)の擁立に全力を挙げることを確認した。
 幹事会終了後に会見した県連の岡本護幹事長は、創造会議に自民党の一部県議も参加していることに、「"相乗り"ではなく県民本位の超党派の動き」と強調。川勝氏については「(平成21や連合静岡などとの)四者会議でかねてから候補に名前が挙がっていた人物で、本県の将来を託すにふさわしい方」と述べた。
 三ツ谷会長は総会後に取材に応じ、「(川勝氏に出馬を決断してもらうには)支援態勢を整え、本人が自信をもって選挙戦に取り組めるようにする必要がある」とし、出馬の環境整備に力を入れる考えを示した。
(静新平成21年5月22日(金)朝刊

 自民県連:会議参画で処分も
 自民県連の小楠和男幹事長は二十一日、知事選の候補擁立で発足した超党派組織「夢あるしずおか創造会議」に参加した自民県議の処分問題について、ベテラン議員との懇談の後会見し、「党内融和を重視したいが、毅然(きぜん)とした態度が求められる」と述べた。処分を行うかを含めて早急に決定し、二十二日の議員団会議までに対応を取る。
 県連の規定は、党規委員会による除名や離党勧告のほか、幹事長権限で行える戒告や文書注意などがあるという。
 創造会議に加わった議員は、坂本由紀子参院議員(六〇)=静岡選挙区=への出馬要請について「県連は要請をしたに過ぎず、超党派の擁立活動は直ちに処分対象とならない」としているが、小楠幹事長は「(坂本氏への)出馬要請は拡大選対委員会と総務会で機関決定した」と強調。ただ「最小限度の議論で収めたい」とも述べ、事態の早期収拾を図る考えを示した。
(静新平成21年5月22日(金)朝刊)

2009年5月21日木曜日

静岡県知事選情報5月21日

 大学学長に出馬打診
 民主県連など4者
 次期知事選への候補者擁立を目指す民主党県連と県議会の平成21、民主党・無所属クラブ、連合静岡は二十日、浜松市内で県内大学の学長(六〇)に面会し、出馬を打診した。同学長に対しては、自民党の坂本由紀子参院議員の擁立に慎重な一部の自民県議と県西部の企業経営者も十九日に接触している。
 この日面会したのは、民主県連会長の榛葉賀津也参院議員、平成21前会長の岩瀬護県議ら四団体の代表者数人。約二時間にわたって、立候補に必要な環境整備などについて意見交換したとみられる。学長はこれまでの静岡新聞社の取材に対し、出馬を否定している。
 同県連などは榛葉氏の擁立断念に伴い、十九日までに四者会議をいったん解消したが、学長はこれまでの議論の中で名前が上がった人物として、自民党の一部県議との連携も視野に、擁立に向けた調整を始めた。
(静新平成21年5月20日夕刊)

超党派で「擁立会議」



自民県議一部と民主
 県議会自民党の一部県議と、民主党県連、平成21、民主党・無所属クラブと連合静岡の幹部らは二十日、県庁で会見し、超党派で次期知事選の候補者擁立を目指す方針を明らかにした。自民県連は坂本由紀子参院議員(六〇)=静岡選挙区=に出馬を要請しており、民主と連携した一部県議の動きに執行部は[極めて遺憾」と反発。六月十八日の告示まで一カ月もないのに、自民、民主両党の候補擁立作業は混迷の度を深めている。
 「清新な知事を誕生させたい。大きなうねりだ」ー。会見で、超党派の集団名を「夢あるしずおか創造会議」と発表した自民の奥之山隆県議(袋井市・周智郡)は強調した。県西部の大学学長(六〇)に出馬要請するという。学長はこれまで静岡新聞の取材に出馬を否定している。
 会議発足の声明で「『誰がふさわしいか』を選ぶべき知事選が『衆院選のために誰が勝ちやすいか』という議論にすり替わった」と説明。学長への出馬要請は地域主権に思いが熱く経済、医療福祉に理解が深いことなどがポイントとした。



 奥之山氏は、四十人いる自民県議団の動向について「(創造会議へ)合流する仲間は十四、五人」と説明。ただ、企業回りなど坂本氏の出馬準備に動いている県議は「電話攻勢が続いているが(合流は)一けたにとどまる」とみる。
 これまで、自民、民主両党の擁立作業は曲折をたどってきた。「勝てる候補」(自民)、「われわれがアプローチした民間人」(民主)として両党が相乗りでの擁立を目指した経済人は土壇場で頓挫。自民県連は拡大選対委員会の決定を経て坂本氏に出馬を要請し、正式な出馬表明を待っている。
 民主県連など民主系の四組織は榛葉賀津也参院議員(四二)=民主、静岡選挙区=の擁立に動いたが、党本部の反対で断念。「創造会議」の発足に動いた。
(静新平成21年5月21日(木)朝刊)

 坂本氏へ出馬要請
古賀氏に経緯報告:自民県連
 次期知事選に向け、自民党県連会長の斉藤斗志二衆院議員(東海比例)ら国会議員選出の正副会長と小楠和男幹事長が二十日、党本部で古賀誠選対委員長と会談し、坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)に出馬要請した経緯を報告した。
 出席者によると、県連側は、前日の細田博之幹事長や党参院幹部への説明と同様、坂本氏の擁立に慎重な県議がいる状況を説明した。これに対し古賀氏は、坂本氏が参院国対副委員長などを務めていることを念頭に「坂本氏は大切な存在だ。環境を整えてほしい」と県連側に求めたという。
(静新平成21年5月21日(木)朝刊)

