2019年9月8日日曜日

2019年9月8日ヨーソロスカンジナビア!展





スカンジナビア号の航跡たどる
 芹沢記念館市民ギャラリーで企画展
 西浦木負のカフェ&ランチ海のステージは、「ヨーソロ!!スカンジナビア!展」を29日まで、我入道曼陀ケ原の芹沢光治良記念館2階、市民ギャラリーで開いている。
 かつて西浦に係留されていたスカンジナビア号の航跡や思い出等を当時の貴重な資料の展示を通して紹介しようと企画。同店内にあるスカンジナビア資料館の資料を中心に並べた。
 スカンジナビア号は1926年、クルーズ客船「ステラ・ポラリス」としてスウェーデンで建造され、その美しい姿から「7つの海の白い女王」と呼ばれたが、40年にナチスドイッ軍に接収されてUボート乗組員の休憩所に使われた。
 46年にスウェーデンに戻りクルーズ船に復帰した後、70年に日本の企業に売却されて木負に係留。フローティングホテル・スカンジナビアとして営業を開始し、長年、市民に親しまれたが、その後、レストラン事業への業態変更を経て2005年に営業を終了した。
 06年、スウェーデン企業への売却が決まり、8月31日に出航。タグボートに曳航され、上海に寄港して改修しスウェーデンに向かう予定だったが、9月2日、和歌山県沖で沈没した。
 同店店主の前島希久也さんは、スカンジナビア号の船長として日本まで最後の航海を行い、その後、ホテル支配人を務めた故安楽博忠さんから「後世に伝えてほしい」と、ゆかりの品を譲り受け、店内に資料館を開設した。
 同展では、最後の航海日誌、羅針盤、ドイツ軍が置いていったブリキ製のランプ式信号機、レストランで使われていた食器など備品15点と、営業当時のボスターやレストvランの内装、外観の写真等20点を展示。
 また、寄贈されたスカンジナビア号の模型や油彩画、船が建造された当時にスウェーデンの一等航海士が着用していたジャケット、90年前の船内を3Dで見られる写真、沈没したスカンジナビア号から浮き上がった木製のハッチなども並ぶ。
 前島さんは「沈没から10年以上が過ぎ、スカンジナビア号の記憶も薄れていく中、内浦地区を舞台にしたラブライブ!サンシャイン!に関連して再びスカンジナビア号が注目を集め、店にも多くのラブライパーが来てくれるようになった」と感謝。
 ラブライプキャラクターの声優ユニットAqOUrSにより今月25日発売の4枚目のシングル「未体験HOR王ZON」の試聴動画に、芹沢記念館市民ギャラリーの一画と見られる背景が登場して話題になっていることもあり、今回の展示に向けた準備ではラブライバーも駆け付け、飾り付けを手伝ってくれたという。
 前島さんは「スカンジナビア号の分身とも言える品々を皆さんに見てもらい、歴史にも触れながら懐かしみ、記憶の片隅に置いてもらえたら」と話している。
 観覧料100円(中学生以下50円)。市内の小中学生は無料。
 開場時間は午前9時から午後4時半。9、17、24日は休館。
【沼朝令和1年9月8日(日)号】

0 件のコメント: