2020年3月3日火曜日

都市計画道路沼津南一色線コンペの結果資料





受付1番一次提案PDF


「沼津南一色線」デザイン決定
 沼津市は28日、3世紀前半に造られたとされる前方後方墳・高尾山古墳(同市東熊堂)
周辺に整備する都市計画道路「沼津南一色線」のデザインコンペで、エイト日本技術開発静岡事務所(静岡市葵区)とイー・エー・ユー(東京都)が共同提案した「ふるさとの風景をつくる『みちにわ』」を採用することを決めた。2022年度に工事に着手し、28年度をめどに供用を開始する。

高尾山古墳周辺整備「みちにわ」
22年度着工墳丘傷つけず
 選ばれた「みちにわ」は、古墳と神社、周辺道路を一体的な空間として整備し、地域の居場所をつくることをコンセプトに据えた。審査では、古墳を破損せずに橋やトンネルを設置できる▽古墳を主役としたシンプルかつ構造上合理性の高いフォーム▽橋に古墳を見渡せる歩道を取り付け、回遊性や安全な動線を確保したーなどが評価された。
 沼津南一色線は国道1号と同246号を結ぶ4車線道路。市は西側2車線がトンネルで古墳の真下を通過し、東側2車線は橋を架けるという整備方針に基づき、古墳の利活用を含めた幅広いアイデアを募った。橋とトンネルを対象にした工事では金国初というデザインコンペを実施。専門家による評価委員会と公開プレゼンテーションを経て、7点の応募者から最優秀提案を決定した。
 市は工事を始める22年度以降、高尾山古墳の国史跡指定を目指した協議を本格化させるという。
(東部総局・山下奈津美)
【静新令和2(2020)229(土曜日)】

古墳、道路両立の設計競技
 最優秀案決まり議会に報告 市議会建設水道委員会と文教消防委員会の連合審査会が28日に開かれ、都市計画道路沼津南一色線設計竸技結果が明らかになった。
 当局は、28日に開かれた一次評価通過者4者による公開プレゼンテーションの結果、最優秀提案にエイト日本技術開発静岡事務所とイー・エー.ユーが応募した設計が選ばれたことを発表。
 トンネルと橋梁が高尾山古墳を毀損せずに配置可能で、古墳を見渡せる視点場が増え、歩行者らの安全な動線を確保できる点などを選定理由に挙げた。
【沼朝令和2229日(土)号】

橋とトンネル併用デザイン
古墳を毀損せずに道路と両立
 市が、高尾山古墳の保存と都市計画道路沼津南一色線の整備の両立を目指して基本計画盛定し、設計競技方式で幅広くアイデアを求め、4社により28日に実施した公開プレゼンテーションの最優秀提案者が決定。同月28日に開かれた市議会建設水道委員会文教産業委員会連合審査会に報告した。1996年に事業着手し、事業予定地内の古墳が東日本最古級の前方後方墳であることが判明して以来、止まっていた事業が再開の見通しとなった。
 同路線は国道1号や幹線道路の慢性的渋滞の緩和を目指して事業着手したが、工事に伴う発掘調査の結果、東日本で最古級、最大級の前方後方墳で、考古学上、極めて重要なものであることが判明。
 「高尾山古墳を守る市民の会」「高尾山古墳を考える会」「高尾山古墳の保存を望む会」の3つの市民団体から市議会議長に対し高尾山古墳の存続を求める陳情が提出されて検討を開始。2015年度に有識者による道路と古墳の両立に関する協議会を開催し、道路計画を検討した。
 17年には、道路事業と古墳保存の両立と利活用、周辺環境との調和を図る方針として挙げられた6案について協議し、検討の結果、東側2車線は墳丘部と神社の間を橋梁で通過し、西側2車線は墳丘部の下をトンネルで通過する整備案に決定。
 設計競技は、この整備案を基に行われ、一次提案書は7社から寄せられ、書類選考で選ばれた4社による公開プレゼンテーションを開催。橋梁やトンネルを対象にした全国初の取り組みとして、関係者や土木学会、考古学会などの注目を集め、定員100人を上回る140人が傍聴。
 ここでイメージパースと模型を示しながらプレゼンと合同質疑を実施。有識者やアドバイザーによる評価の結果、最優秀提案にエイト日本技術開発静岡事務所とイー・エー・ユーが応募した「ふるさとの風景をつくる『みちにわ』」が選ばれた。
 この提案で評価されたのは、トンネルと橋梁が高尾山古墳を毀損せずに配置可能な点や古墳区域に重機を設置しない施工方法を採用すること。
 構造物は古墳を主体としたシンプルかつ構造上合理性の高いフォルムで、周辺地域の景観との調和が取れた公共空間を実現することが可能である点。
 橋梁横に歩廊を取り付けることで、古墳を見渡せる視点場が増え、地域住民も日常的に通過でき、歩行者や来訪者の安全な動線を確保できること。
 古墳周辺の北側広場や隣接市有地から、古墳、神社、谷戸川などと一体的につながる空間として、地域住民や古墳来訪者に配慮し、市街地の動線になじんでいる。
 隣接市有地は、地域住民の憩いの場としての拠点づくり、様々な活動が行えるオープンスペースとして、デザインに優れていることなどが挙げられた。
 新年度には道路測量設計、国や県など関係機関による協議に入り22年には道路工事に着手するとともに国史跡指定協議を行い、調整や申請手続きを実施。28年頃までに道路工事の完成、4車線供用を目指す。

【沼朝令和2年3月3日(火)】

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