 海野徹後援会・東部事務所
 あす東部地区の集い
 石川嘉延知事の辞任表明を受け、間近に迫った県知事選への立候補をいち早く表明している海野徹氏の後援会東部事務所は、「海野とおる『私たちの静岡県』創り東部地区の集い」を、あす二十二日午後六時半(開場六時)から日の出町のホテル沼津キャッスルで開く。
 海野氏は、「国がやらなければ県がやる」の気概を胸に、行政改革、産業育成、雇用創出、産育老医支援の分野まで視野を広げた「存在感ある静岡を創る」提案をするという。
 会費一万円(政治資金規正法に規定する政治資金パーティ)。
 問い合わせは沼津事務所(電話九二六-一九五四)。
(沼朝平成21年5月21日号)

2009年5月20日水曜日

静岡県知事選情報5月20日

県知事選の来月18日告示、7月5日投票決まる
05/20 19:18 (静新webnews)
 県選挙管理委員会は20日、石川嘉延知事の辞職に伴う出直し知事選を6月18日告示、7月5日投票とする日程を決めた。即日開票する。
 各党の候補者選びは難航しており、自民党県連は元県副知事の坂本由紀子参院議員に出馬要請したが、坂本氏は態度を明確にしていない。民主党県連は榛葉賀津也参院議員の擁立を目指したが、党本部の反対で困難な状況。両党の県議が相乗りで県内の私立大学長を推す動きもある。
 ほかには民主党を離党した海野徹元参院議員が出馬表明し、共産党も独自候補を検討している。


坂本氏への出馬要請
県連が党幹部に報告
次期知事選で、自民党県連会長の斉藤斗志二衆院議員(東海比例)ら国会議員の正副会長が十九日、細田博之幹事長や尾辻秀久参院議員会長ら党幹部と相次いで会談し、県連として坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)に出馬要請したことを報告した。二十日には古賀誠党選対委員長とも会談する。
 斉藤氏によると、党幹部はいずれも坂本氏について「参院国対副委員長、予算委理事として重要な役割を果たしている」と評価。出馬に関しては「最終的には本人の意向を尊重しなくてはならない」と理解を示したという。ただ、自民党県議団の中には、坂本氏擁立に慎重な県議もいるため、党幹部は「自民党が一枚岩でいくことが望ましい」と指摘したという。
 斉藤氏は今後の対応について「県内の支持団体や企業を回り支援を求めたい」と述べ、県連の小楠和男幹事長ら三役とともに県議団の意思確認にも当たる考えを示した。
(静新平成21年5月20日(水)朝刊

2009年5月19日火曜日

石川嘉延県知事辞表提出


空港立ち木問題で静岡県知事が辞表提出
2009.5.19 10:34(msn産経ニュース)

定例会見で5月19日に辞表を提出する意向を示した石川嘉延知事=4月27日、県庁(田中万紀撮影)

 6月4日に開港予定の静岡空港が、航空法の高さ制限を超える立ち木のため、短縮滑走路に変更を余儀なくされ開港が遅れた問題で、静岡県の石川嘉延知事(68)が19日午前、県議会議長に辞表(退職届)を提出した。地方自治法の規定で辞表提出から30日後の6月18日に失職する。

 静岡空港をめぐっては、昨年9月に測量ミスで航空法の高さ制限を超える立ち木があることが判明。滑走路を当初より300メートル短い2200メートルに短縮する追加工事が行われ、開港予定も約3カ月遅れた。

 立ち木は、反対派地権者の男性(49)の所有地にあり、石川知事は、辞職すれば立ち木を除去するという地権者側の要求を受け入れた。18日に立ち木の除去が最終確認されたことで、この日の辞表提出となった。

 静岡空港は今秋にも、滑走路を当初計画の2500メートルに戻して完全開港する。

 知事選の予定は「6月11日告示、28日投開票」か「6月18日告示、7月5日投開票」が有力とされる。

静岡空港立ち木伐採を確認 知事きょう辞表提出



静岡空港立ち木伐採を確認 知事きょう辞表提出
05/19 08:08 (静新webnews)
 静岡空港西側の私有地に航空法の制限を超える高さの立ち木や土地が残り、完全運用の支障となっていた問題で、県は18日、前日までにすべての支障物件の除去作業が完了したのを受けて、確認のための調査を行い、完全な除去を確認した。石川嘉延知事は19日午前にも辞表を提出する。
 支障物件は県が平成15年度に実施した航空測量のデータ確認のミスなどで収用範囲外に残された。空港建設反対派の地権者との交渉は成立せず、県は昨年10月、今年3月としていた開港を延期し、2500メートルで整備した滑走路を300メートル短縮して暫定運用する対応策を発表した。地権者は今年2月、除去する条件として石川知事の辞職を要求。石川知事はこれに応じる形で、3月に辞意を表明した。
 県と地権者は今月11―17日の作業で、立ち木179本を伐採し、土地17平方メートルを除去した。今後、成長する立ち木の伐採は県と地権者で定期的に協議して行う。
 県は完全運用に向け、速やかに国との調整に入る。完全運用開始は秋ごろとみられ、航空路誌(AIP)が発行される8月27日、9月24日、10月22日、11月19日などが候補となる。

大きな責任果たせた
 石川嘉延知事の話 今般、完全運用が確実になったことから、私としては大きな責任を果たせたと考えている。昨年来、ご心配いただいた関係者や県民の支援に心から感謝し、残された任期中は完全運用に向けた手続きに万全を期したい。

