2015年2月25日水曜日

東駿河湾環状道 岡宮―愛鷹新規事業化

岡宮―愛鷹新規事業化 東駿河湾環状道 
 2・6キロ区間 国交省今春決定
 国土交通省は25日、東駿河湾環状道路の沼津岡宮インターチェンジ(IC)以西区間の一部を新規事業化する方針を固めた。新年度の新規事業化の候補地として政府内で審議に入り、今春には正式決定する見込み。
 同道路の沼津岡宮IC以西の区間79㌔のうち、愛鷹IC(仮称)までの26㌔の区間が新規事業化される。事業費は約230億円を見込む。愛鷹IC以西の53㌔区間については今後、引き続き調査する方針。
 東駿河湾環状道路は1988年に函南ICー沼津岡宮ICの約15㌔区間が事業化された。沼津岡宮IC以西はこれまで調査中区間とされてきたが、沼津市内を走る国道1号線の渋滞緩和策の一環として、地元から事業化を求める意見が上がっていた。

(静新平成27年2月25日夕刊)

2015年2月14日土曜日

沼津市長が施政方針を表明

市長が施政方針を表明
市議会定例会始まる
市議会二月定例会は十三日に開会。会期の決定、二十六年度関係議案説明などの後、栗原裕康市長が二十七年度の市政に臨む考え方を明らかにする施政方針演説を行った。概要は次の通り。
 【1基本的な考え方】
人口減少、少子高齢化が急速に進行するこの時代、沼津市のような地方都市がどのようにして経済成長とにぎわいを取り戻していくかは、大変重い課題と言わざるを得ない。国では、地方創生として、人口減少や少子化、経済活性化といった地方が抱える課題に様々なアイデアを持って対処していく自治体を、積極的に支援していくとの方針を示している。
 本市としても、プロジェクトチームを設置するとともに、市民の皆様からも広く意見やアイデアを募りながら、地方創生における沼津市版の「総合戦略」を策定し、活力ある地域社会の実現を図っていきたい。
 【Ⅱ新年度の主な取り組み】
〔魅力と活力にあふれ、にぎわいに満ちたまち〕〈沼津の魅力発信、にぎわいの創出〉  沼津の魅力発信については「沼津市シティプロモーション推進プラン」に基づき、フィルムコミツション事業等により努めていく。また、「ぬまづの宝」を市民とともに磨き上げ、まち全体のイメージアップを図る。
 新年度は、平成二十八年度の皇室への献上茶を目指し、実行委員会の立ち上げや、収穫・製造に向けた準備を行う。
 近年、沼津港周辺は、集客力が増しており、県が主体として進めている新しい「沼津港港湾振興ビジョン」の策定については、関係者の皆様と連携協力し、早期の策定を図る。
 また、沼津が生んだ名僧の白隠禅師は、近年改めて国内外で注目されている。郷土の偉人である白隠禅師の魅力を発信していく。
 沼津御用邸記念公園については、二十七年度の国指定有形文化財(名勝)指定を目指し、また、戦国期における北条水軍の城郭として貴重な文化財である長浜城跡については、本格的な公開を記念したイベント等を開催し、広く周知を図っていく。
 西浦地区で計画されている動物愛護施設「人と動物の未来センター」については、時代を先取りした施設として、全国から多くの耳目を集め、地域の活性化にもつながるものと期待している。
 市立病院東側の大型商業施設の進出計画については、多岐にわたる課題の調整を図るべく、新年度には都市計画部市街地整備課に「北西部地区開発推進担当」を設け、市の活性化に資する土地利用の推進に取り組む。
 本年度末をもって学部廃止となる東海大学開発工学部の跡地については、新たな可能性を見出す土地として、大学、県とともに、今後の活用について協議していきたい。
 〈中心市街地活性化〉
中心市街地の活性化に向けては、本年度、「中心市街地再生計画」の策定を進めており、引き続き諸施策を推進していく。新年度は、居住機能や福祉・医療・商業等の都市機能の立地誘導や公共交通の充実に向けた調査検討を進め、新たに制度が股けられた立地適正化計画の策定に取り組む。
 地元の準備組合が計画している「町方町・通横町地区第一種市街地再開発事業」については、再開発組合設立及び事業計画認可取得のための支援を行う。
