2020年5月20日水曜日

地域の歴史、特色記念誌に  沼津・千本常盤町自治会


 町内誌『千本常盤町のあゆみ』
子どもから大人まで町内挙げて製作

 千本常盤町自治会(池田嘉郎会長)は、町内誌『千本常盤町のあゆみ』(A4117ページ)=写真=を3月に刊行。今月10日から同自治会内365世帯に配布した。
 同町が誕生して80周年の年に向けて製作の話はあったが実現せず、82年となる昨年度、自治会内の子どもから大人までの総掛かりで取り組み、完成にこぎつけた。
 昭和12年の区画整理で観音川を挟んで東側の常盤町と西側の千本常盤町という2つの町が誕生した。「常盤」とは永久不変を意味し町の発展を願ったもの。
 町内誌は歴史編と現代編に分かれ、歴史編では1万年前からの千本松原の成り立ちから始まっている。
 かつて町内に居住したことのある104歳の矢田保久さん(上土町)も寄稿している。
 また、20164月に町内の小学5年生から中学3年生までが参加した千本常盤町文学碑探検ツアーの内容を掲載。
 町内にある文学碑などを巡り、文学碑について調べたことを掲載。文学碑以外にも子ども達が疑問に思ったことがあれば、それについて大人達が調べ回答する内容も載せている。
 現代編では、防災部、祭り事業部、千本常盤会(老人部)、婦人部など自治会内の部ごとの活動を紹介。
 現在の活動を記すことで地域コミュニティの絆を作るのも町内誌の目的の1つで、「住民同士の絆を作るには言葉だけでなく記録を残すことが大切だ」と取り組んだという。
 この町内誌は4月の総会時に配る予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大を受けてできず、今月となった。
 住民からは「もう少し早ければ休校中の子ども達に大人が読み聞かせることができた」などの声があったという。
【沼朝令和2520日(水)号】







地域の歴史、特色記念誌に
  沼津・千本常盤町自治会
 「郷土愛抱くきっかけに」
 沼津市の千本常盤町自治会(池田嘉郎会長)はこのほど、地域の歴史や特色を伝える記念誌「千本常盤町のあゆみーここで生きていく。」を発刊した。
 1937年に区画整理で常盤町と千本常盤町となり、二つが一緒になって同自治会の活動が始まったという。自治会誕生から80年余が経過し、歴史を継承するとともに住民同士が知り合い、住みよい地域づくりにつなげようと制作を企画した。
 記念誌はA4117㌻で2部構成。歴史編は町名の由来や千本松原の成り立ちなどを写真を使って紹介し、「町内のむかしばなし」として地域の歴史を語ってもらった。自治会の活動編は、体育や環境、防災など事業部ごとに取り組みをまとめた。全約400世帯に配布し、市立図書館などに寄贈する。
 編集長の小柴清さん(87)は「自分が住むまちに誇りを持ち、郷土愛を抱くきっかけにしてほしい」と語る。池田会長は「転入者への教本になる1冊。崩れつつある自治会コミュニティーの絆を強める機会にしていく」と話した。
(東部総局・杉山武博)
【静新令和2(2020)514(木曜日)

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