静岡県知事選情報5月19日

超党派候補擁立を協議
 自民県議ら県西部の識者模索
 次期知事選の候補者擁立をめぐり、県議会の自民、民主党・無所属クラブ、連合静岡の幹部らが十八日夜、浜松市のホテルで会談した。県西部の学識経験者を超党派で候補として擁立するための協議を行ったとみられる。
 知事選の候補擁立をめぐっては、民主県連が同日、党本部の了解が得られなかったため榛葉賀津也参院議員(静岡選挙区)の擁立を断念。自民県連は坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)に出馬を要請し、坂本氏も定期大会で「来るべき時には支援を」と出馬に強い決意を表明した。
 坂本氏擁立に慎重姿勢の自民県議約十人は同日午後、静岡市内で会合を開いた。県政の諸課題と知事に求められる資質について意見交換。会議の方向性について、出席した県議は「各会派に呼び掛け、知事選の新しい流れをつくりたい」と述べた。別の出席者は「新たな民間人に出馬を要請する」と語った。浜松での会談に参加した自民県議はすべてこの会議の参加者だった。
 斉藤斗志二自民県連会長は同日夜、小楠和男幹事長に対し「事実関係の把握と(会談出席者に)真意を聞くよう指示した」と述べた。
(静新平成21年5月19日朝刊)

 自民県連、斉藤会長
「知事選、衆院選連動し選対組織」
 自民党県連は十八日、定期大会に続く総務会で、知事選や総選挙に向けた選対組織を固めた。会長に就任した斉藤斗志二衆院議員(東海比例)は「知事選、衆院選を連動させた選対組織とする。無党派層との接点を増やしたい」と述べた。
 昨年十月に総選挙対策で構築した選対本部組織を修正する。国会議員が知事選を支援しつつ、総選挙対策につながる組織体制を目指す。
 斉藤会長は、坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)の知事選出馬表明について、「国会日程をみれば週明け(二十五日以降)になるのではないか」と述べた。
(静新平成21年5月19日朝刊)


民主県連、榛葉氏擁立を断念 知事選、小沢氏が難色
05/19 08:20 (静新webnews)
 次期県知事選で民主党県連は18日、会長の榛葉賀津也参院議員(静岡選挙区)の擁立を断念した。党県連会長代行の藤本祐司参院議員(静岡選挙区)と、細野豪志衆院議員(5区)が同日、都内で小沢一郎党代表代行と会談。小沢氏は榛葉氏の出馬に難色を示した。
 細野氏から電話で報告を受けた榛葉氏は同日、国会内で静岡新聞社の取材に対し「これまで党の意向に従うと言ってきた。出馬はない」と明言した。これにより、知事選に向けた民主党県連の擁立作業は事実上、振り出しに戻ることになった。
 県連側は小沢氏との会談で、これまでの擁立作業の経緯や知事選の構図について説明し、榛葉氏を擁立したい考えを打診。小沢氏は「参院の状況、国会の状況を考えると出すわけにはいかない」と述べ、反対の考えを示したという。
 背景には、民主党単独の議席数は参院で過半数に至っておらず、衆院選に向けた「野党共闘」も考慮すると「1議席も失うことは禁物。極力避けなければいけない」(鳩山由紀夫代表)との意向が働いたとみられる。
 藤本、細野両氏によると、輿石東参院議員会長ら党参院幹部も榛葉氏の出馬に関し、「参院外交防衛委員長を務めており、一議席以上の重みがある」などと否定的な見解を示していた。
 今後の擁立作業について、藤本氏は「時間がないのでゆっくりはしていられない。榛葉会長を中心に調整したい」と述べた。県連の岡本護幹事長は「不戦敗はないという原則に変更はない。候補者については、(県議会平成21などとの)四者会議で責任を持って結論を出す」と述べた。

2009年5月18日月曜日

静岡県知事選情報5月18日ー2


知事選出馬へ坂本氏 強い決意を表明
05/18 15:11 (静新webnews)
 自民党県連は18日、静岡市で定期大会を開いた。会長の柳沢伯夫衆院議員(静岡3区)が次期知事選に向け坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)に出馬要請したことを報告。新会長に斉藤斗志二衆院議員(東海比例)を選出した。
 斉藤新会長は、あいさつで「県連の決定、雰囲気を党本部に伝え、坂本さんの(出馬)受諾の道をつくりたい」と述べた。これに応え、坂本氏が登壇し「正式な出馬表明には党本部の理解をいただくため若干の時間が必要」と説明した上で、「来るべき時には皆さま方の力強い支援をお願いしたい」と、出馬に向けた強い決意を表明した。
 大会には、各支部選出の代議員ら約400人が出席。組織委員会の活動方針で「間近に迫った知事選において、推薦候補の必勝を期す」とした。さらに、平成20年度の党員獲得が前年度を約2700人下回ったと説明。当面の課題を「いかに地方組織を活性化させていくかにある」とした。
 県連執行部人事では、幹事長に小楠和男氏(浜松市南区)、総務会長に吉川雄二氏(富士宮市・富士郡)、政調会長に大石哲司氏(牧之原市・榛原郡南部)の各県議を決めた。
 大会アピールは知事選、衆院選に向け「わが国の政治の責任を担うのは自由民主党。党勢拡大に努力し、身をていして決戦に挑む」とした。