 さらに、沼津情報・ビジネス専門学校が、沼津駅南口、西条町に規模も拡張し移転するとのことで、若者の交流や定着、中心市街地の活性化に寄与するものと期待している。
 香陵公園に建設予定の新市民体育館について、新年度は、香陵運動場の代替機能の整備や、建設予定地の埋蔵文化財発掘調査等を実施する。
 沼津駅付近鉄道高架事業は、事業主体である県が、当初計画通りに事業を推進するとの方針を打ち出した。人口減少時代の今日、沼津の再生を考えるにあたり、このまちの中心部に都市的魅力を再構築することが必要であり、そのためにも鉄道高架事業は不可欠であると考えている。
 市としては、鉄道高架事業を前提に実施している沼津駅周辺土地区画整理事業を引き続き進めていくとともに、鉄道高架事業により生まれる高架下や鉄道施設跡地の活用について市民と検討しながら、県と協力して貨物ターミナル移転用地の取得に全力を尽くし、一日も早い鉄道高架事業の着工に向けた取り組みを推進する。
 〈産粟振興〉商工業については、市内に立地する製造業や医療関連の企業、及び中心市街地の空き店舗に出店する事業者に対して支援するとともに、起業創業支援に向けた取り組みを行う。
 農業をはじめとする第一次産業については、六次産業化を促進し、「食育サマーキャンプinぬまづ」や「沼津農林まつり」の開催等を通じて、食育や地産地消を推進していく。
 〈体系的な交通綱の整備〉東名愛鷹パーキングエリアは新年度内の開設に向けて整備を進め、新東名駿河湾沼津サービスエリアは、二十八年度の開設を目指す。
 根方街道及び周辺道路の渋滞や交通事故の滅少を図るため、金岡浮島線の早期一整備に努めるとともに、国道一号への接合部の詳細設計を行うなど、体系的な整備を図る。
 [環境にやさしく、安全・安心を実感できるまち〕
 〈地震・津波対策〉新年度は、津波防災地域づくりにおける将来像の検討やその実現に向けた取り組みとして、「静岡モデル」のあり方や、津波防災地域づくり法に基づく津波災害警戒区域「イエローゾーン」の指定などについて、市民とともに検討し進めていく。
 内浦重須地区の高台移転に向けた県の取り組みに対し、実現に向けて市も連携協力していく。
 〈消防・救急体制の充実〉広域消防組織化については二十八年四月の業務開始に向けて整備を進め、本市西部地域の災害活動拠点となる消防庁舎の建設工事に着手し、二十八年度の開署を目指す。
 〈インフラ・公共施設の耐震化、長寿命化〉学校施設について、老朽化対策として、原小、片浜中の校舎大規模改修や、市立高校のプール改修工事などを実施し、橋梁については、震災時に緊急輸送路及び避難路として安全性を確保するため、新年度は、永代橋の耐震補強設計を行うとともに、「橋梁長寿命化修繕計画」に基づき、東名高速道路跨道橋の補修工事や、新幹線跨線橋の点検などを実施する。
 〈治水対策〉青野排水路の築造工事などを進めるととむに、大平江川については、河道改修などを実施し、三十年度までに床上浸水被害の解消を目指す。
 〈安全で円滑な交通の確保〉通学路の安全確保を図るため、本年度、安全対策に努め、交通安全教育に生かすだめの通学路の合同点検や通学路安全マップの作成などに取り組む。運転免許証を自主的に返納した六十五歳以上の市民に対し、市内のバス・タクシー利用の助成を行い、公共交通機関の利用促進を図る。
 〈新たな住宅地の創出と快適な居住環境の整備〉 市営住宅について、「沼津市営住宅等長寿命化計画」に基づき、八重団地の建築工事に着手するなど、計画的な改善・改修を図る。
 議員発議による沼津市空き家等の適正管理及び有効活用に関する条例の趣旨に沿って空き家対策を推進する。
 〈環境にやさしいまちづくり〉省エネルギー機器の設置経費に対する補助について、改めて補助対象機器を見直し、新たに効率的な電気使用と災害時のバックアップ電源として利用できる定置用リチウムイオン蓄電池を加えるなど、利用拡大を図る。
 「ぬまづの森づくり」について、愛鷹運動公園で植樹を行うとともに、どんぐりからの苗木づくりや市民等への活動のPRを行う。
 千本保安林については、保安林としての機能や景勝地としての景観を維持していくため、市民ボランティアなどとともに、引き続き適切な維持管理、保全活動を行っていく。
