2021年7月1日木曜日

第一、第二中校区統合で要望(沼朝令和3年7月1日号記事)

 


第一、第二中校区統合で要望

 第二校区が市長に中学校の再考求め

 第一校区と第二校区の学校統合間題で630日、第二校区関係者が市役所を訪れ、頼重秀一市長への要望書を秘書室の大野真一室長に渡した。


 少子化進展の中で学校規模の適正化、適正配置などが必要な時代となり、市内でも既に小中一貫校が誕生してきている。

 今回の統合について、市教委教育企画課が市議会文教産業委員会に報告。両校区の小学校3(第一、第二、千本)を統合し、施設は現在の一小とすること、中学校も同時に第一と第二の2校を統合し、施設は現在の一中とすること、小中校共に202341日に統合校を開校することを説明した。

 これに対して第二校区の関係者から驚きと反発の声が上がり、今回の要望となったもので、小学校3校の統合については了解するものの、中学校については、さらに議論の時間を設けてほしいことや使用しなくなる校舎の住民のための活用などを訴えている。

 「第二地区コミュニティ推進委員会会長望月照五」名で求めた「沼一中と沼二中の統合を急がないでください!」と題する要望は次の通り。

 令和54月から、第一小学校、第二小学校、千本小学校の3校を第一小学校の施設に統合し、同時に、第一中学校と第二中学校を第一中学校の施設に統合することを目指すという方針が、沼津市教育委員会から示されました。

 3つの小学校の統合は、千本小学校の複式学級化が迫っており、第一小学校と第二小学校の児童数も減少していて、第二小学校が津波の浸水想定区域になっていることから、止むを得ないと考えます。

 しかし、第一中学校と第二中学校の統合については、昨年8月に「第一・第二中学校区適正化推進委員会」が組織されて議題に入ったばかりで、地域住民の多くにとっては、寝耳に水の提案です。小学校の統合と同時に中学校の統合を急いで行わねばならない理由や第一中学校へ統合するという合理的な理由が示されておりません。

 沼津市教育委員会は、第二地区から、再来年には小学校と中学校をなくしてしまおうとしているのです。第二地区コミュニティ推進委員会会長望月照五は、第二地区コミュニティの核としての小・中学校を第二地区から一挙になくしてしまおうという方針に強く反対いたします。

 ◎第二地区コミュニティ推進委員会会長望月照五は、頼重秀一沼津市長に以下について強く要望いたします。

 (1)小・中学校は、地域コミュニティの核です。小・中学校の統合に当たっては、「まちづくり」の視点を忘れることなく、地域の住民と存分に話し合うとともに、地域の住民の意見を充分に聞き、中学校の統合を急がないでください。

 (2)第一小学校、第二小学校、千本小学校の3校を統合して、第一小学校の施設を用いることには同意いたしますが、その際、第二小学校の施設を津波による浸水避難場所や防災、スポーツ、地域交流の場としての役割を果たせるようにしてください。

 (3)第一中学校と第二中学校の統合を、小学校の統合と同時に実施しなければならない合理的な理由はありません。充分な議論と住民の合意がなされるまでは、現在のまま存続させてください。

 要望の内容については複数の関係課にまたがるため、各課を回った上で市長に届けられると言う。

 要望書提出後、望月会長は「(要望書を提出した当日の6月)30日まで在校生の保護者を対象にした説明会が開かれているが、紛糾している。コロナ禍でPTA総会も開けず、PTA会長の顔も見たことがない保護者が多い状況で、住居の意見も反映されないまま、ここまで統合の話が来てしまった」と指摘。

 さらに「長い年月をかけて議論してきた小学校の統合には合意できるが、中学校統合については昨年年8月に議論が始まったばかりで、学校をどこに置くかという議論に終始した。コロナ禍で人を集めるのも難しい中、わずかな期間で方針が決まったが、もっと議論が必要。急いで小学校と同時に統合する必要は、ないのではないか」と訴えた。

 また、第一・第二中学校区適正化推進委員会の委員を務めた水田真道さんは「保護者の一部の意見を聴いて総意とするのではなく、受験を控えた3年時になって突然、一中と統合されることになる(現在の二中)1年生の保護者の意見も、ぜひ聴いてほしい。部活動や教育方針、両校の交流、津波浸水避難場所や地域交流の場としての校舎の跡地利用など事前に話し合うべき課題は多い。じっくり話し合う時間が欲しい」と話した。

【沼朝2021(令和3)71(木曜日)

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