静岡県知事選情報5月18日

坂本氏に出馬要請 自民県連
05/18 08:20 (静新webnews)
 自民党県連は17日、静岡市内で拡大選挙対策委員会と総務会を相次いで開き、坂本由紀子参院議員(60)=静岡選挙区=に知事選への出馬を要請した。両会議に出席した坂本氏は出馬に前向き姿勢を示したというが、立候補の表明はなかった。
 執行部は18日に開く県連大会で坂本氏に出馬要請を行った経過を報告する。ただ、坂本氏側からは、無所属候補としての選挙戦略が選択肢として伝えられ、民間人擁立に動いていた県連の対応に反発もあるという。
 県連会長の柳沢伯夫衆院議員(静岡3区)は会議後、坂本氏から「県政への熱意は十分持っている」という話があったと説明。この日出馬表明がなかった理由として▽補正予算案を審議する参院予算委理事で重責である▽後援会に相談する必要がある―の2点を挙げたという。
 今回の出馬要請について、柳沢会長は「(坂本氏からの)意思表明を待っていたが、先に要請をいただきたいという感じの話があったのでそう進めましょうとなった」と経緯を説明した。
 拡大選対、総務会ともに非公開で、国会議員と県議、職域支部代表者らが出席した。
 次期知事選には、元参院議員の海野徹氏(60)=静岡市葵区内牧=が無所属で出馬を表明しているほか、民主党県連が榛葉賀津也参院議員(42)=静岡選挙区=の擁立を目指し、共産党県委員会が候補擁立作業を進めている。


県知事選「思惑の違い表面化」
 坂本氏と自民県連
 自民県連から十七日、知事選への出馬要請を受け、前向きな姿勢を示した坂本由紀子参院議員だが、十八日の県連大会で出馬表明を行う考えがあるかどうかを尋ねた記者団に対し「最後に要請してきた団体に、最初に答える必要はない」と述べ、県連の選挙態勢づくりの経過には不快感を示した。
 拡大選挙対策委員会や、同委員会の合間を縫って緊急開催した選対小委員会で坂本氏を県連推薦すべきとの意見も出たが、執行部は本人の出馬表明が前提と強調。坂本氏は「県連が推薦を出すなら受ける」との立場を示していただけに、思惑の違いが表面化した。
 坂本氏に距離を置く自民県議約十人は近く、民主党と連携した知事選候補擁立の再検討も視野に、独自に会合を開く。
 自民県連が坂本氏に出馬要請したことに、民主党県連の岡本護幹事長は「紆余(うよ)曲折はあったが、想定されたこと。驚きはない」と指摘。「こちらとしては、坂本氏に勝てる候補を立てなければならない」と強調し、榛葉賀津也参院議員の擁立を目指す姿勢を示した。
 榛葉氏は十七日、県議補選に出馬予定の新人の事務所開きで掛川市を訪れた際、知事選出馬について「党の意向もあす(十八日)結論が出る」と述べ、あらためて、出馬の可否は党の判断に従う考えを示した。
 同党県連の細野豪志、藤本祐司の両国会議員が十八日に党本部を訪れ、党執行部と榛葉氏擁立について協議する。
(静新平成21年5月18日(月)朝刊)

2009年5月17日日曜日

静岡県知事選情報5月17日

坂本参院議員に出馬要請 知事選で自民県連

05/17 18:23 (静新webnews)
 石川嘉延知事が辞職表明し、7月までに行われる県知事選で、自民党県連はは17日、拡大選挙対策委員会を開き、元県副知事の坂本由紀子参院議員(60)に出馬を正式要請した。坂本氏はこれまで同様、前向きな姿勢を示したが、出馬表明は見送った。
 対策委員会には柳沢伯夫県連会長や坂本氏をはじめ、県議など約110人が出席した。執行部は18日の県連大会で経緯を報告することにしている。

民主新代表の鳩山氏、榛葉氏擁立に慎重
2009/05/17 (静新webnews)
 民主党の鳩山由紀夫新代表は16日の就任会見で、石川嘉延知事の辞意表明に伴う県知事選に関し、党県連が参院議員の榛葉賀津也氏(静岡選挙区)の擁立を目指していることについて「参院で一議席も失うことは禁物で、極力避けなければならない」と慎重な見解を示した。
 鳩山氏は国会議員が任期途中で首長選に出馬することについて「一概に絶対だめとか、すべて許すということではない」と前置きしつつも、単独では過半数を確保していない参院の現状を踏まえ「できる限り民主党的な候補を擁立したり、擁立されている方の中で応援することを考えていきたい」と強調した。
 榛葉氏は鳩山氏の発言について「私は国政をやりたいと言い続けてきた。最終的には党の判断を含めて決めたい」と述べた。
 同党県連の岡本護幹事長は「新代表の就任会見の言葉だけとらえて、すべてを推し量るわけにはいかない。あくまでも(榛葉氏擁立の)許可をいただけるよう努力する」との姿勢を示した。18日以降に新代表の判断を仰ぐことができるとの見通しをあらためて示し、その結果を受けて必要な対応をするという。
 「最終的に(県議会の民主党系会派や連合静岡との)4者会議で候補者を決定することに変更はない」と強調した。

