2014年6月14日土曜日

沼津鉄道高架反対3グループ県会議長に陳情

貨物駅移転で県会議長に陳情
 地権者ら3団体が見直し求め
 原地区への貨物駅移転の見直しを求める三つの市民団体は十三日、県庁に多家一彦県議会議長を訪ね、二通の陳情書を渡した。
 訪れたのは、原貨物駅に土地を売らない地権者の会(殿岡利治会長)、郷土を愛する会(西原正道会長)、さわやか沼津2012(松下宗柏代表)の役員ら十三人。陳情後、記者会見した。
 陳情書は、地権者の会と郷土を愛する会合同の「沼津駅高架事業に伴うJR原貨物駅新設の見直し」に関するものと、さわやか沼津の「沼津駅付近連続立体交差(鉄道高架)事業」に関する二通。陳情要旨は次の通り。
 ①沼津市のローカルの問題として地元選出の四人の県会議員にのみ任せるのではなく、県議会が静岡県全体の問題として慎重に審議すること。②「事業推進」「早期着工」を促す前に、先のPIを尊重し、高齢化・人口減少などの深刻な諸情勢を考慮すること。③沼津市財政の現状と見通しなどを精査し、現地視察による実態把握や地権者の意見を聴取すること。④原西部地区へ高齢者対策、子育て支援の「健康文化タウン」の実現を検討すること。⑤これは、六十八人の県議会議員全員への陳情であること。
 記者会見に臨んだ松下会長は「この事業を例えるならば、さほど必要のない大きな家の建設を父親が計画し、『これは、お前達のために作ってやるものだが、長い年月が必要で借金もする。その借金はお前達が返しなさい』と、子や孫に言うようなもの。次世代の人々に対して無責任で迷惑な事業と認識し、懐具合と相談して外国の高級車(鉄道高架)ではなく、国産の大衆車(南北自由通路)を提案する」と理解を求めた。
(沼朝平成26614日号)

 特別委の設置陳情
 沼津鉄道高架反対3グループ県議会に「慎重審議を」
 JR沼津駅付近鉄道高架事業に伴う沼津市原地区への貨物駅移転に反対している地権者や住民の三つのグループが13日、県議会に対し、事業を検証する特別委員会の設置を陳情した。関係者が県議会を訪ね、多家一彦議長に文書を手渡した。
 グループは「原貨物駅に土地を売らない地権者の会」「郷土を愛する会」「さわやか沼津2012」。過去の経緯や党利党略にこだわることなく、社会経済環境の変化を踏まえ、県全体の問題としてすべての県議が関わって慎重に審議することを求めている。
 多家議長との面会は非公開で、関係者が終了後に記者会見した。このタイミングで県議会に陳情した理由については、川勝平太知事が7月までに事業の合意形成を図るとしている中で、6月定例会が始まることを挙げた。
 地権者の会と郷土を愛する会の加藤益久事務局長は「県議たちは(貨物駅移転予定地の)現場に足を運び、状況をしつかり見てほしい」と注文した。
 事業をめぐっては、知事が同地区へ貨物駅と歩道橋などをセットで整備する案を示している一方、反対住民らは待避線のみならば受け入れる譲歩案を伝えている。知事は住民らに「今が決断の時だと強く申し上げたい」などと促しているが、さわやか沼津の松下宗柏代表は「(譲歩案という)ボールを投げているのはこちら。決断するのは知事および県当局だ」と反論した。

(静新平成26614日朝刊)

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