2019年10月31日木曜日

第29回さんさん学習フェスティバル案内

第29回さんさん学習フェスティバル
日時 2019年11月16日(土)・17日(日)
会場 沼津市民文化センター

プレゼンテーション部 16日(土)10時~11時
場所 2階 大会議室前ロビー
「駿豆電気鉄道物語」語りべ 長谷川徹


2019年10月31日 首里城火災




2019年10月24日木曜日

「大自在」「 放水路本川氾濫防ぐ」静新令和1年10月24日(木)朝刊】


大自在
 気象庁が狩野川台風(1958)並みの大雨になると警告した台風19号。各地に記録的な豪雨をもたらし、河川氾濫や土砂災害を引き起こした。住宅の浸水被害は昨年7月の西日本豪雨を上回る規模になった▼その狩野川では決壊や越水が起きなかった。それは途中かち分流して駿河湾に流す狩野川放水路の効果が大きい。国土交通省沼津河川国道事務所によると、放氷路からの放流による分流効果によって、狩野川下流での水位は放水路がなかった場合より1・85㍍低かったとみられている▼しかし予報通り流域にも大雨は降っていた。湯ケ島雨量観測所(伊豆市)での総降水量をみると、狩野川台風の時が739㍉だったのに対し、台風19号の際には778㍉だった。適切な治水対策が施されていれば住民の命と財産を守れることがよく分かる▼その放水路建設の背景に、狩野川台風での貴い犠牲があったことを忘れてはならない。工事は51年から始まったが、順調に進まず台風襲釆に間に合わなかった。流域だけで死者・行方不明者853人に上った台風被害を受け、放永規模を拡大した上で工事の迅速化も図り、65年に完成した▼台風19号で狩野川に氾濫はなかったとはいえ、周辺の河川では氾濫が起きている。気候変動の影響で経験したことがない大雨が降るリスクも高まっている。河川整備が進んだからと防災息識を緩めてはいけないのは明らかだ▼自分のいる場所の水害リスクを知り、いざという時に何をすべきかという準備は欠かせない。教訓を語り継ぐとも重要だ。―20191024―【静新令和11024日(木)朝刊】

 狩野川
 放水路本川氾濫防ぐ
 台風19号、効果は7900億円
 県などが主催する中部地方治水大会が23日、静岡市駿河区で開かれた。国土交通省中部地方整備局は同局が取り組んでいる事業の説明の中で、台風19号による狩野川の被害について、狩野川放水路が本川の氾濫を防いだことによる被害防止効果は約7400億円と推定されると明らかにした。
 同局の宮武晃司河川部長が台風19号での治水事業の効果を発表した。宮武部長は、狩野川放水路がなければ狩野川本川のさまざまな場所で越氷や決壊が発生し、甚大な被害が出た可能性があったと指摘。狩野川支流域で浸水があうたが、本川の大きな被害を防止したことにより約16
戸の家屋浸水や鉄道、道路の浸水被害を防いだとした。
 狩野川放水路は1951年に着工されたが、58年の狩野川台風で甚大な被害が出たため、計画を見直した上で65年に完成した。事業費は現在の価値で約300億円。
 宮武部長は台風19号についてさらに、焼津市から牧之原市にかけての駿河海岸に海岸保全施設がなかったら約5千戸の家屋と約700の事業所に浸水被害が発生したと説明。焼津市と吉田町、牧之原市を高波被害から守った効果は約2900億円とした。
 大会では、牧之原市の杉本基久雄市長と小野登志子伊豆の国市長も地域の防災対策をテーマに意見発表した。
(政治部・名倉正智)
【静新令和11024日(木)朝刊】