2009年5月15日金曜日

静岡県知事選情報5月15日

「候補擁立、詰め切れず」
自民「本人の意思確認中」
民主「新代表の意向待ち」
 自民党県連の知事選候補者擁立作業が迷走気味だ。民主党県連の候補者選びも、小沢一郎代表の後継を選ぶ党首選を控え、停滞感がぬぐえない。
 自民党県連は十八日の県連大会で、坂本由紀子参院議員(六〇)=静岡選挙区=の擁立を正式発表したい考え。坂本氏は出馬に前向きな姿勢だが、十四日の役員会で執行部は「本人の意思を確認中」と説明。県連大会での候補者発表が先送りされる可能性が出てきた。
 榛葉賀津也参院議員(四二)=同=の擁立を目指す民主党県連も同日夜、県議会の平成21、民主党・無所属クラブ、連合静岡と四者会議を開催。詰めの協議を行った。
 ■「動けない」
 「意思表明を待つのでなく、『三顧の礼』を尽くして会長と三役が出馬要請をするしかない」
 自民党県連の役員会で、執行部の説明にしびれを切らした県議が強い口調で発言した。
 中谷多加二幹事長によると、坂本氏は「県連推薦をいただけるなら、受ける」との意向。ただ、坂本氏側が「無所属での出馬」も選挙戦略の選択肢としているため、中谷幹事長は「どう支えたらよいのか分からず、動けない」と表情を曇らす。
 ■後出しじゃんけん
 自民党県連は、十五日開催予定だった拡大選挙対策委員会と総務会を十七日に延期した。
 会議後、記者団から擁立作業の見通しを質問された安間英雄総務会長は「(民主党系の)相手の候補者もある」と強調。表向きは、坂本氏の意思確認の遅れが要因だが、複数の県議は「この選挙は『後出しじゃんけん』が強い。相手の出方をみて戦略を立て、出馬を表明すればいい」と見通した。
 ■党首交代の影響
 榛葉氏はこれまで「党がやれと言うなら、逃げも隠れもしない」と説明。このため、党代表選の影響で「新代表の考えも左右する。しばらく動きは止まる」(県連幹部)との見方が出てきた。
 四者会議は自民の動きも注視し、候補決定のタイミングを探る構え。会議には同党県連が榛葉氏擁立の方針を固める前、選考で名前が挙がった民間人も姿を見せた。
(静新平成21年5月15日(金)朝刊)

知事選への出馬坂本氏に要請
 東部7商議所
 次期知事選をめぐり、県東部七商工会議所は十四日、坂本由紀子参院議員(自民、静岡選挙区)に知事選への出馬を要請した。坂本氏は「いろいろな課題を整理し、期待に応えられるかどうか分かりませんが、頑張りたいと思います」と出馬に前向きな考えを伝えた。
 七商議所を代表して後藤全弘沼津商議所、須田徳男三島商議所両会頭らが沼津市の沼津商議所会館に坂本氏を招き、後藤会頭が「副知事として県政運営を経験し、参議院議員として国の政策も熟知している。知事候補者として最適任者」と要請状を手渡した。
 同日、裾野市では商工観光関係者や婦人会などから約八十人が集まり、坂本氏に県知事選挙の立候補を「お願いする会」を開いた。呼び掛け人の高橋とみ県赤十字奉仕団参与が市内の企業四十三社と七十団体などの署名簿を坂本氏に手渡して出馬を求めた。
(静新平成21年5月15日(金)朝刊)

斉藤斗志二代議士情報

 新会長に斉藤氏:日本・ポーランド議連
 超党派の衆院議員でつくる「日本・ポーランド友好議員連盟」は十四日、国会内で総会を開き、新会長に斉藤斗志二氏(衆院東海比例)を選出した。斉藤氏は「今年は国交樹立九十周年で、来年はショパン生誕二百年。これを機に、両国間の友好関係を一層深めたい」と抱負を語った。
 同議連は現在、自民、民主、公明の三党と無所属の議員二十七人が参加。来日したポーランドの要人と会談したり、同国の視察に出向いたりして親善を図っている。
(静新平成21年5月15日(金)朝刊)





 本日、自民党静岡県選出国会議員による会合で、
私(斉藤斗志二)次期自民党静岡県連合会会長に内定しました。
自民党は責任ある政党です。今後も国民の安心安全を最優先に活動してまいります。





自民県連:次期会長に斉藤氏
 自民党の県選出国会議員は十二日、党本部で開いた会合で任期満了に伴う柳沢伯夫県連会長(衆院3区)の後任に斉藤斗志二氏(衆院東海比例)を内定した。十八日、静岡市内で開かれる県連大会で正式決定する。
 県連会長は国会議員による互選が慣例で、任期は一年。斉藤氏の会長就任は平成八年度以来で、通算三期目。富士、三島市などを選挙区とする斉藤氏を後継会長に据えた背景には、県東部の市町長らから次期知事選への出馬を要請されている参院議員の坂本由紀子氏(静岡選挙区)を支援する狙いもあるとみられる。
(静新平成21年5月13日(水)朝刊)

