2009年9月29日火曜日

自民県選出国会議員結束望む

 自民県選出国会議員結束望む
 他党は派閥脱却注視
 衆院選惨敗からの党再生を目指す自民党の新総裁が28日、谷垣禎一元財務相に決まったことを受け、県選出の同党国会議員は「今日から再出発だ」と決意を新たにした。一方、他党の県内議員は「古い派閥政治から脱却できるのか見守りたい」とし、新総裁の手腕を注視していく構えを示した。
 総裁選挙で西村康稔前外務政務官の推薦人となった塩谷立衆院議員(比例東海)は「決まった以上はみんなで協力してやっていく」と述べ、結果に従って谷垣氏を支えていく考えを表明。党内人事に関しては「若い人も執行部に入れ、『みんなでやろうぜ』という(谷垣氏の)言葉を具体化してほしい」と要望した。
 谷垣氏を支持した牧野京夫参院議員(静岡選挙区)は「党員は一つにまとまることを求めた」とし、世代を超えて一致結束する必要性を訴えたことが勝因と分析。党立て直しへの課題には10月に県内で行われる参院補欠選挙を挙げ、「新執行部が整ったら、直ちに手厚い支援を求める」と意気込んだ。
 民主党県連会長の榛葉賀津也参院議員(静岡選挙区)は「順当な結果」と冷静に受け止め、「互いに建設的な国会論戦ができれば」とエールを送った。一方で、「政権だけでなく、自民党が変わらないと日本の政治は変わらない」と強調し、谷垣氏の党運営のあり方をけん制した。
 公明党県本部代表の大口善徳衆院議員(比例東海)は「谷垣氏は財務相、国土交通相、党政調会長などを歴任した政策通」と評価し、「経済や雇用などの現場に根ざした政
策論を望みたい。若い世代をどう起用するかも注目だ」と述べた。

 県内政党
 自民「党再建の礎右に」
民主 共産「変わる要素ない」
 自民党新総裁に谷垣禎一氏が選ばれた28日、党県連は参院静岡選挙区補欠選(10月8日告示、25日投開票)に向けて「党再生の好機」と反転攻勢にかける意気込みを見せた。同じく補選に候補者を擁立する民主、共産両党は「自民が大きく挽回(ばんかい)できる雰囲気はない」などと受け止めた。
 自民県連の小楠和男幹事長は「党再建の捨て石ではなく、礎石となるように活躍してほしい。参院補選は最初の国政選挙で、党の顔として期待は大きい」と強調する。
 一方で、「自民(内部)には下野が分かっていない方々が多すぎる。現状を認識した上で、党再生に努めなければならない」と厳しさもあらわにした。
 「今までの自民党らしい人材。大きく変わる要素は感じられない」とするのは民主県連の岡本護幹事長。「与野党が競い合って国民のためになるのが政治。それにふさわしい野党になってほしい」と余裕を見せた。
 選挙の顔として新総裁効果が気になるが、「自民が大きく変わるという期待を国民に与えられなければ、支持が得られるとは思わない」と述べた。
 共産党県委員会の山村糸子委員長代理は「総選挙で(自民)大敗の要因は『構造改革』路線への国民の怒りだが、『基本的には間違っていない』という(谷垣氏が)新総裁に選ばれた。根本的な反省がなければ国民に前向きな対応はできない」と批判した。
〈静新平成21年9月29日(火)朝刊〉

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