2022年8月12日金曜日

沼津西高生が題字揮毫  地元観光協とコラボ

 


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 近年の歴史ブームを背景に、全国の城を観光する際などに記念品として購入する人が増えている御城印。1990年代に松本城(長野県)で始まりコアなファンを中心に支持されてきた。県内でも地域の歴史を再発見し、誘客につなげる起爆剤として活用する動きが本格化している。(文化生活部・遠藤竜哉)

 沼津西高生が題字揮毫

 地元観光協とコラボ

 沼津市ではプロを志す沼津西高芸術科書道専攻の生徒が題字を揮毫し、町おこしに参画する「御城印プロジェクト」が進んでいる。

 2021年度に第1弾の沼津四大城(興国寺城、沼津城、三枚橋城、長浜城)と、第2弾の沼津狼煙(のろし)台の各バージョンを作製した。2年目の本年度は、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する沼津ゆかりの人物にちなんだ第3弾に取り組んだ。

 昨今の史跡巡りブームを追い風に、歴史に関心を持ってもらおうと、NPO法人沼津観光協会が企画し、同商にコラボレーションを呼び掛けた。

 第1弾と第2弾の題字は21年度の3年生籾山栞さん、伊藤帆南さん、高橋世理加きんが担当。本年度の3年生音渕胡々さんと大越ひなのさんが手掛けで

た第3弾は、市内の大泉寺にゆかりがある源義朝の七男阿野全成や、関係する歴史上の人物計4人をモチーフにした。

 プロを養成する書道専攻だけに、その仕事ぶりは本格的だ。第3弾の4種の題字は造像記(ぞうぞうき)や顔真卿(がんしんけい)、隷書と呼ばれる、御城印としては珍しい書体で書かれている。

 指導する池谷公司教諭は「あえて多様なス汐イルを取り入れ、質の高い作品を目指した。単なる体験にとどまらず、プロダクト(商品)になるからこそ、価値がある」と活動の意義を語る。 6月まで書道部長を務めた音渕さんは「得意な書のスタイルでまちの活性化に貢献できることがうれしい」と笑みがはじける。

 御城印は沼津観光協会などで販売している。問い合わせは同協会く電55(964)1300>へ。

【静新令和4812日(金)夕刊】

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