2009年5月13日水曜日

静岡県知事選情報5月13日



候補者擁立へ詰め協議
自民党県連坂本氏支援で一致
 石川嘉延知事の辞職表明に伴う次期知事選に向け、自民党県連と民主党系会派の平成21は十二日、それぞれ候補者擁立に向けた協議や交渉を行った。自民党県連の県選出国会議員会議は、坂本由紀子参院議員(六〇)=静岡選挙区=の支援で一致、同県連は十三日に開催する選対小委員会で坂本氏の県連推薦を協議する。平成21は榛葉賀津也参院議員(四二)=同=に出馬の決断を要請した。
 自民党の県選出国会議員会議は東京都の党本部で非公開で行われ、県連の柳沢伯夫会長(衆院3区)ら衆参国会議員九人と安間英雄総務会長が出席。坂本氏の支援体制や選対組織の在り方などを協議した。
 柳沢氏は終了後、記者団に「われわれとしては坂本氏を推していくということで異論はなかった」と説明。今後、坂本氏側と調整を図っていく考えを示した。ただ、現時点で明確な意思表示をしていない坂本氏が、出馬する場合には政党色を薄めたい意向を持っているとの情報も県連側にあり、出席者からは「党があまり前面に出るのはどうか」という声も上がったという。
 一方、同党県議団は、東部会と中部会を相次いで県庁で開き、知事選をめぐる対応を協議した。県中部の県議は「実績や経験からほかに適任者はいない」として、坂本氏を知事選候補者として推薦することを決めた。東部の県議は、推薦の決議などには至らなかったものの、三島市出身の坂本氏を一致して推していく方向性は確認した。西部会の開催は未定だという。

 民主平成21
榛葉氏に出馬要請
 榛葉氏に出馬要請したのは、平成21の岩瀬護会長、野沢義雄幹事長ら所属県議十五人。榛葉氏が委員長を務める参院外交防衛委員会の合間を縫って、東京都の議員会館内で約四十分間にわたって非公開で会談した。
 榛葉氏は会談後、記者団に対し「政権交代のために国政を続けたい。ただ、古里を思う気持ち、県議の熱い思い、そして政権交代のためになるなら、党がやれというなら、私は逃げも隠れもしないとの思いを伝えた」と述べた。
 一方、小沢一郎代表の辞任で「民主党は有事にある」との認識を示し、「党が榛葉の使命は政権交代だと言えば、私は出なくなる」とも述べた。
 榛葉氏は、十四日に開催予定の同党県連、県議会会派の平成21と民主党・無所属クラブ、連合静岡の四者会議で知事選の候補者が決定する可能性があるとした。四者会議
では両会派から、榛葉氏擁立が困難な場合の別の候補案が示されるとの見方も示した。
 これに対し、岩瀬会長は「われわれの熱い思いを伝えに来た。本人に会え、思いを受け止めてくれたと思う。目的は達した」と強調。代表辞任の影響については、「(党本部の判断には)関係ないと思う。ただ、期待通りの時間で調整できるか懸念はある」と述べた。
(静新平成21年5月13日(水)朝刊)

2009年5月12日火曜日

静岡県知事選情報5月12日

榛葉氏擁立に向け党本部に許可要請
県議会平成21
 石川嘉延知事の辞意表明に伴う次期知事選で、県議会第二会派の平成21(岩瀬護会長)は十一日、静岡市内で前日に続いて会議を開き、民主党県連会長の榛葉賀津也参院議員(四二)=静岡選挙区=の擁立に向けた支援態勢を協議した。近く会派所属議員で党本部を訪れて榛葉氏擁立の許可を求めるとともに、榛葉氏にも面会して出馬の最終決断を促すことを決めた。
 非公開の会議後、岩瀬会長と野沢義雄幹事長は同党県連の方針決定を受け、会派としても選考に残っていた民間人二人の擁立を断念し、榛葉氏の擁立で正式に一致したと説明した。
 ただ、野沢幹事長は国政の状況から、「(国会議員を)一議席減らして地方に出せるのか。党本部のハードルは高く、許可がなければ擁立は難しい」と指摘。同県連所属の国会議員が調整を進めているとした。
 今後、党本部の許可を得た上で、平成21と同県連、連合静岡、県議会民主党・無所属クラブによる四者会議で決定し、榛葉氏に正式の出馬要請をする。今月十五日としていた候補者決定の期限について、岩瀬会長は「微調整はあり得る。確定的にとらえないでほしい」と修正した。
(静新平成21年5月12日(火)朝刊)


県内の女性有志ら坂本氏に出馬要請



 次期知事選をめぐり、県内の女性有志らが十一日、静岡市内で「女性百人サポーターの会」を開き、坂本由紀子参院議員(自民、静岡選挙区)に知事選への出馬を要請した。坂本氏は「結論を出すには解決しなければならない問題がある」としながらも、「背中を押される思いがする。期待に応えられるようになれるといいと思う」と出馬に前向きな姿勢を示した。
 会合は女性や市民団体の代表者をはじめ約五十人が出席した。世話役を務める見野孝子LCウェルネス社長らが呼び掛け、坂本氏を知事にという思いに賛同するサポーターを一日から募集。十一日までに集まった千二百三十七人分のサポーター名簿を会の世話人が「知事として県政のかじ取りをしてほしいと切に願っている」と坂本氏に手渡した。
 出席者から障害者雇用や介護、農業、医療などの地域が苦しむ訴えを聞いた坂本氏は「(課題解決を)一緒にやっていきたいという思いが胸の中にある」とした。

 東部7商議所も要請へ
 県東部七商工会議所は十一日、三島市内で緊急の正副会頭・専務理事会議を開き、同市出身の坂本由紀子参院議員に次期知事選への出馬を要請することを決めた。近く、坂本氏に伝える。
 三島、沼津の両商議所が呼び掛けた。会議では須田徳男三島商議所会頭が「東部の首長や自民党の県第6選挙区支部が坂本さんに出馬を要請したことで、商議所もやりやすくなった。何とか出馬させたい」、後藤全弘沼津商議所会頭が「石川県政を継承するには坂本さんが適任」など、坂本氏に期待する声が相次いだ。
 坂本氏の三島地区後援会長で三島商議所顧問の峰田武三島市観光協会長は「心強い推薦をいただいた。本人は出馬を表明していないが、地元はスタートしていいと思っている」と述べた。東部の商工会関係団体も近く、坂本氏への出馬要請を決めるとみられる。
(静新平成21年5月12日(火)朝刊)