2019年10月20日日曜日

沼津市職員官製談合 【静新令和1年10月19日(土)朝刊】 10月20日(日)10月21日(月)朝刊記事 21日夕刊記事


官製談合疑い市職員逮捕 県警
 沼津、元職員と業者も
 沼津市発注の駐輪場改修工事の入札予定価格を事前に漏らしたとして、沼津署と県警捜査2課は18日、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで、市工事検査課主任筑木(ちくぎ)和正(62)=伊豆の国市北江間1728188=、元沼津市職員の無職植松秀年(69)=同市大岡256112=、市内の土木建設会社「三星建設工業」の社長植松真一(47)=同市白銀町82=の3容疑者を逮捕した。=関連記事31面へ
 3人の逮捕容疑は、沼津市が20193月に実施したJR原駅の駐輪場改修工事の一般竸争入札を巡り、同年1月下旬ごろ、筑木容疑者が植松秀年容疑者を通じて植松真一容疑者に予定価格を教え、同社に最低制限価格に近い金額で同工事を落札させて公正な入札を妨害した疑い。捜査関係者によると、3容疑者はいずれも容疑を認めているという。
 関係者によると、筑木容疑者は上水道工務課長などを歴任して183月に定年退職した後、再任用された。植松秀年容疑者とは現役時代、上司と部下の関係で、植松真一容疑者とは植松秀年容疑者を通じて知り合ったとみられる。工事検査課・は工事費積算が適正かどうかを審査する部署で、予定価格を知る立場にあったという。
【静新令和11019日(土)朝刊1面】

沼津市職員官製談合
 2容疑者元上司と部下
 沼津市発注の駐輪場改修工事を巡り、予定価格を漏らしたとして沼津署と県警捜査2課が18日、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害容疑で市職員と元市職員を含む3人を逮捕した事件。「公務員として決してあってはならない。市民の信頼を裏切った」。頼重秀一市長は同日夜、市役所で開いた臨時記者会見で、深々と頭を下げた。
 市によると、逮捕された市工事検査課主任の筑木(ちくぎ)和正容疑者(62)は工事の設計審査業務を通じて、予定価格を知り得る立場にあったという。20183月、上水道工務課長で退職し、再任用職員として、同年4月から現在の工事検査課で働いていた。
 元市職員の植松秀年容疑者(69)は産業振興部参事監兼技能五輪国際大会推進局長などを歴任、監査委員事務局長だった093月に退職した。2人は在職中に2回、同じ部署にいたことがあり、02年度は建設部内の同じ課で課長と主査という上司と部下の関係だったという。
 ただ、三星建設工業(同市)を含めた私的な交友関係について、市は「把握していない」とした。筑木容疑者の勤務態度は「勤勉だった」という。
 頼重市長は再発防止策について「早急に講じる」と強調。市として関係者への聞き取り調査や事務の執行状況を確認する意向を示した。報道陣からの「予定価格を知り得る立場での情報漏えいをどう防ぐのか」との指摘に、市幹部は「倫理観の欠如が大きな問題。コンプライアンス研修を改めて開催していく」と答えた。
 落札額、3万円差最低制限価格 予定価格の漏えいがあったとされるJR原駅(沼津市)の駐輪場改修工事の入札には、官製談合防止法違反と公契約関係並競売入札妨害の疑いで18日に逮捕された植松真一容疑者が社長を務める三星建設工業(同市)など6社が参加した。同工事の予定価格25925千円(税抜き)、最低制限価格2289万円()に対し、同社の応札額は2292万円()。関係者によると、同社は予定価格から最低制限価格を算出したとみられ、落札額との差額は3万円と近似していた。
 三星建設工業は1962年創業。これまでに道路の改修工事や下水道関連工事などを手掛けてきた。市によると、2016年度から18年度までに同社と契約した事業は27件で、取引額は約11億円だった。
 入札情報システムによると、市工事検査課主任の筑木和正容疑者が工事検査課に配属された2018年度からこれまでの約1年半で、同社は市発注工事49件の一般競争入札に参加し、計15件を落札した。このうち、3件が落札率98㌫を上回った。
【静新令和11019日(土)朝刊31面】