 ごみの中間処理施設の整備については、引き続き周辺住民の合意形成を図りながら、地質調査や事業者選定に係る発注仕様書の作成などを実施する。最終処分場については、排出水を抑制し地下水に影響の出ない方式を研究しながら、新たな候補地選定のため情報収集や調査を進めていく。
 〔元気でいきいきと暮せるまち〕〈あたたかさに満ちた親切なまちづくり〉
 人口減少問題解消のための方策として女性の社会進出を促す取り組みを進めるとともに、家庭内における男性の役割に対する意識啓発、「第4次沼津市男女共同参画基本計画」の策定に取り組む。
 〈夢ある人を育てるまちづくり〉コミュニケーションや恋愛、結婚に前向きに臨むための話し方講座や婚活イベントの開催、登録制ボランティアによる出会いの手伝いなどにより、結婚を望む方々への支援を強化し、未婚率の低下や晩婚化の歯止めにつなげていく。
 子育て環境の充実については、子ども・子育て支援法の施行に伴い、市役所における幼保の窓口の一元化を図るとともに、認定こども園や保育園、小規模保育施設に対する支援や、二十八年度開設予定の認定こども園片浜桜の施設整備に対する助成を行うなど、子どもが継続して保育を受けることができる環境づくりを進める。
 母子生活支援施設の野菊園については本年三月をもって廃止し、新年度は、建物の解体工事を行い、民設民営による新施設整備に向けた準備を進める。
 教育行政については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正に伴い、教育の政治的中立性、継続性・安定性を確保しつつ、教育行政の責任の所在を明確化するため、市長と教育委員会で構成される総合教育会議を設置し、教育の目標や施策の根本的な方針となる大綱の策定に関する協議・調整を行い、大綱を策定していく。
 子どもの教育の充実で、本年度開始した学力保証プログラム事業について、新年度は、研究指定校による研究発表を行い、学力保証のための研修成果を広く市内の小中学校に普及させ、教員の学習指導の改善に活用することで、児童生徒の基礎的な知識の着実な定着を図っていく。
 〈生涯いきいき暮らせるまちづくり〉少子化対策の一環として、新年度は、保険診療の適用となる一般不妊治療費や不育症治療費についても助成することで、子どもを切望する夫婦への経済的負担を軽減し、出生数の増加につなげていく。
 市立病院については、慢性的に不足する医師の確保に加え、看護師を目指す学生に修学資金を貸与する取り組みを始める。
 〈心のかよう支え合いのまちづくり〉新年度は、「第2次沼津市地域福祉計画」の最終年度となることから、住み慣れた地域で市民や団体、行政が支え合い、安心していきいきと暮らすことのできる地域福祉を目指し、「第3次沼津市地域福祉計画」の策定を進める。
 高齢者福祉については、二十九年度までを対象期間として策定した「第7次沼津市高齢者保健福祉計画」の初年度であることら、計画的な施設整備に向けた事業者の公募を行う。
 障害者福祉については、障害者総合支援法等に基づいて支給される自立支援のための介護・訓練等サービスにつき、適切な運用を図ることで、引き続き質の高い障害福祉サービスの提供等に努める。
 生活保護制度の運用については、困窮の程度に応じて必要かつ適正な保護を行うとともに、生活困窮者自立支援法が施行されることに伴い、生活困窮者に対する自立相談支援や就労準備支援、一時生活支援など各種支援事業を強化する。

(沼朝平成27年2月14日号)

2015年2月13日金曜日

沼津鉄道高架化「推移を見守る」 JR貨物社長

沼津鉄道高架化
「推移を見守る」 JR貨物社長
 JR貨物の田村修二社長は12日の会見で、JR沼津駅付近鉄道高架事業をめぐり、県と沼津市が同市原地区への貨物駅移転を推進する方針を示したことに、「静かに推移を見守りたい」と語った。
 県と同市は129日に市民向け説明会で、同市原地区に最新式貨物ターミナルを整備し、高架事業と貨物ターミナル整備を推進する方針を示している。

(静新平成27年2月13日朝刊)