2009年5月11日月曜日

静岡県知事選情報5月11日

次期知事選で県議会平成21
 榛葉氏擁立へ体制協議
 石川嘉延知事の辞意表明に伴う次期知事選で、民主党県連や連合静岡などと四者会議を構成して候補者選考を進めてきた県議会第二会派の平成21(岩瀬護会長)は十日、県庁で会議を開き、同県連会長の榛葉賀津也参院議員(四二)=静岡選挙区=の擁立に向けた支援体制などを協議した。
 具体的な選挙資金や支援体制の在り方などについて約四時間にわたって協議。途中、細野豪志衆院議員ら三人の国会議員が加わり、党幹部の反応などについて報告した。
 出席した県議全員は連合静岡事務所に吉岡秀規会長を訪ね、榛葉氏擁立について一時間半にわたって協議した。平成21は十一日にもあらためて同様の会議を開く。
 岩瀬会長は会議後「(榛葉氏擁立に向けた)諸般のことを話し合った」とし、榛葉氏の出馬決断を得るための環境を整えたいとの意向を示した。
(静新平成21年5月11日(月)朝刊)

2009年5月10日日曜日

静岡県知事選情報

 民主県連、榛葉氏擁立へ
 坂本氏、出馬に前向き




 石川嘉延知事の辞意表明に伴う次期知事選で、民主党県連は九日、臨時常任幹事会を静岡市で開き、同党県連会長の榛葉賀津也参院議員(四二)=静岡選挙区=を擁立する方針を固めた。石川知事は静岡空港の立ち木除去が完了すれば十九日に辞表を提出し、知事選の投開票は七月上旬の見通し。既に出馬表明している元民主党参院議員の海野徹氏(六〇)、県東部の市町長や志太榛原地区の市民団体などから出馬要請を受けている自民党の坂本由紀子参院議員(六〇)=同=の三氏を軸とした選挙戦の構図が固まりつつある。
 民主党県連は九日夕、所属の国会議員、県議らが榛葉氏擁立に向け、党本部の了承を得る手続きに入った。同党参院幹部に県連の方針を伝えるなどした。
 この日の常任幹事会では、若手県議らを中心に「勝てる候補」として榛葉氏に立候補を求める意見が相次いだ。榛葉氏は取材に対し「(国政の場で)政権交代の志があるので、コメントの出しようがない」と述べた。
 同県連は県議会会派の平成21、民主党・無所属クラブ、連合静岡の代表者による四者会議を通じて、国会議員や官僚でないことなどを基本に候補者選考を進めた。だが、自民との相乗りを前提とした民間人擁立が頓挫。選考対象に残った別の民間人二人の交渉も難航し、方針転換した。
 自民党の県第6選挙区支部(支部長・倉田雅年衆院議員)は九日、伊豆の国市で開いた選挙対策会議で、次期知事選に三島市出身の坂本氏を支部推薦することを決議し、来賓として出席した坂本氏に出馬要請した。
 会議には沼津市や伊豆の国市など6区の十三市町の自民党県議や党員ら約百人が出席。坂本氏は「皆さんの温かい思いはありがたい」と出馬に前向きな姿勢を示しながらも、「今後、しっかりした判断をしていきたい」と述べた。
 海野氏は四月下旬に静岡市内で出馬に向けた政治資金パーティーを開き、県内各地で小集会やあいさつ回りも精力的にこなしている。海野氏は「完全無所属、県民主義、脱世襲、脱官僚でいく」と述べた。
(静新平成21年5月10日(日)朝刊)

2009年5月8日金曜日

09知事選


「知事選」

自民県連が国会議員会合:候補2氏に絞り込み
 石川嘉延知事の辞職表明に伴う次期知事選に向け、自民党県連は四日、県選出国会議員会合を静岡市内のホテルで開いた。県連執行部が、候補者擁立作業で民間人の絞り込みを進めている経緯を説明。一方、県東部地区十九市町の市町長が同党参院議員の坂本由紀子氏(静岡選挙区)に出馬を要請したことについて柳沢伯夫県連会長(衆院3区)は「有力者の意見として受け止めている」と述べ、同党の知事選候補者は事実上、二氏に絞り込まれた。
 県連は六日に選対小委員会を開催する。今月中旬に開く選対拡大会議や総務会を経て、候補者を最終決定したい考えだ。
 会合には、柳沢会長ら県選出の衆参国会議員五氏のほか県連三役、議員秘書らが出席した。執行部は「政党人でない、経済に識見の高い」(柳沢会長)民間人(六二)の擁立作業が最終段階を迎えていると説明した。これに対して出席した議員からは「坂本氏に早期に決めるべきではないかとの声が党支持団体からも出ている」との声も上がった。
 これまでの静岡新聞社の取材では、この民間人は伊東市生まれ。政府系金融機関の幹部を務め現在、この機関の系列にあるシンクタンクの理事長を務めている。民間人には、自民党に先立ち民主党の県選出国会議員も接触している。
 会合後、記者団の取材に応じた柳沢会長は「(出馬を要請している民間人は)各政党の意向を含め全体の動きを見てくれていると思う。(出馬に)前向きになることを期待している」と強調。一方で、県東部の首長の意向もあり「どう調整するかが問題だ」と述べた。
(静新平成21年5月5日(火)朝刊)

