2019年11月7日木曜日

市が道路空間活用の社会実験 今月いっぱい新仲見世商店街で


市が道路空間活用の社会実験
 今月いっぱい新仲見世商店街で
 市は1日、道路空間活用の社会実験を新仲見世商店街で開始した。老朽化したアーケードの撤去を検討する同商店街で、新たな道路空間のあり方を探るのが狙いで、市と同商店街、一般社団法人lanescapeが連携。29日まで商店街の通り中央にテーブルや椅子を置き、利用状況や有効性などを調査している。
 アーケード撤去計画で
 休憩場所設け利用状況など調査
 市は2015年からリノベーションまちづくりに取り組み、4年間で38件を超える事業が創出された。中でもリノベーションスクールの会場にもなった新仲見世商店街では、空き店舗をリノベーションして事業化されたケースもある。
 同商店街で、老朽化したアーケードを来年度中に撤去する計画があることを受け、歩行者専用道路を管理する市は、アーケード撤去後の新たな道路空間の活用を見据え、路面の張り替えなど商店街と一体的に道路改修を行うことで、公と民で統一感ある魅刀的な空間を創出して新たなにぎわいや出店を促し、エリア価値向上を目指したい考え。
 社会実験では、買い物客や歩行者にとって居心地の良い道路空間にすることを目指し、通りにテーブルと椅子3脚ずつ、3セットを終日置き、昼間や夜間の利用状況や有効性、課題等の確認を行う。
 1日の設置以来、昼間は購入した飲食物を椅子に座って食べたり、休憩したりする人もいて、テーブルの上に置いたチラシ等を持っていく人も多いという。
 一方で、夜間にはテーブルを動かしてあったり、テーブルの下にタバコの吸い殻が捨てられていたりしたこともあった。
 新仲見世商店街振興組合の井草雅彦会長は「アーケードが老朽化し、台風のたびに屋根がはがれて補修してきたが、骨組み自体の老朽化が進み、これ以上の補修ができない状況になってきたため、撤去を決めた。各店の店先には雨や直射日光を遮る、ひさしもないので、今年度中に改めて対応を考えていきたい」という。
 また、「これまで買い物客以外にも、雨や日差しを避けるために商店街を歩いていた人もいたと思うので、来街者を増やすためには、それに代わるものが必要。『買い物中に休憩する場所が商店街にない』という声が以前からあったので、まずはテーブルと椅子を置いて様子を見たい」としている。
 なお、市では21日かり24日まで都市計画道路の七通線(BiVi・プラサヴェルデ前の
道路)などを舞台に、「ヒト中心のまちづくり」に向け、車道の一部を通行止めにして歩行空間化する社会実験「arCOmiChi(アルコミチ)2019」を実施する。
 同様の社会実験は昨年11月にアーケード名店街で行っていて、この時は道路を歩行者天国にして模擬店出店やイベントを行い、子ども達が楽しむコーナーを開設して来街者を迎えた。
【沼朝2019(令和1)117(木曜日)号】


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