2020年7月17日金曜日

小中学校の統合、一貫校化 二中校区では3分の2が一中校区との統合に賛成


小中学校の統合、一貫校化
一中、二中両校区について協議へ
 児童生徒数の減少に伴い学校統合が進展。
静浦、戸田、長井崎中校区では既に、小中一貫校化が実現するか、実施へ現在進行中だが、今後、協議の対象となるのが一中校区と二中校区だ。
二中校区では3分の2が一中校区との統合に賛成
 二中校区では、児童生徒数の減少が続くと予想されていて、4年以内に千本小が複式学級、二小、二中で全学年単学級化になる可能性がある。
 複式学級は2つ以上の学年の児童生徒を1学級に編成すること。
 複式学級では、自分と異なる多様な意見に触れる機会が少なくなること、教員が1つの学年を指導している間、もう一方の学年が指導できないといった問題がある。
 2017年度に市教委と市が策定した「沼津市立小・中学校の適正規模・適正配置の基本方針」では、適正な学校規模を小学校が「12学級以上24学級以下」、中学校が「9学級以上18学級以下」と基準を示している。
 19年度、二小は全校で7学級、千本小と二中は6学級だった。
 このため、市教委は昨年6月、二中校区の住民や関係者と意見交換するために「第二中学校区適正化推進委員会」を設置した。
 同推進委では学識経験者、同地区の未就学児の保護者、小中学生の保護者、住民、3校の校長が委員を務めている。
 同月の第1回会議では、市教委担当者が、同校校区で学校統合や小中一貫校を必要とする実態を説明した。
 また、同年8月に第2回を開き、二小と千本小を千本小校舎に統合する案と、二小校舎で小中一貫校化を図る案、一中校区と統合を図る案の3案を提示。それぞれのメリットとデメリットを市教委側が説明した。
 統合案のうち1番目と2番目は二中校区内で収まるが、3番目は校区をまたいだものになる。さらに3番目の案では、二小と千本小の児童が一小へ、二中の生徒が一中へ通うことになる。
 これに対して、ほとんどの委員が一中校区との統合を支持した。
 委員の意見では、小・中学校の適正規模・適正配置の基本方針の目的が「より良い教育環境の整備」と、「教育の質の充実」であるため、一中校区との統合を支持したという。
 二中校区内での学校統合では、実施しても1学年の学級数が1つで、「あまり改善されない」などの考え。
 その後、11月に二中校区の保護者説服会を開催し、未就学児、小中学生の保護者に3つの案を示した上で数日後に保護者アンケー卜調査を実施。その結果、約3分の2が「一中校区との統合」を支持した。
 この結果を受けて、両校区での学校規模、配置の適正化を図る目的で、一中校区での保護者説明会を今年2月のはじめに開催。二中校区での保護者アンケート結果を示し、一中校区との統合を支持した意見が66%だったことなどを説明した。
これに対して保護者からは、二中校区との話し合いを、いつ始めるのかという質問があり、市教委では2020年度に{中校区、二中校区合同の推進委員会を設置し、協議する考えを示した。
その後、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、5月に予定していた同推進委が開かれないまま現在に至っている。
市教委では現在、推進委の設置と開催の準備を行っているところだという。
【沼朝令和2717日(金)号】

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