自民党県連選対小委
相乗り土壇場の頓挫
 メモ「民主紛糾」で一変

 「政権交代の危機を乗り切ろうというとき、なぜ相乗りなのか。県連結成以来の恥をかくところだった」「相乗りはとにかく駄目という為(ため)の議論ばかり。これから選挙を戦う道筋の議論が置き去りだ」
 自民党県連の知事選候補の絞り込みは六日に静岡市で開いた選対小委員会で、民主党との相乗り模索で執行部が推した民間人擁立が不調に終わった。一夜現けた七日も、民間人の支持、不支持にかかわらず、県議の間で擁立作業の経緯に不満がくすぶった。柳沢伯夫会長は、坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)擁立について「極論すると選択肢は一つ」と説明したが、選対小委は坂本氏支持で「一枚岩」を確認できずに終えた。

 昼食を挟んでなお、出口の見えない選対小委。議論のさなか、柳沢会長の隣に座っていた中谷多加二幹事長の携帯電話が鳴った。席を外した中谷幹事長。間もなく戻り、柳沢会長に一枚のメモを差し入れた。
 「民主は紛糾相乗りは難しい状況」
 異論が出ても持久戦で乗り切る腹づもりだった柳沢会長だが、相乗り相手の"ぐらつき"は想定外。少しの沈黙を置いて切り出した。
 「この議論はサスペンド(延期)させてほしい。お願いする」 民主党との相乗りは、この一言で事実上頓挫した。
 一方、県議会の民主系会派が六日、党と連合静岡を交えて開いた四者会議は「(自民も推す)民間人で落とし込みましょうと開いた会議」(平成21幹部)。相乗りの可否を判断する場ではなかった。
 平成21の岩瀬護会長は七日、自民側に伝わったとされる「民主は紛糾」の連絡に、「事実とは違う」と強調。別の幹部も「(自民執行部が)坂本氏を推す勢力に押し切られたということだろう」と推し量った。
 石川嘉延知事の辞職表明を挟んで約二カ月、自民県連執行部が模索してきた相乗り候補の擁立は「九分九厘OK」(自民県連幹部)と目された土壇場でご破算に。自民と民主は責任を押し付け合い、真相はやぶの中だ。

 自民県連がぎりぎりまで、民主との相乗りを模索した背景には「直後に控える衆院選の前に、知事選で民主党とのガチンコ勝負をしたくない」(国会議員)との思惑があった。ただ、民主党側にも「先に触手を伸ばした候補に、自民が乗ってくれるなら(民主)党本部も何も言ってこない」とそろばんをはじく国会議員がいた。
 平成21は七日の議員総会で、候補者選定作業から自民と重なった民間人を断念し、擁立候補を民間人二人に絞る考えを執行部が報告した。同日夕には民主党県連事務所で四者会議を開催。榛葉賀津也県連会長、藤本祐司会長代行の国会議員二人も加わり、遅くまで候補者選びに向けた詰めの協議を続けた。
(静新平成21年5月7日夕刊)

「民主との相乗り擁立不調」
 自民県連 候補、坂本氏で調整へ
 自民党県連は六日、次期知事選に向けた選対小委員会を静岡市内のホテルで開いた。柳沢伯夫会長ら執行部が、二人に絞り込んだ擁立候補のうち、伊東市出身の民間シンクタンク理事長(六二)に擁立作業を一本化し、民主党側との相乗り候補としたい考えを提示したが、協議は紛糾。同党の知事選候補は、坂本由紀子参院議員(静岡選挙区)に絞り込まれる見通しとなった。
 柳沢会長は坂本氏擁立について「決まりということではない。(総選挙を控えた)同僚の衆院議員に確認をしたい」とした一方、「問題点、ハードルはない」とも述べた。十八日の県連大会までに選対委員会、総務会を開催し、知事選候補を最終決定する。
 坂本氏は六日、島田市内で市民団体から知事選への出馬要請を受けた後、取材に対し「大変ありがたい。名誉なこと」と述べたが、出馬の明言は避けた。
 選対小委には柳沢会長、副会長の坂本氏と原田令嗣衆院議員、県連常任顧問ら県議十九人が出席。会議後、会見した柳沢会長によると、民間人の擁立が不調となった要因は、知名度不足と坂本氏を推薦する地域の動きの二点という。民主との相乗りを目指す執行部の姿勢にも異論が出た。坂本氏は席上、「県民に分かりやすい形で知事候補
を選んでほしい」と発言し、途中退席した。
 民間人の擁立交渉を行ってきた中谷多加二幹事長は、会議後「(自民県議団は)四十人もいて、いろいろな考え方がある。(どちらの候補なら)勝てるかどうかの認識は一致しなかった」と強調した。

 相乗りとん挫で候補決定見送り
 民主県連など4者会議民主党県連と県議会の平成21、民主党・無所属クラブの両会派、連合静岡は六日、静岡市内で知事選への候補者擁立に向けた四者会議を開いた。自民党県連が出馬要請していた民間人(六二)について、民主側が自民に先んじて接触してきた経緯を踏まえ、"相乗り"での擁立を協議した。しかし、別会場で並行して開かれていた自民党県連の選対小委が紛糾したとの情報が入り、この民間人擁立が困難になったと判断、候補者決定を見送って閉会した。
 出席者の一人は「自民側に坂本由紀子参院議員擁立の声が強かったということ。(この民間人擁立の)可能性はもうないだろう」と述べた。
(静新平成21年5月8日朝刊)