2022年2月8日火曜日

富士紡の遺産常時公開 豊門会館、西洋館見学を 小山 経済発展の礎築く

 

 富士紡の遺産常時公開

 豊門会館、西洋館見学を


 小山 経済発展の礎築く

 小山町はこのほど、同町の豊門(ほうもん)公園内にある国登録有形文化財の豊門会館と西洋館の常時公開を始めた。いずれも町の経済発展の礎を築いた富士紡績関連の施設。利活用を進めるため大規模改修していた。

 豊門会館は同社初代社長和田豊治の邸宅を1925年に東京・向島から移築した。和館に洋館を付属させた住宅形式で、現存するのは珍しい。改修では部材や壁紙までこだわり、移築当時の姿を再現した。30年建設の西洋館は当時の流行に合わせて左右対称を避け、変化に富んだ外観が特徴。

 建物内も見どころが多い。豊門会館には渋沢栄一や勝海舟の書など希少な品々が飾られ「ている。西洋館には町 と富士紡績の関わりを 伝える展示物が並ぶ。

「同社の進出によって大きく栄えた町の歴史を知ることができる。町は同社関連の遺産を再生する「殖産興業遺産活性化プロジェクト」の一環で、201820年度に建物を改修した。その後、民間事業者に貸し付ける計画だったが、新型コロナウイルスまん延で環境が整わず公募を見合わせた。昨年6月から希望者の見学を受け入れていた。

 豊門会館は入館料300円。西洋館は無料。原則として火、水曜日は休館。へ御殿場支局・矢嶋宏行)

【静新令和4年2月8日(火)朝刊】

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