元上司に「恩義あった」沼津・官製談合
入札情報漏えい疑い 逮捕の市職員供述
 沼津市発注の駐輪場改修工事の入札予定価格を事前に漏らしたなどとして、官製談合防止法違反と公契約関係競争入札妨害の容疑で逮捕された同市工事検査課主任筑木(ちくぎ)和正容疑者(62)=伊豆の国市北江闇=が漏えいの動機について、かつて上司だった元沼津市職員の無職植松秀年容疑者(69)=同容疑で逮捕、同市天岡=に対して「恩義があった」という趣旨の話をしていることが19日、関係者への取材で分かった。
 沼津署と県警捜査2課は、工事を落札した市内の土木建設会社「三星建設工業」の社長植松真一容疑者(47)=同容疑で逮捕、同市白銀町=から依頼を受けた植松秀年容疑者が元上司の立場を利用して筑木容疑者から予定価格を聞き出したとみて調べる。
 市によると、筑木容疑者は定年退職後の20184月に再任用職員として同課に配属された。植松秀年容疑者とは2回、同じ部署で働き、02年度は建設部内の同じ課の課長と主査という上司と部下の関係だったという。
 植松秀年容疑者は産業振興部参事監兼技能五輪国際大会推進局長や監査委員事務局長など要職を歴任。関係者によると、庁内で発言力もあり、筑木容疑者は自身の人事や昇任について、植松秀年容疑者が尽力してくれたとの思いを強く持っていたという。
 関係者によると、植松秀年容疑者と植松真一容疑者はゴルフを通じて知り合い、関係を深めていったとみられる。
 3人の逮捕容疑は市が193月に実施したJR原駅の駐輪場改修工事の一般競争入札を巡り、植松秀年容疑者が筑木容疑者から聞き出した予定価格を植松真一容疑者に漏らし、最低制限価格に近似した金額で同社に落札させて公正な入札を妨害した疑い。

 市役所と建設会社捜索 沼津署など

 
沼津市発注の駐輪場改修工事を巡り、入札予定価格を漏らしたなどとして、市工事検査課主任の筑木和正容疑者(62)、元市職員の植松秀年容疑者(69)3人が官製談合防止法違反と公契約関係竸売入札妨害の容疑で逮捕された事件で、沼津署と県警捜査2課は19日、関係先を家宅捜索した。
 市役所では午前9時半から約2時間、捜査員約10人が捜索。工事検査課などから段ボール箱7箱分の関係資料を押収し、捜査車両に運び込んだ。業者側の植松真一容疑者(47)が社長を務める三星建設工業にも捜査員9人が入った。約2時間15分捜索し、関連書類など段ボール5箱分を押収した。
 市によると、同社が201618年度までに契約した市発注工事は27件で、取引額は約11億円。市内の同業者の男性は「三星建設は役所に依存している会社。金額的にも安く取っていて、安受けしている印象がある」と語った。同社の近くに住む男性は「(同社は)老人ホームやビジネスホテルも経営していると聞いた。先見の明があった会社というイメージ」と話した。
 沼津建設業協会の渡辺雄二会長は「大変遺憾。会員の綱紀粛正を図るため、このようなことがないよう早々に通達する」とコメントした。

【静新令和11020日(日)朝刊】



市職員、元上司から接待
沼津・官製談合
 飲食やゴルフ日常的か 沼津市発注の駐輪場改修工事の入札予定価格を事前に漏らしたなどとして、官製談合防止法違反などの容疑で逮捕された市工事検査課主任筑木(ちくぎ)和正容疑者(62)=伊豆の国市北江間=が、元沼津市職員の無職植松秀年(69)=同容疑などで逮捕、同市天岡=と土木建設会社「三星建設工業」の社長植松真(47)=同容疑などで逮捕、同帯白銀町=の両容疑者から飲食などの接待を受けていたことが20日、捜査関係者への取材で分かった。
 捜査関係者によると、筑木容疑者は日常的に植松秀年、植松真一の両容疑者と飲食やゴルフ、釣りなどを共にしていたが、その際は代金を支払っていなかったとみられる。沼津署と県警捜査2課は筑木容疑者への接待が日常的に行われていたとみて、価格漏えいとの関連について慎重に調べを進める。
 また、3人が携帯電話を使い、口頭で予定価格を伝えていたことも分かつた。植松真一容疑者からの依頼を受けた植松秀年容疑者が元上司の立場を利用して筑木容疑者から予定価格を聞き出していたという。
 3入の逮捕容疑は市が20193月に実施したJR原駅の駐輪場改修工事の一般競争入札を巡り、植松秀年容疑者が筑木容疑者から聞き出した予定価格を植松真一容疑者に教え、最低制限価格に近似した金額で同社に落札させて公正な入札を妨害した疑い。
 同署などは20日、同容疑で3人を静岡地検に送致した。捜査関係者によると、いずれも容疑を認めているという。

【静新令和11021日(月)朝刊】


再任用から漏えい依頼か
 沼津・官製談合
 元上司、逮捕の市職員に
 沼津市発注の駐輪場改修工事の入札予定価格を事前に漏らしたなどとして、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の容疑で逮捕された市工事検査課主任筑木(ちくぎ)和正容疑者(62)=伊豆の国市北江間=が、定年退職し、再任用される前から、元沼津市職員の無職植松秀年容疑者(69)=同容疑で逮捕、同市大岡=に市発注工事の予定価格を教えるよう依頼されていたとみられることが21日、捜査関係者への取材で分かった。
 沼津署と県警捜査2課は筑木容疑者が逮捕容疑となった工事以外にも数年前から、市事業の予定価格漏えいを行っていた可能性があるとみて調べを進める。
 捜査関係者によると、筑木容疑者は20183月の定年退職の際に務めていた上水道工務課長の時代から、関連する工事の予定価格を教えるよう求められるようになったという。再任用で工事検査課に配属され、各部署にまたがる工事の予定価格を知りうる立場になった後は、さらに幅広い工事情報を聞かれるようになったとみられる。
 関係者の話では、植松秀年容疑者は逮捕容疑となった駐輪場改修工事を落札した土木建設会社「三星建設工業」の社長植松真一容疑者(47)=同容疑で逮捕、同市白銀町=から依頼を受けて、元部下の筑木容疑者に予定価格を教えるよう求めたという。
【令和元年(2019)1O21(月曜日)夕刊】


 市長が綱紀粛正徹底指示
 沼津市が全体幹部会議
 沼津市発注の駐輪場改修工事を巡り、入札予定価格を漏らしたなどとして、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害容疑で市工事検査課主任の筑木和正(62)、元市職員の植松秀年(69)の両容疑者ら3人が逮捕された事件を受け、市は21日午前、課長級以上の職員約70人による全体幹部会議を市役所で開いた。
 冒頭で事件の概要を説明した後、頼重秀一市長は綱紀粛正と法令順守の徹底を訓示。
 「歴代の市長や職員が築き上げてきた信頼を一瞬で失った。この難局を市役所一丸となって乗り切りたい」と述べ、信頼回復に向け、これまで以上に職務にまい進する必要があると強調した。事件の全容を解明するため、警察の捜査には全面的に協刀するよう呼び掛けた。

【令和元年(2019)1O21(月曜日)夕刊】

工事契約見直す可能性
 沼津・官製談合市「検証は必要」
 沼津市発注の駐輪場改修工事を巡り、入札予定価格を漏らしたなどとして、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害容疑で市工事検査課主任の筑木(ちくぎ)和正(62)、元市職員の植松秀年(69)、三星建設工業社長の植松真一(47)3容疑者が逮捕された事件を受け、市は21日、三星建設工業に発注した本年度工事のうち、未完了の4件の契約を見直す可能性を示唆した。同日、市役所で開いた市議会一会派代表者会議で説明した。
 同社は本年度、建設部や水道部発注の工事計5(契約金額計約32千万円)を落札し、4件の工事は完了していない。このうち、公共下水道事業に関する工事1件の落札率は99%だった。
 市道0115線道路改良工事の契約は、16日に閉会した市議会9月定例会で可決されたばかりで、市議が「疑惑があるのに執行するのはおかしい」と指摘。市側は「議決段階で事件は発覚していなかった」と説明し、現時点ではこれらの契約は「有効」との認識を示した。ただ、今後の捜査状況を注視して「法的問題、道義的問題を含めて契約を継続するかの検証は必要」との考えを述べた。
 会議の冒頭、頼重秀一市長が市民の信頼を裏切ったとして謝罪。再発防止策を早急に検討する意同を伝えた。

【静新令和110がゆ22日(火)朝刊】